ガス→IHで光熱費はどう変わる?実体験データとメリット・デメリット

2025/08/20

キッチンのリフォームや新築を機に「ガスコンロをIHにすべきか」と悩む方は少なくありません。特に、ガスからIH化を検討する上で、光熱費の変化や日々の使い勝手に関するメリット・デメリットは重要な判断材料となります。

しかし、インターネット上には情報が溢れ、実際の効果や客観的なデータを見つけるのは容易ではありません。

この記事では、そうした疑問に明確に答えるため、公的機関のデータや専門家の見解を交え、ガスIH化の光熱費に関するメリットやデメリットを徹底的に解説します。

さらに、安全で確実なプロの作業が不可欠となる工事について、信頼できる専門業者の選び方まで全てをご紹介しますので、ぜひ参考にして下さい。
 

記事のポイント

  • ガスからIHへ変更する具体的なメリットとデメリット
     
  • IH化によって光熱費が実際にどう変化するかの目安
     
  • 導入に必要な工事費用と信頼できる業者の選び方
     
  • ガスコンロを使い続ける場合のリスクとIH化の必要性

 

目次

■ ガス→IH化の光熱費メリット・デメリットを多角的に分析

  • ガスのIH化が今選ばれている根本的な理由
     
  • なぜ今、バリアフリーリフォームの必要性が高いのか
     
  • 利用者の実体験データから見る本当の声
     
  • 月々の光熱費はどれくらい変わるのか
     
  • 経済面以外にもある暮らしのメリット
     
  • 導入前に知るべきデメリットと対策法
     

■ ガスIH化の光熱費メリット・デメリットと実践ガイド

  • なぜ今IH化の必要性が高まっているのか?
     
  • ガスコンロを使い続けるとどうなるのか
     
  • IH化の具体的な方法と工事にかかる費用
     
  • プロの作業が必須!専門業者への依頼術
     
  • 信頼できる業者の選び方
     

■ ガスIH化の光熱費メリット・デメリット総括


ガス→IH化の光熱費メリット・デメリットを多角的に分析

 

ガスのIH化が今選ばれている根本的な理由

近年、ガスコンロからIHクッキングヒーターへの切り替えを選ぶ家庭が増えています。その背景には、単なる流行ではなく、現代のライフスタイルに合致した、安全性・清掃性・効率性という三つの明確な理由が存在します。

第一に、火を直接使わない安全性は、小さなお子様や高齢のご家族がいる家庭にとって大きな魅力です。調理中の着衣着火や、ガス漏れ・不完全燃焼による一酸化炭素中毒といった、ガスコンロが潜在的に持つリスクを根本からなくすことができます。

火災の原因としても挙げられる「ガスコンロ」の項目が、IHには当てはまらないという事実は、日々の暮らしに大きな安心感をもたらします。

第二に、トッププレートがフラットなため、調理後の油はねや吹きこぼれの掃除が非常に簡単で、日々の家事負担を大幅に軽減します。ガスコンロのように五徳やバーナーといった複雑な部品がなく、隙間に汚れが入り込む心配もありません。

加えて、熱効率の良さも重要なポイントです。資源エネルギー庁の資料によると、IHの熱効率が約90%であるのに対し、ガスコンロは約40~50%です。これはIHが投入されたエネルギーのほとんどを無駄なく調理に活用できることを示しており、結果として調理時間の短縮にも繋がります。
 

(出典:資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ2022年版」

https://seihinjyoho.go.jp/frontguide/pdf/catalog/2022/catalog2022.pdf?update=20240409


掃除や安全面で実感できる導入後の効果

IHクッキングヒーター導入後に最も効果を実感しやすいのは、日々の掃除のしやすさと安全性の向上です。これらは毎日の生活に直接関わる部分であり、暮らしの質を大きく変える力を持っています。

清掃面では、ガスコンロ特有の五徳などの凹凸がなく、トッププレートを拭くだけで汚れを簡単に落とせます。部品を一つひとつ取り外して洗うといった手間から解放されることは、家事の時短と精神的な負担軽減に直結します。キッチンを常に清潔に保ちやすくなるため、衛生面でのメリットも大きいと言えるでしょう。

安全面では、火を使わないことによる安心感が計り知れません。製品評価技術基盤機構(NITE)は、ガスこんろの事故事例としてグリルからの発火や消し忘れを報告していますが、IHは切り忘れ防止機能、鍋なし自動OFF機能、チャイルドロックといった多様な安全機能で火災リスクを大幅に低減させます。

また、燃焼による上昇気流が発生しないため、周囲のものが燃え移る危険も少なく、夏場にキッチンが暑くなりにくい点も快適な調理環境に貢献します。

(出典:独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)「ガスこんろから目を離さずに!~汚れの放置にも注意が必要」
https://www.nite.go.jp/data/000090124.pdf
 

利用者の実体験データから見る本当の声

ガスからIHに切り替えた利用者の声を集めると、満足度の高い意見が多数見受けられます。

大手電機メーカーのパナソニックが実施した調査では、IH利用者の96%が「満足」と回答しました。満足の理由トップ3は「掃除がラク」(88%)、「火を使わないから安心」(63%)、「夏でも調理が快適」(51%)であり、清掃性や安全性が実際に利用者から高く評価されていることがわかります。

一方で、「今まで使っていた鍋が使えなくなった」「炙り調理ができない」といった声もあります。IHは専用調理器具が必要なため初期費用がかかる場合がありますが、これを機に調理器具を一新し、より快適なキッチンライフを始めたという意見も見られます。

最近は高火力モデルも増え、ラジエントヒーター付き機種なら炙り調理も可能です。実体験データは、多くのメリットと同時に、事前に把握しておくべき注意点も示唆しています。
 

(出典:パナソニック株式会社「IHクッキングヒーター お客様の声 調査結果」

https://sumai.panasonic.jp/ihcook/report/


月々の光熱費はどれくらい変わるのか

ガスからIHへの切り替えで最も気になるのが光熱費でしょう。結論から言うと、料金プランに左右されますが、多くの場合、光熱費の総額は同等か、やや安くなる傾向にあります。

前述の通り、IHの熱効率は約90%とガスコンロの約2倍です。この差が光熱費に影響します。東京電力エナジーパートナーの試算では、4人家族が1日3食作る場合、ガスコンロ(都市ガス)の月間コスト約1,030円に対し、IHの電気代は約1,090円とほぼ同水準です。

しかし、これは日中の標準的な電気料金での比較です。給湯器もエコキュートなどに変更してオール電化にし、夜間の割安な電気料金プランを活用すれば、家庭全体の光熱費を大幅に削減できる可能性があります。

特に、料金単価が高いプロパンガス(LPガス)を利用している家庭では、IH化による光熱費削減効果がより顕著に現れます。LPガスは都市ガスに比べて料金が1.8倍以上になることも珍しくなく、そうしたご家庭ではIH化が家計の大きな助けとなるでしょう。

もちろん、これらの試算はあくまで標準的なモデルケースです。実際の光熱費は、ご家庭の料理の頻度や調理時間、契約している電力会社の料金プランによって大きく変動します。例えば、毎日長時間煮込み料理をするご家庭と、簡単な炒め物が中心のご家庭では、当然ながら消費電力量は異なります。

そのため、オール電化を検討する際には、ご自身のライフスタイルに合った料金プランを電力会社と相談し、詳細なシミュレーションをしてもらうことが、より正確なコストを把握する上で非常に重要になります。
 


導入前に知るべきデメリットと対策法

多くのメリットがある一方で、IH化にはいくつかのデメリットも存在します。これらを事前に理解し、対策を講じることが導入後の満足度を高める鍵です。
 

IH非対応の調理器具が使えない

最大のデメリットは、手持ちの調理器具が使えなくなる可能性がある点です。IHは磁力で鍋を発熱させるため、アルミ製や銅製、土鍋などは使用できません。

一般財団法人製品安全協会が定めるSGマーク「IH」または「CH-IH」の表示がある製品の使用が推奨されます。対策として、導入前に自宅の鍋が使えるか磁石で確認し、必要な場合は調理器具の買い替え費用を見積もっておくことが大切です。

 

停電時に使用できなくなる

電気で動くIHは、当然ながら停電時に一切使用できません。この対策として、カセットコンロとガスボンベを常備しておくことが有効です。

内閣府の防災情報ページでも、ライフライン停止に備えた準備が推奨されており、これはIH利用者に限らず、全ての家庭で実践すべき災害対策と言えます。災害時の備えがあれば、停電時のデメリットは十分にカバーできます。 

  

調理方法の制限

ガスコンロの直火でないと難しい調理方法もあります。例えば、中華鍋を大きく振って食材と炎を絡ませながら炒める「鍋振り」や、網を乗せてお餅や海苔を直接炙るといった調理はIHでは困難です。

これは、IHが鍋底がヒーターに接していることで加熱する仕組みのため、鍋をヒーターから離すと加熱が止まってしまうからです。この問題に対しては、調理スタイルを見直すか、炙り調理が可能なラジエントヒーター付きのモデルを選ぶことで対応できます。

最近のIHは非常に高火力なため、鍋を振らなくても本格的な炒め物が可能ですし、むしろ温度管理が正確なため、デリケートなソース作りやお菓子作り、一定の温度でじっくり火を通すローストビーフなど、ガスコンロでは難しかった料理が得意という側面もあります。
 

効果的にガスのIH化を行うには、プロの業者に依頼して、専門的なサービスを受けることが推奨されます。プロの持つ専門的な知識と経験値で、確実にガスのIH化を施工してくれます。

 


熟練の職人による最高級の仕事


「KIREI produce」では、上に紹介したガスのIH化サービスを全都道府県で行っており、専門知識を持つ、経験値の高いスタッフを揃えています。
様々なお客様から依頼をいただいており、ガスのIH化以外にも清掃に関する技術と経験・お客様満足度は清掃業界内でも随一という自負を持っています。

常に適正なお見積もりを心掛けていますので、新たにガスのIH化を考えている方は、ぜひ一度ご相談下さい。

詳しくはこちら


ガスIH化の光熱費メリット・デメリットと実践ガイド

 

なぜ今IH化の必要性が高まっているのか?

今、IH化の必要性が高まっている背景には、環境負荷の低減とエネルギーの安定供給への貢献という、個人のメリットを超えた社会的な要請があります。

環境省によると、日本の家庭部門のCO2排出量は全体の約15%を占めます。ガスは燃焼時にCO2を排出しますが、太陽光など再生可能エネルギー由来の電力を使えば、IHの使用は家庭のCO2排出量削減に直接貢献します。これは、2050年カーボンニュートラル実現という国の大きな目標達成に向けた、私たち一人ひとりができる重要な取り組みの一つです。 

また、日本のエネルギー自給率は約13%と低く、天然ガスなどの化石燃料の多くを輸入に依存しています。これは国際情勢による価格高騰や供給不安のリスクを常に抱えていることを意味します。

多様な方法で国内生産が可能な電気へエネルギー源をシフトすることは、日本のエネルギー供給の安定化に寄与すると考えられます。
 

(出典:環境省「家庭部門のCO2排出実態統計調査」
https://www.env.go.jp/earth/ondanka/ghg/kateiCO2tokei.html
 

(出典:資源エネルギー庁「日本のエネルギー 2023年度版」
https://www.enecho.meti.go.jp/about/pamphlet/energy2023/
 

ガスコンロを使い続けるとどうなるのか

IHのメリットが広まる一方、長年親しんだガスコンロを使い続ける選択にも利点と注意点があります。

ガスコンロの魅力は、やはり直火による調理感覚や、停電時でも使用できる安心感です。しかし、火災や一酸化炭素中毒のリスクは常に伴います。

ガス機器のメーカー団体である日本ガス石油機器工業会は、家庭用ガスコンロの取り替え目安を10年としており、古い機器の使用は経年劣化によるリスクを高めます。

点火しにくい、炎の色が赤っぽいなど、異常を感じた場合は速やかな点検が必要です。もしガスコンロを使い続けるのであれば、定期的な点検と適切な時期での交換が不可欠です。

(出典:日本ガス石油機器工業会「ガス機器にも寿命があります」
https://www.jgka.or.jp/gasusekiyu_riyou/tenken_maintenance/keinen/index.html )
 


IH化の具体的な方法と工事にかかる費用

ガスコンロからIHへの切り替えには、どのような工事と費用が必要なのでしょうか。

工事は主に、①既存コンロの撤去・ガス管閉栓、②IH用の200V専用電気配線の設置、③本体設置という流れで進みます。IHは消費電力が大きいため、エアコンなどと同様に専用の電気回路が必要になるのです。大手リフォーム会社などによると、工事費と本体価格を合わせた総額は、おおよそ10万円~30万円が相場です。
 

  • IHクッキングヒーター本体価格
    5万円~20万円程度
     
  • 基本工事費(撤去・設置・配線)
    5万円~10万円程度
     

ただし、これは目安であり、分電盤の状況やキッチンの構造によって追加費用が発生する場合もあります。そのため、必ず複数の専門業者から現場調査の上で見積もりを取り、総額を確認することが重要です。
 

プロの作業が必須!専門業者への依頼術

ガスからIHへの切り替え工事は、専門知識を要するためDIYは絶対に避けるべきです。安全のため、信頼できるプロの業者に依頼することが不可欠です。
 

なぜプロへの依頼が必須なのか

IH設置に伴う200Vの配線工事は「電気工事士法」により有資格者の作業が義務付けられています。また、ガス管の閉栓作業も「ガス事業法」などに基づき、専門資格を持つ技術者が必要です。

無資格での作業は法律違反であるだけでなく、火災やガス漏れといった、取り返しのつかない重大事故の原因となります。家族の安全を守るためにも、必ず専門家に任せましょう。

 

(出典:経済産業省「電気工事士法に定める電気工事士等の資格(概要)」
https://www.safety-tohoku.meti.go.jp/electric/detail/04_kojisha/gaiyo.html

 

信頼できる業者の選び方

信頼できる業者を選ぶには、以下の4点を確認しましょう。
 

  • 資格の保有
    「第二種電気工事士」やガス工事関連の資格証の提示を求め、安心して任せられるか確認します。
     
  • 実績と評判
    施工実績が豊富で、地域での評判が良いか、Googleマップの口コミなどで確認します。
     
  • 詳細な見積もり
    「工事一式」といった大雑把な見積もりではなく、作業ごとの内訳が明記され、追加料金の可能性についても丁寧に説明してくれるかを見極めます。

    具体的には、「IH本体価格」「既存コンロ撤去・処分費」「新規設置工事費」「専用回路配線工事費」「ガス管閉栓処理費」など、項目ごとに料金が記載されているかを確認しましょう。不明な点があれば遠慮なく質問し、納得できるまで説明を求める姿勢が大切です。
     
  • 保証とアフターサービス
    工事後の保証内容や、万が一のトラブル時の連絡先などを書面で確認しておくと安心です。
     

これらを踏まえ、複数の業者を比較検討し、納得のいく説明をしてくれる業者に依頼することが成功の鍵です。


ガスIH化の光熱費メリット・デメリット総括


これまで解説してきたガスIH化に関する光熱費のメリットやデメリット、そして導入に関する様々な情報をまとめます。
ガスをIH化したい方にとって、プロの業者に依頼して、専門的なサービスを受けることは検討すべき内容です。
実際に利用されるお客様の視点から考えると、ガスのIH化工事がなされ、安心感が上がる利点は大きいです。
また、ガスのIH化工事をしっかり行うことによって、お住まいになる方の満足感にも繋がります。
実際に毎日利用される方にとって、これらガスのIH化がいかに効果的か、お分かりになったと思われます。
 

  • ガスIH化は安全性と清掃性の高さから選ばれている
     
  • 火を使わないため火災や一酸化炭素中毒のリスクが低い
     
  • トッププレートが平らで日々の掃除が非常に楽になる
     
  • IHの熱効率は約90%でガスコンロの約2倍(出典:資源エネルギー庁)
     
  • 熱効率の良さが調理時間の短縮に繋がる
     
  • 光熱費はオール電化や料金プランにより同等か安くなる傾向
     
  • 特にプロパンガスからの切り替えは削減効果が大きい
     
  • 停電時に使えなくなるのが最大のデメリット
     
  • 対策としてカセットコンロの常備が有効
     
  • IH非対応の調理器具は買い替えが必要になる
     
  • 炙り調理など一部の調理方法には制限がある
     
  • 工事には200V専用回路の設置が必須
     
  • 工事費用と本体価格を合わせた総額は10万円から30万円が目安
     
  • 電気工事士の資格が必要なためDIYは絶対に不可
     
  • 信頼できる専門業者への依頼が安全の鍵となる
     
  • 業者選びでは資格の有無、実績、詳細な見積もりが重要

 


高い顧客満足度!選ばれ続けてます!


「KIREI produce」では、上に紹介したガスのIH化全般に関する工事を全都道府県で行っています。
常に適正なお見積もりを心掛けていますので、ガスのIH化サービスを希望される方や依頼を考えている方は、ぜひ一度ご相談下さい。

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