キッチンの快適性を左右する重要な設備、レンジフード。いざ選ぶとなると、失敗しない選び方やおすすめ機種、予算や機能など、知りたいことは多いはずです。
この記事では、レンジフードの選び方からおすすめ機種まで、あなたの疑問に全てお答えします。
日々の掃除を楽にする機能や、専門業者に依頼する際の作業内容についても、公的なデータを交えて詳しく解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
記事のポイント
- レンジフードの基本的な役割と健康への影響
- 具体的なデータに基づいた失敗しない選び方のポイント
- 人気のおすすめ機種とその客観的な性能
- 法令に基づいた安全な設置と専門業者へ依頼する必要性
- レンジフードとは?その重要な効果を解説
- 基本的な選び方と予算の立て方
- キッチンに合う形状とサイズの選び方
- 浴室リフォームで得られる驚きの効果
- 重視したい機能と清掃のしやすさ
- ファンの種類、シロッコとターボの違い
- レンジフードは自分で交換できるのか?
- プロの作業と専門業者に依頼する流れ
- プロの作業は仕上がりが違う
■ プロが選ぶ、最適なレンジフードの選び方とおすすめ機種の総括
後悔しないレンジフードの選び方とおすすめ機種
レンジフードとは?その重要な効果を解説
レンジフードは、コンロ上に設置される換気設備です。調理中に発生する煙・油・水蒸気・ニオイを効率的に捕集し、屋外へ排出する役割を担います。集煙力を高めるフード(覆い)が付いているのが、単なる換気扇との大きな違いです。
この設備がないと、油煙やニオイが住まい全体に広がり、壁紙やカーテンが黄ばむ原因になります。さらに、調理時に発生する一酸化炭素や、有害物質「オイルミスト」を排出することで、室内の空気を清浄に保ち、家族の健康を守るという大切な効果も持っています。
したがって、レンジフードは快適で衛生的なキッチン環境の維持に不可欠な設備と言えます。
レンジフードの主な役割
排気: 調理中の煙、油、水蒸気、ニオイを屋外へ排出します。
空気清浄: 一酸化炭素など、燃焼で発生する有害物質を排出し、室内の空気をきれいに保ちます。実際に、ガスコンロの使用で基準値を超える二酸化窒素が発生する場合があるとの報告もあります。
キッチン環境の維持: 油汚れによる壁や天井のベタつき、黄ばみを防ぎ、キッチンを清潔に維持します。
このように、レンジフードは日々の調理を快適にするだけでなく、長期的に住まいの美観や衛生環境を保つためにも、極めて重要な設備なのです。
基本的な選び方と予算の立て方
レンジフード選びの基本は、必要な機能と予算のバランスを見極めることです。高機能なモデルは魅力的ですが高価になるため、まずはご家庭に必要な性能と費用感を明確にしましょう。
予算を立てる際は、製品本体の価格に加えて設置工事費も考慮する必要があります。レンジフードの価格帯は広く、数万円のシンプルなモデルから30万円超のハイエンドモデルまで様々です。
価格帯別の特徴
5万円未満
基本的な換気機能に絞ったモデルが中心。コストを最優先したい場合に適しています。
5万円~15万円
手入れが簡単なモデルや省エネ性能が高いモデルなど、機能と価格のバランスが取れた製品が多い価格帯です。各メーカーの主力製品が揃います。
15万円以上
自動洗浄やコンロ連動など、最新機能を搭載したハイグレードモデル。清掃の手間を極限まで減らしたい方におすすめです。
これらの製品価格に、専門業者による設置工事費が別途3万円から6万円程度かかるのが一般的です。
リフォーム会社比較サイトによると、工事費込みの総額では10万円~20万円が最も多い価格帯です。
したがって、予算は「製品価格+工事費」で考えることが後悔しないための鍵となります。
キッチンに合う形状とサイズの選び方
レンジフードの性能を最大限に引き出すには、キッチンのレイアウトに合う形状とサイズを選ぶことが不可欠です。形状が合わなければ設置できず、サイズが不適切だと煙を十分に捕集できません。
レンジフードの主な形状
スリム型(薄型)
現在の主流で、スタイリッシュなデザインが特徴。凹凸が少なく掃除がしやすいモデルが多いです。モダンでミニマルなキッチンによく合います。
ブーツ型(深型)
従来からの標準的な形状で、煙をしっかり集める能力に優れています。比較的リーズナブルな製品が多く、どのようなキッチンにも馴染みやすいデザインです。
フラット型(浅型)
天井が低いキッチンや、スペースが限られた場所に設置しやすいコンパクトな形状です。梁があって設置スペースに制約がある場合に重宝します。
サイズの選び方
レンジフードの横幅は、下に設置するコンロの横幅に合わせるのが基本です。日本の一般的なコンロは幅60cmと75cmなので、レンジフードもそれに合わせて60cm、75cm、90cmが主流です。
消防法では、レンジフードの幅はコンロの幅以上、コンロ上面からフード本体までの高さは80cm以上と定められています。この基準を満たさないと火災予防上、危険と判断される場合があります。
原則として「コンロの幅 ≦ レンジフードの幅」となるように選びましょう。
重視したい機能と清掃のしやすさ
レンジフード選びでは、日々の使い勝手やお手入れの手間を左右する機能面と清掃性も、重要な比較ポイントです。
注目したい便利な機能
コンロ連動機能
コンロの点火・消火に合わせ、レンジフードが自動で運転・停止する機能。つけ忘れや消し忘れを防ぎ、非常に便利です。
調理センサー
調理物の温度や煙の量を検知し、自動で風量を調整する機能。常に最適な換気状態を保ち、消費電力を最大で約35%削減できるモデルもあります。
タイマー機能
設定時間後に自動で運転を停止する機能。調理後の換気に役立ちます。
清掃性の高さが鍵
最近のモデルは清掃性を高める工夫が随所に見られます。
フィルターレス構造
従来のような金属フィルターがなく、油汚れが付着しにくい構造で、掃除の手間が大幅に削減されます。
オイルトレー・オイルパック
集めた油をトレーやパックに溜める仕組み。定期的に捨てるだけで済み、掃除が格段に楽になります。
自動洗浄機能
ボタン一つでファンや内部を自動洗浄する画期的な機能。約10年間ファン掃除不要を謳うモデルもあります。
素材の工夫
本体やパーツに、汚れが付着しにくいフッ素コーティングや、油を弾く撥油塗装が施されているモデルがあります。これにより、普段のお手入れが拭き掃除だけで済み、美観を長く保つことができます。ステンレス製のものは耐久性が高いですが、指紋が付きやすいという側面もあります。
これらの機能は価格に反映されますが、長期的に見れば日々の家事負担を大きく軽減してくれる価値ある投資と言えるでしょう。
ファンの種類、シロッコとターボの違い
レンジフードの心臓部であるファンには、主に「シロッコファン」と「ターボファン」の2種類があります。どちらが適しているかは、お住まいの建物の構造、特に排気ダクトの状況によって決まります。
シロッコファン
多数の羽根を持つ筒状のファンです。空気を押し出す力(静圧)が高く、排気ダクトが長く曲がりくねっている場合でも安定した排気能力を発揮します。マンションなどの集合住宅では、このタイプが一般的です。運転音も比較的小さく、静音モデルでは弱運転時に図書館内と同レベルの30dB程度まで抑えられた製品もあります。
ターボファン
シロッコファンより羽根が少なく、一枚一枚が大きいのが特徴です。風量が大きく、一気に多くの空気を排出する力に優れていますが、ダクトの抵抗にはあまり強くありません。主に、排気ダクトが短く直線的な戸建て住宅などで使用されます。
参考:プロペラファン
昔ながらの換気扇でよく見られる、壁に直接取り付けて屋外へ排気するタイプです。構造がシンプルで安価ですが、外風の影響を受けやすく、ダクトを介した排気には向いていません。現在のシステムキッチンでは、シロッコファンやターボファンが主流となっています。
効果的にレンジフードを設置するには、プロの業者に依頼して、専門的なサービスを受けることが推奨されます。プロの持つ専門的な知識と経験値で、確実にレンジフードを取り付けてくれます。
熟練の職人による最高級の仕事
「KIREI produce」では、上に紹介したレンジフードの取り付けサービスを全都道府県で行っており、専門知識を持つ、経験値の高いスタッフを揃えています。
様々なお客様から依頼をいただいており、レンジフードを以外にも清掃に関する技術と経験・お客様満足度は清掃業界内でも随一という自負を持っています。
常に適正なお見積もりを心掛けていますので、新たにレンジフードの設置を考えている方は、ぜひ一度ご相談下さい。
交換しないとどうなる?知っておくべき危険性
レンジフードの寿命は約10年とされ、これを超えて使用し続けると、性能が落ちるだけでなく様々な危険を伴う可能性があります。
換気能力の低下
経年劣化で最も分かりやすいのが換気能力の低下です。モーターの力が弱まったり、内部の油汚れが空気の流れを妨げたりして、煙やニオイを十分に排気できなくなります。
異音や振動の発生
モーターやファンの軸が摩耗すると、「ゴー」「ガタガタ」といった異音や振動が発生することがあります。これは故障の前兆であり、放置すると突然動かなくなる可能性もあります。
火災のリスク
最も注意すべき危険性です。内部に蓄積された油汚れは、調理中の火が燃え移ると火災の原因となる恐れがあります。東京消防庁の報告でも、コンロ火災がレンジフード内部の油汚れによって拡大するケースが指摘されています。
使用年数が10年を超えたり、吸い込みが悪い、異音がするなどの症状が見られたりした場合は、速やかに専門業者に点検・交換を依頼しましょう。
レンジフードは自分で交換できるのか?
費用を抑えるためにDIYを考える方もいるかもしれませんが、一般の方が自分でレンジフードを交換することは非常に難しく、安全上おすすめできません。
電気配線工事の危険性
レンジフードの電源接続は電気工事に該当し、「電気工事士」の国家資格が必要です。無資格での作業は法律違反(3ヶ月以下の懲役または3万円以下の罰金)になるだけでなく、漏電や感電といった重大事故を引き起こす危険性があります。
重量物の取り扱いと設置の難しさ
レンジフードは20kg以上の製品も多く、一人で安全に取り扱うのは困難です。落下させて本体やキッチンを破損させたり、怪我をしたりするリスクが伴います。
排気ダクトの適切な接続
排気ダクトの接続が不十分だと、排気漏れが起こり、壁の内部や天井裏に湿気や油が侵入してしまいます。これがカビや建材の腐食の原因となることもあります。
メーカー保証の対象外になる可能性
多くのメーカーでは、製品保証の条件として、有資格者による適切な設置を定めています。万が一、DIYによる設置が原因で製品に不具合が生じた場合、保証期間内であっても無償修理などのサポートを受けられない可能性が高くなります。
プロの作業と専門業者に依頼する流れ
専門業者に依頼すると、安全かつ確実な作業が保証されます。依頼の一般的な流れを解説します。
プロによる交換作業の主な内容
養生
キッチン周りをシートで保護し、汚れや傷を防ぎます。
既存レンジフードの取り外し
古いレンジフードの電源を切り、慎重に取り外します。
設置面の清掃
取り外し後の壁面にこびりついた油汚れをきれいに清掃します。
新規レンジフードの取り付け
新しいレンジフードを水平に位置決めし、壁にしっかり固定します。
排気ダクトの接続
排気漏れが起きないよう、ダクトと本体を隙間なく接続します。
電気配線工事
電気工事士が電源の接続を安全に行います。
動作確認
正常に動作するか(ファンの回転、照明など)を最終確認します。
片付け・清掃
養生を撤去し、古いレンジフードなどを回収して完了です。
専門業者に依頼する流れ
業者選びと見積もり依頼
複数の業者候補を見つけ、2~3社に現地調査の上で見積もりを依頼します。
見積もりの比較・検討
提示された見積書を比較します。総額だけでなく、工事内容や保証なども含めて総合的に判断し、依頼先を決定します。
契約・工事日の調整
業者と契約を結び、工事の日程を調整します。
交換工事の実施
当日、業者が訪問し、交換工事を実施します。工事時間は通常2~4時間程度です。
支払い
工事完了後、問題がないことを確認して料金を支払います。
信頼できる専門業者に依頼することで、安心してレンジフードの交換を任せることができます。
プロが選ぶ、最適なレンジフードの選び方とおすすめ機種の総括
レンジフードを効果的に選び、取り付けをしたい方にとって、プロの業者に依頼して、専門的なサービスを受けることは検討すべき内容です。
実際に利用されるお客様の視点から考えると、レンジフードが完全に施工され、安心感が上がる利点は大きいです。
また、レンジフードの取り付け工事をしっかり行うことによって、お住まいになる方の満足感にも繋がります。
実際に毎日キッチンを利用される方にとって、これらレンジフードの設置がいかに効果的か、お分かりになったと思われます。
この記事では、レンジフードの選び方からおすすめ機種、交換の必要性や専門業者への依頼について詳しく解説してきました。最後に、今回の重要なポイントをまとめます。
- レンジフードはキッチンの空気と衛生環境を守る不可欠な設備
- 主な役割は煙・油・ニオイの排気と有害物質の除去
- 選び方の基本は機能と予算のバランスを見極めること
- 予算は製品本体価格と3万円~6万円程度の設置工事費を合わせて考える
- 形状はスリム型、ブーツ型、フラット型が主流
- 消防法の規定によりコンロ幅以上のサイズを選ぶことが鉄則
- 清掃性を高めるフィルターレス構造や自動洗浄機能が人気
- コンロ連動機能はつけ忘れや消し忘れを防ぎ便利
- ファンは集合住宅ならシロッコ、戸建てならターボが一般的
- 寿命は約10年で、超えると換気能力低下や火災リスクが高まる
- 異音や吸い込みの悪さは交換のサイン
- 電気工事士の資格が必要なためDIYでの交換は法律違反になる恐れがある
- 自分で交換すると漏電や火災、メーカー保証対象外のリスクがある
- 交換は複数の専門業者から見積もりを取って比較検討する
- プロに依頼すれば安全かつ確実に設置してもらえる