長年使い込んだ木製家具に、傷や塗装の劣化が気になってきた方も多いのではないでしょうか。ウレタン塗装は耐久性が高く、日常のお手入れも比較的簡単な塗装方法として知られています。
しかし、一度大きなダメージを受けると、素人による補修は困難です。特にコップの輪染みや表面の白化、塗膜の剥がれなどの症状は、放置すると木材自体の劣化にもつながる恐れがあります。
この記事では、ウレタン塗装の木製家具について、プロに依頼すべきケースと、その際の業者の選び方、費用相場を詳しくご紹介します。大切な家具を長く使い続けるために、適切な補修方法を見極めましょう。
ウレタン塗装の木製家具のメンテナンス
ウレタン塗装の家具は、オイル塗装に比べると、丈夫で耐久性が高いのが特徴です。適切なケアを行うことで、より長く美しい状態を保つことができます。ここではウレタン塗装の木製家具のメンテナンスの具体的な方法をご紹介します。
柔らかい布で乾拭き・水拭きをする
ウレタン塗装された木製家具は、表面に薄くて丈夫な樹脂の塗膜があるため、日常のメンテナンスは比較的簡単です。基本的には、柔らかい布での乾拭きで十分です。
乾拭きでは取れない汚れの場合は、水やぬるま湯で湿らせた布を固く絞って拭き取りましょう。その後は、必ず乾いた布で水分を拭き取ることが大切です。
特に頑固な汚れの場合は、ぬるま湯に中性洗剤を3〜5%程度に薄めて使用します。この際も布はしっかりと絞り、最小限の水分で拭き取るようにしましょう。洗剤を使用した後は、清潔な布で水拭きし、最後に乾拭きをして水分を完全に取り除きます。強くこすることは避け、優しく拭き上げることで、塗膜を傷つけることなく美しい状態を保てます。
再塗装する
長年使用すると、どんなに丁寧にお手入れしていても塗装の劣化は避けられません。コップの輪染みや表面の白化、紫外線による変色、塗膜のひび割れなどが目立ってきたら、再塗装のタイミングです。放置すると木材自体の劣化にもつながるため、このような症状が出てきたら早めの対応をおすすめします。
再塗装の基本的な手順は、古い塗装を紙やすりで丁寧に研磨することから始まります。紙やすりで古い塗装を落とした後に、表面を整えます。その後、ウレタン塗料を塗布していきますが、この工程は下塗り・中塗り・上塗りと最低でも3回の塗布が必要です。
ただし、ウレタン塗装の家具の再塗装には、専門的な知識と技術が必要なため、きれいに仕上げたい方はプロへの依頼をおすすめします。
ウレタン塗装の木製家具の補修をプロに頼んだ方がいいケース
ウレタン塗装の家具は少しの傷なら自分で補修できるかもしれませんが、目立つ劣化は自分で補修できません。特に以下のようなケースは、プロに依頼した方がいいでしょう。
- 自分で補修を試みたがうまくいかなかった
- 液体による大きなシミができた
- マジックやボールペンで汚してしまった
- 広範囲にわたる塗膜の剥がれがある
- 長年の使用による全体的な塗膜の摩耗が見られる など
上記の状態の家具を補修するには、適切な技術と設備を持つプロの修復技術が不可欠です。また、椅子やソファなどの複雑な形状の家具は、素人では対応が難しい剥離剤の使用が必要となることもあります。このような作業は人体に有害な場合もあるため、必ず換気設備の整った場所で行わなければなりません。
ウレタン塗装の木製家具の補修業者の選び方
大切な木製家具の補修を依頼する際は、信頼できる業者選びが何より重要です。せっかくの修理・補修も、技術力の低い業者に依頼すると、かえって状態が悪化する恐れもあります。ここでは、業者選びのポイントと3つの依頼方法をご紹介します。
購入した家具のメーカー工場に補修を依頼する
一番安心な方法は、家具を購入したメーカーの工場に補修を依頼することです。元々の製品の仕様や塗装方法を熟知しているため、美しい仕上がりが期待できます。
また、製品の特性や使用されている塗料にも詳しいため、適切な補修方法を提案してもらえます。ただし、海外で大量生産しているメーカーの場合は修理を受け付けていないケースもあるため、事前に確認が必要です。その場合は、他の選択肢を検討しましょう。
家具専門の修理業者に相談する
メーカーでの修理が難しい場合は、家具専門の修理業者への依頼を検討しましょう。地域によって対応可能な業者は異なりますが、多くの場合、写真を送って見積もりを取ることができます。見積もりの際は、傷や劣化の状態、希望する仕上がりについて具体的に伝えることが重要です。
業者選びの際は、ウレタン塗装の補修実績があるかどうかを確認し、可能であれば過去の施工例も確認するといいでしょう。実績豊富な業者であれば、さまざまなケースに対応できる技術やノウハウを持っているはずです。
木工専門の塗装業者に依頼する
木工専門の塗装業者への依頼も、有効な選択肢です。家具のウレタン塗装は金属塗装や自動車塗装、建築塗装などとは全く異なる技術が必要とされるため、一般の塗装業者ではなく、木工専門の業者を選ぶことが大切です。
特に経験豊富で、国家資格を持つ木工塗装技能士がいる業者であれば、より信頼性が高いと言えます。アンティーク家具や高級家具の場合は特に、技術力の高い専門業者への依頼がおすすめです。また、塗装場を持っている工房であれば、より確実な仕上がりが期待できます。
ウレタン塗装の木製家具の補修費用相場
プロに依頼した場合の費用相場は、作業内容や家具の大きさによって大きく異なります。ウレタン塗装の木製家具を塗装する場合の費用相場は、下記のとおりです。
- ダイニングテーブルの天板:3万5,000円〜
- 椅子(一脚あたり):1万5,000円〜
ただし、全く別の色に塗装する場合などは、料金が大きく変わる可能性があります。塗装の剥離や表面の整え作業などの費用が、別途必要となることもあるでしょう。
上記の費用は、あくまで目安の金額であり、実際の費用は家具の状態や必要な作業内容によって変動します。見積もりの際は、作業内容や使用する材料や仕上がりのイメージを事前に詳しく確認した上で納得のいく業者を選びましょう。
ウレタン塗装の木製家具を自分で補修する方法
ウレタン塗装の木製家具の再塗装を自分でするのは難しいですが、小さな傷や凹みであれば、専門的な技術がなくても自分で補修が可能です。特に浅い傷や軽度の変色など、表面的な損傷であれば、市販の補修用品を使って対応できます。ここでは、自分で補修する方法を見ていきましょう。
DIY補修に必要なもの
ウレタン塗装の木製家具を自分で補修する際は、次のようなものを揃えます。
- 補修クレヨンセット
- 補修マーカー
- ヘラ
- スプーン
- ライター
- 布
いずれもホームセンターで購入できます。
DIY補修の手順
家具に凹み傷がある場合は、補修クレヨンを選びます。クレヨンをスプーンの上に乗せて、ライターの火で炙って溶かしながら家具の色と調和させます。調和させたクレヨンを、傷のある箇所に埋めていきましょう。
傷のない箇所と同じ高さになるまでクレヨンを埋めたら、ヘラで平にならしてください。平になったら余分についているクレヨンを布で拭き取ります。その後、違和感のないように、補修マーカーで木目を描けば補修完了です。
ウレタン塗装の木製家具のお手入れ・補修についてよくある疑問
ウレタン塗装の木製家具のお手入れや補修について、多くの方から寄せられる疑問にお答えします。
メラミンスポンジを使用しても大丈夫?
ウレタン塗装の木製家具に、メラミンスポンジの使用は避けましょう。メラミンスポンジは細かな研磨剤の役割を果たすため、ウレタン塗装の表面を傷つけ、変色や剥がれの原因となります。
アルコールや次亜塩素酸ナトリウムはお手入れに使える?
ウレタン塗装の木製家具にアルコールや次亜塩素酸ナトリウムは、基本的には使用可能です。ただし、長期的に使用を続けると、塗膜を劣化させる可能性があります。
特に表面に傷がある場合、塗膜と木材の間に染み込んでシミや剥がれの原因となることがあります。使用する場合は、柔らかい布に少量含ませて優しく拭き取りましょう。
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まとめ|
ウレタン塗装の木製家具は、適切なケアを行うことで長年にわたって美しさを保てます。日常的なお手入れとしては、柔らかい布での乾拭きを基本に、必要に応じて水拭きや薄めた中性洗剤での清掃を行いましょう。
小さな傷や凹みは、市販の補修用品を使って自分で直すことも可能です。ただし、深刻な損傷や広範囲の劣化が見られる場合は、プロの修理業者に依頼することをおすすめします。
修理業者を選ぶ際は、ウレタン塗装の補修実績があり、木工に特化した専門知識を持つ業者を選ぶことが重要です。適切なメンテナンスと早めの補修を心がけることで、大切な家具を長く美しく使い続けられます。
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