雨樋や瓦は補修・交換すべき?状態別の最適アプローチや費用相場

2025/01/21

住宅の耐久性を保ち、快適な暮らしを維持するために欠かせない雨樋と瓦のメンテナンス。しかし、「どんな症状があったら補修や交換が必要なのか」「工事費用はどのくらいかかるのか」といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

この記事では、雨樋と瓦の状態別に見られる具体的な症状と対処方法、補修と交換の判断基準、工事費用の目安を分かりやすく解説していきます。雨樋や瓦の不具合でお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。


雨樋の補修・交換は必要?状態別の最適アプローチ

雨樋は屋根に降った雨水を適切に排水し、外壁や基礎を守る重要な役割を担っています。しかし、劣化や破損、詰まりなどが発生すると、建物全体に深刻な被害が及ぶ可能性があります。ここでは、症状別に見られる具体的な問題点と、補修すべきか交換すべきかの判断基準、最適な対処方法を見ていきましょう。

雨漏りや水漏れが発生している

雨樋からの水漏れは、外壁の腐食や建物内部への雨水侵入を引き起こす危険性があります。水漏れの原因が継手の緩みや部分的な破損の場合は補修で対応可能ですが、経年劣化による複数箇所の劣化が原因の場合は交換を検討する必要があります。

 

特に継手からの水漏れは、ゴムパッキンの劣化や接続部分の緩みが主な原因です。この場合、継手の交換や専用接着剤による補修で対応できます。ただし、雨樋全体が20年以上経過している場合は、他の部分も劣化している可能性が高いため、全体交換を検討した方が長期的にはコスト効率が良くなります。

雨樋を支える金具が劣化している

金具の劣化は、雨樋の落下や建物損傷につながる問題です。金具のサビや変形が1〜2か所程度であれば、該当箇所の金具交換で対応できます。

 

しかし、複数の金具にサビや劣化が見られる場合は、雨樋本体も同様に劣化している可能性が高いため、金具と雨樋の一括交換をおすすめします。金具の劣化は、突然の落下事故を引き起こす可能性があるため、早めに対処した方がいいでしょう。部分的な金具交換で済ませても、その後別の箇所で問題が発生する可能性が高くなります。

雨樋がヒビ割れ・破損している

雨樋のヒビ割れや破損は、継手部分の接合不良や経年劣化、飛来物による衝撃などが主な原因です。小規模なヒビ割れであれば、補修用のパテやテープで応急処置が可能ですが、大きな破損や複数箇所に及ぶ場合は、部分交換または全体交換をしなければなりません。放置すると雨水が外壁を伝って流れ、建物の基礎部分にまで悪影響を及ぼす恐れがあります。

 

また、破損部分から雨水が飛散して、近隣とのトラブルの原因にもなりかねません。特に築20年以上経過している場合は、他の部分も劣化している可能性が高いため、この機会に全体交換を検討してもいいでしょう。

雨樋の変形・傾きがある

雨樋の変形や傾きは、積雪や強風の影響、経年による金具の緩みが主な原因です。適切な傾斜を保たないと雨水が滞留してあふれたり、重みによる更なる変形を引き起こしたりする危険があります。

 

軽度の傾きであれば、金具の調整や部分的な交換で対応できますが、変形が著しい場合や複数箇所に及ぶ場合は交換が必要です。特に縦樋の傾きは、建物の外壁に直接雨水が伝わる原因となるため、早急な対応が求められます。

建物周辺の地面に水たまりができる

建物周辺の水たまりは、雨樋の排水不良や詰まりが主な原因です。放置すると建物の基礎部分への水の浸透や地盤の軟化を招き、深刻な建物被害につながる恐れがあります。そうならないためにも、まずは雨樋の清掃や集水器の点検を行い、詰まりや破損がないかを確認しましょう。

 

排水の向きや勾配が適切でない場合は、樋の位置調整や排水経路の見直しが必要です。集水器や排水口周辺の破損が見られる場合は部品交換を、全体的な劣化が見られる場合は雨樋全体の見直しを検討しなければなりません。


瓦の補修・交換は必要?状態別の最適アプローチ

瓦は建物の屋根を覆い、大切な住まいを風雨から守る重要な役割を担っています。築年数や気象条件によって、ひび割れや欠け、ズレなどの不具合が発生することがあり、そのまま放置すると雨漏りや構造材の腐食といった深刻な被害につながります。

 

ここでは、瓦の不具合の状態や程度に応じて、部分補修で済むのか全面交換が必要なのか、その判断基準と最適な対処方法を見ていきましょう。

瓦屋根が割れている

瓦の割れは、強風や飛来物による衝撃、経年劣化が主な原因です。放置すると雨水が瓦の下の防水シートに到達し、やがて雨漏りを引き起こす恐れがあります。また、割れた瓦が落下して、人身事故を招くかもしれません。

 

補修か交換かの判断は、割れの程度と範囲によって異なります。2〜3枚程度の部分的な割れであれば、同じ種類の瓦への交換で対応可能です。しかし、複数箇所に及ぶ場合や、瓦全体が古い場合は、葺き替えを検討しなければなりません。

クギが浮いている

瓦を固定するクギの浮きは、雨風による振動や温度変化による木材の収縮が主な原因です。クギの浮きは、瓦のズレや脱落を引き起こすリスクがあり、放置すると雨漏りや瓦の落下事故につながる恐れがあります。

 

クギの浮きが数本程度の場合は、新しいクギでの打ち直しで対応可能です。ただし、広範囲にわたってクギの浮きが見られる場合は、瓦全体の固定状態や下地の腐食を確認した方がいいでしょう。古いクギ穴は必ずコーキング材で埋め、新たな雨漏りの原因を作らないよう注意が必要です。

野地板の痛み・腐食が進んでいる

野地板の痛みや腐食は、瓦の破損や防水シートの劣化による雨水の侵入が主な原因です。野地板は、屋根を支える重要な部材のため、腐食が進むと建物の構造に関わる深刻な問題となります。

 

この場合、部分的な補修では根本的な解決にならず、葺き直しや葺き替え工事が必要です。葺き直しでは瓦を一度すべて外し、傷んだ野地板を交換した上で防水シートを新しく施工します。腐食が広範囲に及ぶ場合は、垂木など他の構造材の状態も確認した方がいいでしょう。

防水シートが経年劣化している

防水シートの経年劣化は、紫外線や温度変化による材質の劣化が主な原因です。防水シートは瓦の下で雨水の侵入を防ぐ重要な役割を果たしており、劣化すると雨漏りの直接的な原因となります。

 

防水シートの寿命は20〜30年程度と言われており、瓦よりも早く劣化する傾向にあります。一度劣化した防水シートは補修では対応できず、瓦を全て撤去して新しい防水シートに張り替えなければなりません。

棟瓦がズレている

棟瓦のズレは、強風や地震、漆喰の劣化などが主な原因です。棟瓦は屋根の頂部を保護する重要な役割があり、ズレが生じると雨水の侵入を許し、大規模な雨漏りにつながる可能性があります。

 

ズレの程度が軽微で漆喰の状態が良好な場合は、棟瓦の位置調整と部分的な漆喰の補修で対応可能です。しかし、ズレが大きい場合や漆喰の劣化が著しい場合は、棟瓦の取り直し工事が必要となります。

漆喰が劣化している

漆喰の劣化は、雨風による浸食や経年変化が主な原因です。漆喰は棟瓦を固定し、雨水の侵入を防ぐ重要な役割があります。劣化が進むと棟瓦の固定が緩み、雨漏りや棟瓦の落下につながる危険があります。

 

漆喰の劣化は15〜20年程度で発生し、部分的な剥がれの場合は補修工事で対応可能です。しかし、広範囲に及ぶ劣化や、棟瓦自体にガタつきがある場合は、棟瓦の取り直し工事が必要です。

雨漏りが発生している

瓦屋根からの雨漏りは、瓦のひび割れや防水シートの劣化、棟瓦のズレなど、複数の要因が組み合わさって発生するケースが多い傾向にあります。放置すると天井や壁の染み、カビの発生、建物の構造材の腐食につながる大きな問題です。

 

雨漏りが発生した場合、部分的な瓦の交換や補修では根本的な解決にならないことがほとんどです。そのため、原因となっている箇所を特定し、防水シートの張り替えを含む葺き直し工事や、場合によっては全面的な葺き替え工事が必要となります。特に築20年以上が経過している場合は、全面的な葺き替えを検討した方がいいでしょう。


雨樋・瓦の補修・交換費用相場

雨樋や瓦の補修・交換にかかる費用は、工事の規模や内容によって大きく異なります。ここでは、一般的な費用相場を紹介します。

雨樋の補修・交換費用相場

工事内容 費用相場 備考
部分補修(1箇所) 1万〜3万円 継手の修理、小規模な破損の補修など
パーツ交換(1箇所) 1万〜10万円 集水器や継手の交換など
清掃 1万〜3万円 詰まり除去、一般的な清掃作業
全体交換 20万〜70万円 足場代は別途必要となる場合あり

※建物の規模や形状、作業の難易度によって費用は変動します。
※2階以上の場合は足場代が別途必要となる場合があります。

 

瓦の補修・交換費用相場

工事内容 費用相場 備考
部分補修(数枚) 5万円〜15万円 瓦の差し替えなど
棟瓦の補修 8万円〜15万円/m 漆喰の補修を含む
葺き直し 8,000円〜1万円/㎡ 既存瓦を再利用
葺き替え 1万6,000円〜1万8,000円/㎡ 新しい瓦での施工

※30坪の一般的な住宅の場合、葺き替え工事で約80万円〜450万円程度
※足場代、防水シート、下地工事などの費用は別途必要


雨樋や瓦はDIY補修できる?

住宅のメンテナンスコストを抑えるためDIY補修を検討される方も多いですが、雨樋や瓦の補修は、安全性と確実性を重視する必要があります。

雨樋は手が届く高さ(1階部分)で、破損箇所が1〜2か所程度の軽微な損傷であれば、DIY補修が可能です。小さなひび割れのコーキング補修や落ち葉の除去は、適切な道具があれば対応できます。

一方、瓦の補修はDIYをおすすめできません。高所作業による転落事故、誤った補修による雨漏り、不適切な工事による建物への二次被害が懸念されるためです。特に高所作業や複数箇所の破損は、必ず専門業者に依頼しましょう。一時的な費用削減となっても、不適切な補修は大きな被害を招くリスクがあります。


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まとめ|

雨樋や瓦の不具合は、早期発見・早期対応が重要です。劣化や破損を放置すると、雨漏りや構造材の腐食など、建物に深刻なダメージを与える可能性があります。補修で済むような軽微な段階で対処すれば、費用を安く抑えられるでしょう。一方で、無理なDIY補修は危険を伴い、かえって被害を大きくすることもあります。

 

雨樋や屋根に関して不安な点がある場合は、まずは専門業者に相談し、現地調査や見積もりを依頼することをおすすめします。適切な判断と対応で、大切な住まいを長く守っていきましょう。

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