新築の場合はもちろんリフォーム・リノベーションであっても、不動産業者や施工業者選びなど、多くのハードルを乗り越えた先に「壁紙のデザインの選択」があります。
ここでの選択を間違わなければ統一感あるあなたの住宅の雰囲気」はすでに確保できたも同然!なぜなら居住者の視覚に真っ先に訴えてくるのは、床や天井のデザイン以上に、壁やクロスのデザインなのです。
壁紙・クロスのデザイン
壁のデザインは妥協するべからず。床や天井よりも面積の広い壁はいか様にも住宅の雰囲気を変えることができる、とても大切なポイントです。
具体的にお家づくりのフローをご案内する前に、一点だけお伝えしておきたいことがあります。
それは、何よりもまず初めに、
「 家全体の雰囲気やデザインの方向性を決めること!!」
方向性を決めておかないと、途中小さな迷いから選んだものが集結し、いざおうちが完成してみると想像もしなかったほどまとまりがなく、残念な結果になりかねません。
現在または将来の家族構成、ライフスタイル、手持ちの家具を使うかなど総合的に判断する作業が必要です。
情報の収集
いまやスマホやパソコンがあれば、様々なスタイルの画像が簡単に検索できる時代。
できれば近道で全体のスタイルを決めたいですよね??
そこで、おすすめのSNSをご紹介します!
いわずと知れた世界中幅広い世代から支持を受けている情報ツール、インスタグラム。
日常的に使用している方も多いでしょう。
早速インテリアの方向性を決めるときの使い方を、初心者の方に向けてご説明します。
- アカウント作成
- 検索窓を使って、フィード投稿やリールを見る
- 保存したいものはリボンマークをタップ
- 保存画像はフォルダ分けをする(LD、キッチン、洗面室、トイレ・・等)
- センスの良いアカウントをフォローする
ここで注意すべきことを一点。
海外の住宅は洗練されていて美しく、心惹かれるかもしれません。
ですが、日本の住宅の規格と合わないこと、またそもそも国内で出回っていない商材も多く見受けられるため、日本で家づくりをする場合は日本語で検索するのが無難です。
新築・リフォーム・リノベーションといったワードで多数出てくるので、まずは大きなワードを入れ、気になる画像があればどんなハッシュタグ#が使用されているかを検索していくと、好みのスタイルを見つけやすいです◎
すでに方向性が定まっていれば、和モダン、北欧、アメリカン、フレンチ・・など狭い範囲で検索するとより詳細なデザインまで見ていくことが可能です。
Pinteret
上記Instagram同様、日本語で検索ワードを入れると好きな雰囲気のものを勝手におすすめを表示してくれるようになります。
ぜひアカウントを作成し、
- Pinする(保存)
- Boardを作成する(フォルダ分け)
- センスの良いアカウントをフォローする
(※2025年2月時点の情報)
などの方法で画像を保存し、自分の好みを絞り込んでいきましょう。
以上、事前作業が整ったところで(お家づくりが続いているうちは上記①②を常に繰り返し、たえず駆使することをお忘れなく!)、いよいよ本題へ!!
施工業者との打ち合わせのながれ
間取り(玄関の方角、LDKや水廻りの場所、個室、クローゼットの場所等)
↓
外部建具(窓)や内部建具(ドア)
↓
水廻りなどの住宅設備仕様決め
↓
造作家具やクローゼットの床+壁+天井のデザイン
というのが一般的な家づくりのフローです。
床・壁・天井のコーディネートは、こだわりがなくとにかく清潔感のあるシンプルな白がいいという場合もあるかもしれません。そんなときにも、後述する素材感の部分が参考になると思いますので、ぜひお読みください。
たとえば、LDKの床はヘリンボーン(西洋ではニシンの骨と呼ばれ、床材をV字に並べて模様をつくる貼り方)にしたい、オーク材がいい、など絶対に譲れない条件があったり
天井は、板張り(フローリングのような羽目板を張る)も人気があります。本物の木ではなく木目調クロスなどでアクセントのある天井にする場合は壁材に主張のない方がバランスも取れて、より天井材を強調できるため、天井材に強いご要望がある場合もやはり優先して候補を絞っておくべきでしょう。
床材はフローリングやタイル、クッションフロアなど種類も多くありますが、壁材ほどは種類がないので床・天井は初めに決めてしまうのがおすすめです!
熟練の職人による最高級の仕事
クロス貼り付けサービスならKIREI produceへ!クロス貼り付けサービスの経験豊富な専門スタッフ同士のネットワークを持つKIREI produceが、全国どこの地域でもご対応いたします!また、何かあった場合も安心!ご依頼時のお見積もりから作業後のフォローにいたるまで、KIREI produceがしっかりと丁寧に対応させていただきます。
壁材の種類
壁の内装材は、大きく分けると4種類。
- クロス
- 塗り壁(珪藻土や漆喰壁など)
- 羽目板
- タイル貼り
とりわけ日本で最も親しまれている素材といえば、本日のテーマである “壁紙クロス” です。
壁紙クロスとひとことでいっても、昨今様々な素材の商品が各メーカーより発表されています。
下記の中で、あなたはいくつご存知でしょうか?
- ビニールクロス
- 紙クロス
- 布クロス
- 木質系クロス
- 珪藻土クロス・漆喰クロス
- オレフィン系クロス
それぞれの特徴をデザイン・機能・コスト・施工性・メンテナンスの面から見ていきましょう。
1. ビニールクロス
クロスといえば、たいていの人が思い浮かべるのがこちらのビニールクロス。市場に多く出回っており目にする機会も多いはず。価格が安く、色柄のデザインが豊富で施工性もよいため、施工業者からもまずいちばんにご提案されるものとなっています。
人気が故、2~3年おきにデザインがリニューアルするメーカーも多い。そのためあまり早い時期に決めてしまうと廃盤の可能性もあるため、施工時期に合わせて検討をはじめるということにも注意が必要です。
2. 紙クロス
木材などから抽出したパルプを原料にして作られたクロスのこと。ヨーロッパの伝統的な重厚感あふれる内装の壁は紙クロスであることが多いです。ボタニカル柄に定番のフラワーモチーフ、動物の柄などなどまるでアートのような壁紙もたくさんあります。もちろん、コストは上がりますがこだわりのある住まいに、ぜひ取り入れていただきたいのが輸入クロス。
ビニールクロスに比べて、厚みが薄いためリフォームやリノベーション時に施工できるか否かの判断を仰ぐことは必須です。薄いため下地処理がきれいになされていないと、凹凸を拾ってしまい剝がれやすかったり浮いてしまうことも。また、国内産のビニールクロスは大体幅が約1mであるのに対して、輸入クロスは50~70cmほどが多く貼り手間が増えます。柄合わせなど専門的な技術を要することから、紙クロスに慣れない職人さんでは施工が難しいといわれています。必ずサンプルを取り寄せて施工業者に確認を取りましょう!
また、洋に限らず和紙のクロスもあります。こうぞ・みつまたを原料にした和紙クロスであればビニールクロスでは出せない、情緒豊かな質感のある和室が完成するでしょう。
3. 布クロス
レーヨン、ポリエステルなどの合成繊維や絹や麻などの自然繊維を原料とした壁紙のこと。厚みがあり丈夫な一方で、汚れやすい上に水拭きできないという欠点があります。表面を加工して汚れの拭き取りを可能にした商品も出てきておりますが、機能面とメンテナンス性を考慮する必要があります。
4. 木質系クロス
薄くスライスした杉やヒノキなど天然木を使用した壁紙。木目調のビニールクロスとは一味も二味も異なる、ほんものの良さを堪能できます。
多用するとカントリー調やログハウスのような雰囲気になってしまうので、アクセントウォールとしてポイント使いをすると良さが引き立ちます。
ただ、コストは高めになる傾向があることは否めません。
5. 珪藻土クロス・漆喰クロス
珪藻土や漆喰の塗り壁を希望するが、予算の都合上あきらめざるを得ないお施主様におすすめするのがこちらのクロス。ほかのクロスに比べて消臭、調湿機能も付いているものもあり、独特の風合いや質感を味わうことができます。ただ、塗り壁ほどの厚みがなく、クロスならではの継ぎ目がでることは念頭に置いておかないといけません。
こちらも和室にとても相性がよいです◎
6. オレフィン系クロス
ポリエチレン・ポリプロピレンといった合成樹脂が主原料の壁紙。環境に配慮した素材というのが一番の特出した性質で焼却した際に煙・塩化水素などの有毒ガスがほぼ発生しないというのが最大の利点といえます。ビニールクロスに性能や使い勝手は似ていますが、ビニールクロスに比べると施工性が悪かったり、コストアップすることが挙げられます。
デザインや色柄で遊ぶ壁紙クロス
さて、素材や特徴がわかったところで、次に考えたいのが色や柄によるデザイン。
早速、みていきましょう。
部屋別クロスの選び方
家中の壁すべてを統一して、同じ壁にしたい場合にはやはりホワイトや白寄りのライトグレーなどが人気です。一言でビニールクロスのホワイトといっても、塗り壁風や布(織物)風、石目調、木目調や花柄など小さな柄の入ったものなど、様々ありますのでサンプルを取り寄せたり見本帳で確認しながら決めていきましょう。
ここからは、ホワイトの単色以外でデザイン性のあるお部屋にしたい場合の “クロスの選び方” を伝授いたします。
オリジナルデザインやおしゃれなおうちにしたいという希望がある方は、ポイントを覚えてあなたらしさ溢れるオリジナルのセンスでクロスを選んでみましょう。
時間をかけてじっくり選んだ壁は、愛情たっぷりお気に入りの空間になること間違いありません!
1. LDK
TVやキャビネット、マントルピース(暖炉)など、LDKの中でもフォーカルポイント(自然と視線が注がれる場所)になる場所をまず決めましょう。
いちばん簡単に印象を変えられるのが、その壁をアクセントウォールとすること。
次に、ダイニングスペースに向けてオープンになっているキッチンなら、キッチンの背面となるカップボードの面にアクセントをもってくる方法もおすすめです。
独立したキッチンの場合は、思い切ってキッチン内の4面すべてをデザイン性のある壁やカラーを入れるとお料理する人が楽しい気分でいられる、ということで家庭内円満につながるなんてこともあるかもしれません。
先ほどTVの面をアクセントウォールにするとお伝えしましたが、絶対にNGなのがプロジェクターを壁に投影する場合。デザインのある壁にしてしまうと肝心な画面が大変見えづらく残念な結果となってしまいます。凹凸の少ない白いクロスを選びのがおすすめで、プロジェクター投影向けに開発された壁紙も出てきているのでよく調べてみるとよいでしょう。
海外のような輸入住宅に憧れがあるなら、床から天井までを同じクロスにするのではなく、真ん中に見切り材を施して上下で異なるクロスを張るという上級者テクニックもあります。
なかなか頭で想像するのが難しければ、インテリアコーディネーターやプロにお願いして3Dパース等でシミュレーションすると実感がわきやすいです。
2. こども部屋
ポップな色や淡いトーンなどカラフルな色で遊びやすいのが、こども部屋です。
お子様の年齢に合わせて、検討してもらうもよし!親が好きなように子ども心でアレンジするもよし!思い切って、夜暗くすると星空が浮かび上がるような機能のあるクロスなどもあるので大人の空間では出せないデザインを楽しんでいただきたいと思います。
3. トイレ・洗面室
狭い空間であるトイレは、LDKなど大空間ではためらいがちな大胆な配色や柄物を全面に押し出してOKなお部屋です。洗面台やお風呂と調和するような空間づくりをすれば、贅沢な気分で毎日が過ごせるかもしれません。
飛び跳ねや臭い、掃除のしやすさにこだわりがあるのであれば、消臭効果のあるものや水気を拭き取りしやすいものなど機能性のあるクロスから選ぶことも可能です。
4. 玄関・廊下
メインルームでないので、あまり考えずに決めてしまいそうなエントランスやホール。特に玄関は外から入って最初におうちのイメージを決める大事な箇所です!
ぜひ、照明プランとあわせて雰囲気のある空間にしたいもの。思い切った柄物クロスで視線を集中させたり、淡いアースカラー(地球上に元々存在する色のこと。例:ブラウン、グリーン、ブルーなど)にするのもおすすめ。
自分がそして家族が朝出かけるとき、疲れて帰宅したときに気分を上げるか下げるかの重要な
場所です。テンションの上がるような壁紙を選んでみてください。
以上、〈壁材の種類〉〈部屋別クロスの選び方〉に分けて壁紙クロスの魅力をお伝えしました。
冒頭でお伝えしたように、画像検索でもインテリアコーディネートは可能ですが、クロスメーカーが出している見本帳は、掲載されている画像と同じクロスを使用でき空間全体のイメージとしてとても参考になります。デジタルカタログも見やすいので、数社のメーカーのカタログをご覧いただくと、よりクロスへの理解が深まることと思います。美しい建築雑誌のようで読み応えがあります。
また繰り返しになりますが、ある程度デザインを絞ったら必ずサンプルを取りましょう。光の入り方で表情も変わりますので、できれば現場にサンプル持って行き、確認することが成功への近道だと思います。
注意すべきことも多く、頭を抱えてしまう方もいらっしゃるかもしれません。
しかし壁紙クロスを選ぶことを ”一世一代の大勝負” のようには決して考えないでほしいのです。
賃貸住宅では「原状回復義務」があることでクロスであそべないとか、新築やリフォームでも一回完成したら10年20年同じじゃないといけないことはありません。
DIY用に素人でも簡単に貼れる壁紙や、剝がした跡が残りにくいものなんかも新商品が続々と出回っています。
DIYなんてハードルが高すぎる...
そんな方には、KIREI produceにお願いするのがおすすめ!!
プロに頼むとよい点は、なんといっても仕上がりが美しい。そして、その状態を長く保てる!点にあります。
下地処理やそれぞれの壁に適したクロスをご提案してもらえるので、ぜひ近隣で探してみては?
「気負わずに、もっと日本の住宅も壁紙で遊んで個性を光らせてほしい!」
そんな思いでこちらの記事を書いてみました。
いかがでしたでしょうか?
思いたったが吉日!
週末にでも壁紙を変えて気分転換してみませんか。