天井仕上げ工事は、天井の骨組みにプラスターボードとクロスを施工して仕上げる工事のことです。
内装における天井は、見た目だけでなく、様々な役割を果たしているため、天井の機能を理解した上で施工することが大切です。
また、天井の落下事故を防ぐためにも、野縁にしっかりと止める必要があります。
この記事では、天井仕上げ工事の際にチェックすべきポイントを解説します。
記事のポイント
天井の役割が分かる。
天井仕上げ工事の流れが分かる。
天井仕上げ工事のチェックポイントが分かる。
天井仕上げ工事とは
天井仕上げ工事とは、天井の骨組みの下地にプラスターボード(石膏ボード)などを張って、仕上げを行う工事のことです。
天井の仕上げ方法としては、塗装、クロス貼り、パネル貼りなどがあります。
天井材としては、天井下地材と天井仕上材の2種類があります。
天井下地材の代表例は、プラスターボード(石膏ボード)、天井仕上材の代表例はクロスです。
内装における天井の役割
天井の内装はあえて仕上げずにむき出しにすることもあります。天井裏の配管や電気配線が見える状態にする天井を「スケルトン天井」と言い、店舗やオフィスなどでも取り入れられているケースもあります。
スケルトン天井だと天井の奥行きがあるため、開放感のある空間にすることができますし、普段目にすることのない配管や配線が見える状態で非日常的な雰囲気を楽しむことができます。
ただ、天井の内装にも様々なメリットが有ることから、天井を仕上げるのが一般的な傾向です。
天井の内装の役割について見ていきましょう。
ホコリなどの落下防止
天井に設置される配管や配線には、歳月が経つにつれてホコリが溜まりやすくなります。
もちろん、日頃から掃除していれば問題ありませんが、背伸びしただけでは届かない位置にある配管や配線を日常的にきれいに掃除するには大変な労力が必要です。
そこで、あえて、天井を仕上げて、配管や配線を隠してしまうことで、ホコリなどが落ちてこないようにする意味があります。
防音性を高める
スケルトン天井の場合は、天井の構造部の裏側に上階の床が直接敷かれていることになります。床を上げて空洞を作っていることもありますが、殆どの場合は、床を歩いたり、物を引きずる音がそのまま、下に伝わる形になります。
天井を仕上げることにより、構造部と天井の仕上げ材の間に空間ができるため、上階の音が響きにくくなります。
暖房や冷房の効率がよくなる
暖かい空気は上部に、冷たい空気は下部に溜まるという性質があります。スケルトン天井の場合、空間が広くなるだけに、冬場は下の空気が温まりにくいため、暖房効率が悪くなります。
また、上部が屋根の場合は、夏場、直射日光により屋根が温められ、その熱気がそのまま、部屋に伝わってしまい、やはり、冷房効率が悪くなります。
そこで、天井を仕上げることによって、空間を必要な範囲まで狭めて、さらに天井裏に空気層を設けることで断熱性を高め、暖房や冷房の効率を良くする意味があります。
部屋を明るくする
スケルトン天井の場合、コンクリートであれば上部は灰色で薄暗い感じになってしまいます。
そのため、常時、たくさんのライトが必要になるでしょう。
一方、天井を仕上げて、白いクロスを貼り付ければ、反射光によって部屋全体が明るくなります。
部屋を明るくするためのライトも最小限に留めることができるので省エネにもなります。
天井の機能を理解したうえで天井材を選ぶ
内装における天井は、上記のような役割があるので、どの点を重視するのかにより、選ぶべき天井材も異なります。
例えば、防音性を重視する場合は通常のプラスターボードではなく、防音性の高い天井材を選び、天井裏にグラスウールを敷くなどの仕上げ方もあります。
「KIREI produce」では、お客様のご要望を丁寧にお聞きし、どのような天井材を選ぶべきか、提案することができます。
適切な額での見積もりを提案いたしますので、内装施工業者をお探しの方は、お気軽にお問い合わせください。
天井仕上げ工事の流れ
天井下地材にプラスターボード(石膏ボード)を張り、クロスを貼って仕上げるケースで、天井仕上げ工事の流れを確認しましょう。
木材、LGSで天井の骨組みを作る
天井仕上げ工事に入る前に、木材やLGSによって野縁受けと野縁を組み、天井の骨組みを完成させておく必要があります。
天井の骨組みができたら、空調の配管や電気配線も完成させます。天井裏で行うべき工事をすべて完成させた後で、次の工程に進みます。
断熱材を敷く
部屋の断熱性を高めるためには、天井裏に断熱材を敷くのがおすすめです。
特に天井裏が屋根になっている場合、夏場に小屋裏の熱気がそのまま部屋に下りてしまうため、熱気を遮断するための断熱材が必要です。
断熱材を敷く方法としては、袋に入ったグラスウールなどを敷く方法と、セルロースファイバーや現場発泡ウレタンフォームのように吹き付ける方法があります。
後者の場合は、天井ができてから吹き付けますが、グラスウールを敷く場合は、骨組みが完成した段階で敷きます。
グラスウール等の断熱材を敷くときは、隙間を作らないことがポイントです。一箇所でも隙間があれば、気密性が保たれず、断熱材を敷設した意味がなくなってしまいます。
天井裏に断熱材を入れる場合は、プラスターボードを張る前に施主さんも現場に入って確認させてもらうとよいでしょう。
プラスターボード(石膏ボード)を張る
天井の骨組みに問題がないことを確認したら、プラスターボードを張っていきます。
その流れを確認しましょう。
- プラスターボードをカットする
天井の骨組みは、プラスターボードのサイズ(1,820mm×910mm)に併せて作られているとは限りません。
そのため、張り付けに先立って、野縁の間隔を測り、その間隔に合わせてプラスターボードを切断しなければならないこともあります。
- 野縁に接着剤を塗る
天井のプラスターボードは、9.5mmの薄いものを使いますが、それでも重みがあります。野縁にしっかりと固定されていないと、落下事故が発生するおそれがあります。
そこで、野縁に木工用ボンドなどの接着剤を塗ったうえで、ビスで留めるとより強固にくっつくため、安全性を高めることができます。
- 天井の骨組みにプラスターボードをビス留めする
1,820mm×910mmのプラスターボードを天井に張り付けるのは一人では大変な作業ですし、ズレなどが生じる原因になります。
できれば二人でプラスターボードを持ち上げて手早くビス留めしたほうが効率が良い上に、ズレが生じにくくきれいに張ることができます。
- ビス留め時の注意点
ビス留めする際は、野縁の位置を確かめて、野縁にビスが入るようにすることは言うまでもありません。
また、野縁の近くに配管や電気配線が通っていることもあるため、ビス留めする際に誤って傷つけないように注意する必要があります。
また、室内ライト用の電気配線を下ろしている部分は、プラスターボードに穴を開けるなどして、電気配線を室内側に下ろしておくことを忘れないようにします。
- ビス留め時の注意点
ビス留めする際は、野縁の位置を確かめて、野縁にビスが入るようにすることは言うまでもありません。
プラスターボードのつなぎ目を処理する
プラスターボードを張っただけでは、繋ぎ目部分が目立ちますし、隙間が生じているのが一般的です。
そこで、その隙間を埋める必要があります。パテ埋めと呼ばれる作業です。
具体的な手順は次のとおりです。
つなぎ目にファイバーテープを貼る
パテの下塗りをする
パテの上塗りをする
また、ビスを打った部分もパテ埋めを行います。
最後に、サンドペーパー等で表面が均一になるように仕上げます。
クロスを貼りつける
上記までの工程で、天井の下地となる板が完成します。
次にその板にクロスを貼りつける作業に取り掛かります。
クロスの貼り付けは、天井はもちろんですが、壁も完成してから行います。プラスターボードの施工時には、切断などの作業を行うため、石膏の粉が空気中に漂います。
その状態でクロスの貼り付けを行うとクロスの糊を張る面にホコリが付着してしまいますから、一旦空気を入れ替えて、現場を掃除してからクロス貼りに進むべきです。
クロスの貼り付けは、中心部から行います。
クロスを全面的に貼り付けて、接着されて落ちてこない状態になったら、中心部から端部分に向かって、スムーサーを動かして、クロスのヨレや気泡を押し出します。
クロスが平滑になったら、入墨部分に角ベラを当てて、エッジをしっかりと出します。その後で、地ベラをコーナー部分に当て余分なクロスをカットします。
最後に、端部や浮きがあるところを中心にローラーによって圧着していきます。
天井のクロスは、部屋に入って視線を上げたときに真っ先に目に入るポイントです。
普段はあまり意識しなくても、来客などは、意識を向けるでしょう。
天井のクロスがおかしいと部屋の雰囲気にも影響するので、クロスは慎重に選ぶ必要があります。
まとめ
天井は、見上げると全体が目に入るだけに、ずれやへこみなどは目立ちやすいです。丁寧な施工が必要ですし、落下事故を防ぐためにも野縁にしっかりと留めることが大切です。
「KIREI produce」では、お客様にご満足いただける天井に仕上げるためにも、ご要望をお聞きした上で、適切な天井仕上げ材を選んで提案しております。
常に適正なお見積もりを心掛けていますので、自宅や、マンション・アパートなどの物件オーナー様、工務店様など、天井仕上げ工事ができる内装工事業者をお探しの方は、ぜひお問い合わせください。
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