電気工事士直伝:安全なエアコン取り付け方法と設置のコツ

2025/01/24

エアコンの取り付け作業は、住まいの快適さを左右する大切な工程です。私は電気工事士として日々作業をしていますが、「正しい手順」と「万全の準備」があれば効率よく、安全に作業が進められると感じています。特に、真空引きをはじめとする専門的な工程は、エアコンが長く快適に動くために欠かせません。この記事では現場の経験をもとに、エアコン取り付け 方法の基本ポイントやコツをわかりやすくお伝えします。初心者の方にも伝わるよう、自分の感想や実体験を交えながら解説しますので、ぜひ参考にしてください。

 

目次

■ エアコン取り付けに必要な工具・部材・準備物

■ 室内機の取り付け手順と注意点

■ 室外機の設置ポイントとダメな置き方

■ 穴あけ工事の位置選びとコツ

■ 専用コンセントの重要性

■ 真空引きの重要性と目的

■ DIYが難しい理由と専門業者への依頼がおすすめな理由

■ 資格を持つ専門業者に任せるメリット

■ エアコン取り付け費用の目安と節約ポイント

■ まとめ:安全・快適なエアコン設置のポイント
 


エアコン取り付けに必要な工具・部材・準備物


作業を始める前の準備が成功のカギです。私は毎回、以下の工具と用品をチェックリストにして持参しています。現場で「あれが足りない!」と焦らないよう、あらかじめ揃えておきましょう。

 

基本工具:

ドライバーセット(+ドライバー、–ドライバー)、レンチ(ナット締付け用)、ペンチ(配線・配管処理用)、水平器など。これらは室内機や室外機の金具取付や調整に必須です。
 

穴あけ・配線工具:

ドリル(コンクリート用ドリルビット含む)、電工ドライバー(ケーブルの皮むきや圧着作業用)、結線用の電工工具など。
壁に配管用の穴を開ける際に役立ちます。
 

取り付け部材:

エアコン本体に付属している取付金具、アンカーや補強材(壁の材質に応じて)、配管用パイプ(冷媒管・ドレンホース)、断熱材、接続部品など。室外機用のベランダブラケットや壁掛け金具が必要な場合は、事前に確認しましょう。
 

安全・作業用品:

作業用手袋、ゴーグル、作業靴などの保護具。脚立や足場が必要な高所作業では、安全帯や安定した踏み台も用意します。私は日頃から「安全第一」で作業しており、保護具を使うのは当たり前です。
 

その他:

カメラ(穴あけ前の写真撮影用)、メジャー(取り付け位置の寸法チェック用)、マジックペン(印つけ用)など、あると便利な小物。


現場では、例えば「ドリルはあったけどドリルビットを忘れた」「室外機用の金具が足りなかった」といった小さなミスが作業を大幅に遅らせます。私も何度か痛い目にあっているので(笑)、必ず出発前にこの準備リストを確認するようにしています。必要な工具や材料が揃ったら、いよいよ本格的に取り付け作業に入ります。
 


室内機の取り付け手順と注意点


① 取り付け位置の選定

まず、室内機を設置する壁の場所を決めます。壁材や強度を確認し、エアコン本体の重さを支えられる場所を選びます。木造の柱が入っている壁や、石膏ボードの場合は裏に補強材を入れる必要があります。直射日光や熱源(キッチンコンロなど)が当たる場所は避け、風が部屋全体に行き渡りやすい中央寄りの壁を選ぶと効率が上がります。私も現場では「ここなら配管も通しやすいし掃除もしやすいな」といった実体験を踏まえて場所を決めています。

 

② 取付金具の固定

選定した位置に室内機取付用の金具を取り付けます。必ず水平器で水平を出しながらビスでしっかり固定しましょう。水平が狂っていると、取り付けたあとにエアコンの排水ホースから水漏れが起きやすくなります。少しの角度のズレでも水は溜まってしまうので、水平チェックは念入りに。壁に穴が開いている場合は、穴埋め剤で補修しておくと良いですね。
 

③  配管用の穴あけ

室内機から室外機まで配管を通すために、壁に穴を開けます。ドレンホースが外に自然排出できるよう、少し下向きに開けるのがコツです。また、穴周辺には防水シーリングを施し、雨水が室内に入らないようにします。私はいつも「万が一漏れても大丈夫!」というくらい、シールを厚めに塗って保険をかけています。

 

④  配管と配線の接続作業

室内機に冷媒配管、ドレンホース、電源ケーブルを接続します。この際、配管は曲げすぎや折れがないよう慎重に扱います。特に冷媒配管は分厚い断熱材で包むことで結露を防ぎ、効率を維持できます。電源ケーブルについては、専用コンセントに接続するのが原則です(後述)。接続後には配管接続部からのガス漏れチェックも忘れずに。工具でナットをしっかり締め、接続が緩んでいないか確認しましょう。
 

⑤  室内機の本体設置

最後に室内機本体を金具に引っ掛けます。設置後は再度、揺すって取付金具の強度を確認します。ぐらつきがないか、金具がしっかり壁に固定されているか、周りに隙間がないかを確認してください。私が新人のころ、すこし力任せに取り付け金具を扱ってネジを折ってしまった経験があります。こういったミスも防ぐため、確認作業は丁寧に行います。


以上の手順を踏めば、室内機の取り付けはほぼ完了です。ただし、これらの作業には経験と技術が必要です。少しでも不安がある方は無理せず専門の電気工事士に依頼することをおすすめします。



室外機の設置ポイントとダメな置き方


室外機をどこにどう置くかでエアコン全体の効率が変わります。私たちプロでもときどき目にする間違った設置例と、安全対策をご紹介します。
 

通気性の悪い場所

まず、室内機を設置する壁の場所を決めます。壁材や強度を確認し、エアコン本体の重さを支えられる場所を選びます。木造の柱が入っている壁や、石膏ボードの場合は裏に補強材を入れる必要があります。直射日光や熱源(キッチンコンロなど)が当たる場所は避け、風が部屋全体に行き渡りやすい中央寄りの壁を選ぶと効率が上がります。私も現場では「ここなら配管も通しやすいし掃除もしやすいな」といった実体験を踏まえて場所を決めています。
 

不安定な地面

地面に傾斜があったり、地盤が弱い場所は危険です。室外機が振動で動いたり倒れたりする恐れがあります。特にベランダや屋上設置では防振ゴムと固定金具を使用し、しっかりと固定しましょう。私はある現場で、防振ゴムを敷いた途端に音が静かになったのを実感し、安全だけでなく快適性も高まると実感しました。
 

直射日光が当たる場所

夏場は特に室外機本体が高温になります。日陰になる場所や日除けカバーを利用するなどして、直射日光から守ると効率が向上します。経験上、直射日光を防ぐだけで室外機の温度が数℃下がるケースもありました。
 

排水が不十分な場所

排水ドレンが詰まると水が逆流し、カビや故障の原因になります。排水に余裕がある場所を確保し、時々水が流れるか確認してください。冬場は凍結対策も必要です。


以上が避けたい設置例ですが、逆に言えばこれらを守ることで安全性と性能を確保できます。作業中には定期的な清掃と点検も同時に提案しています。例えば、季節ごとに室外機周りのゴミや葉っぱを片付けておくことで、通気不良や劣化を予防できます。

私は定期メンテナンスの際、お客様と一緒に「ここを掃除しておきましょう」と確認しながら作業するよう心がけています。
 


穴あけ工事の位置選びとコツ


エアコン配管用の穴あけは意外と重要な作業です。不適切な位置だと配管が長くなり、効率低下や施工トラブルの原因になります。私が現場で気をつけているポイントをまとめます。
 

配管の最短ルート

室内機から室外機までの距離を考え、最短距離で配管できる位置を選びます。あまりに配管が長くなると冷暖房効率が落ち、電気代も増えます。設置前に室外機との位置関係を入念にシュミレーションしておくと、あとで配管が足りなくなるようなトラブルを避けられます。
 

壁の材質確認

木造、コンクリート、石膏ボードなど壁材によって使う工具が変わります。特に石膏ボードに穴を開ける場合、補強材が無いとドレンホースごと抜け落ちる危険があります。私は石膏ボード壁での取り付け経験が豊富ですが、必ず裏にある柱を探し出し、その近くに穴を開けるようにしています。
 

電気配線・ガス管の確認

壁の中には電線やガス管が通っていることがあります。穴を開ける前に、テスターなどで壁内部を検査し、安全を確認しましょう。もし不安があればプロの意見を仰ぎます。

穴あけひとつとっても注意点が多いため、私たち専門業者は慎重に作業を進めます。不安があれば無理をせず、プロに相談することをおすすめします。


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専用コンセントの重要性


エアコンは一般的に消費電力の大きい家電です。そのため専用コンセントを設置することが強く推奨されています。私の経験では、専用コンセントがないと次のようなトラブルが起こりがちです。
 

過電流と火災のリスク

専用回路なしで他の家電と同じ回路に接続すると、ブレーカーが頻繁に落ちます。
配線が発熱して火災につながる危険もあります。私は実際、高負荷のエアコンを普通のコンセントに差したために、コードが熱くなっていた現場を見たことがあります。このような事故を防ぐためにも、必ず電気工事士による専用コンセント設置が必要です。
 

性能低下や故障の可能性

電圧が安定しないとエアコンは正常に動かず、効率が落ちたり故障したりします。特に起動時に大電流が流れるので、しっかりとした電源環境が求められます。私は工事後に「以前より冷えが良くなった」と言われた経験があり、安定電源の重要性を実感しました。
 

メーカー保証の条件

多くのメーカーが、エアコン設置時に専用コンセントを使用することを保証条件としています。専用回路がないまま取り付けると、故障時の修理保証が受けられない場合があります。万が一の追加費用を避ける意味でも、資格を持つ電気工事士に依頼して正しいコンセント工事を行いましょう。


専用コンセントの設置には電気工事士の資格が必須です。DIYではできない工程なので、専門業者に任せるのが最も安全で確実です。


真空引きの重要性と目的


真空引きはエアコン取り付け時の重要なステップの一つです。これはエアコン内部の配管内に残った空気や水分を抜いて、完全な真空状態にする作業のことです。私が現場でいつも行う工程で、いくつかの目的があります。
 

冷媒循環の効率化

配管内に空気や水分が残っていると、冷媒ガスの流れを妨げます。真空引きによりこれらを除去すると、エアコンは設計どおりの効率で冷暖房運転ができるようになります。実際、真空引きなしで運転していたエアコンでは、夏の冷房がまったく冷えずにお客様からクレームがあったことがあります(これは後で真空引きをしたら解消しました)。
 

凍結・故障の防止

配管内に水分が残ると、冷媒の膨張時に霧氷ができて配管を詰まらせたり、内部機器を故障させたりします。また、水分が冷媒と反応して腐食の原因になることもあります。私は真空ポンプで抜いたあとの配管を見ると、夜露のような水がしっかり取れているのが分かります。これを怠ると、長期的に見て非常に高いリスクになるのです。
 

手順の難易度

真空引きには真空ポンプという専用機器が必要です。この機材は高価で家庭にはないので、通常は業者が機材を持ち込みます。私も新人のころ、真空ポンプを操作して配管がしっかり真空になるまで待つ大事さを学びました。

この作業を省くと「動いたからまあいいか」と思っても、あとで効率が出なかったり故障したりして、結局は高額な修理が必要になることがあります。


以上の理由から、エアコン取り付け時には必ず真空引きを含む工程を行うべきです。これは簡単な作業ではないので、信用できるプロの電気工事士に依頼することをおすすめします。

 

DIYが難しい理由と専門業者への依頼がおすすめな理由


「自分でエアコンを取り付けられたら」と考える方もいるかもしれませんが、実際には複数の壁があります。私が考える主な難しさをあげます。
 

専門知識・技術の不足

配管接続や電気配線、真空引きなど、一つ一つの作業に専門的な知識が必要です。どれか一つでも間違えると、エアコンが正常に動かなかったり故障したりします。私自身、新人の頃は冷媒ガスの継ぎ足し作業で配管にゴミを入れてしまい、後日修理に来る羽目になりました。経験豊富なプロはこうした失敗を回避できます。
 

高所作業のリスク

特に室外機を取り付ける際は高所になることが多いです。脚立やはしご作業に慣れていないと、転落の危険があります。私も以前、高所で部品を落としそうになったことがあり、それからは必ず安全帯を着けています。専用の足場を使うか、プロは鳶と連携して安全確保します。

追加費用のリスク:配管の長さが足りなかったり、ミスでガス漏れを起こすと、後で部材追加や修理費が発生します。結果的に、自分でやったときのほうがトータル費用が高くつくケースも多いです。

これらの理由から、エアコンの取り付け作業は専門業者に依頼するのが最も安全かつ効率的です。自分でやる前に「本当にできるか」「失敗したときのリスクはどれほどか」をよく考えてください。


資格を持つ専門業者に任せるメリット


資格を持つ専門業者に依頼すれば、技術面だけでなく法令遵守や保証面でも安心です。
 

法的資格と許可

冷媒ガスの取り扱いや電気工事には国家資格が必要です。資格を持たずにこれらを行うと違法になる場合があります。私たちも「電気工事士」「冷媒回収技術者」など必要な資格を取得して作業にあたっています。適切な資格と知識で工事を行うことで、安全性と信頼性が担保されます。
 

豊富な経験とノウハウ

プロは様々な環境での施工経験があります。壁材や環境に応じた最適な方法を知っており、エアコンの配置や配管長さなどの総合的判断ができます。結果的に、エアコンの性能を最大限引き出す設置が可能になります。
 

保証・アフターサービス

多くの業者は施工後のサポートや保証を提供しています。万が一トラブルが起きても、資格業者なら迅速に対応してくれます。逆に、無資格や自己施工では保証が受けられないことがほとんどです。
 

安全確保

高所作業や重機材の扱いが含まれるエアコン工事では、安全対策が必須です。プロは安全帯や足場、適正な工具で事故を未然に防ぎます。安全確保のための準備と技能が違います。

 

以上のように、資格と経験を備えた専門業者に依頼することで、安全性、効率性、信頼性のすべてを確保できます。私はいつもお客様に「ぜひプロにお任せください」と自信を持ってお伝えしています。


 エアコン取り付け費用の目安と節約ポイント


最後に、エアコンの取り付け費用について説明します。一般的な相場や追加費用が発生しやすいケース、費用を抑えるコツをご紹介します。
 

一般的な料金相場

家庭用エアコン(2.2~3.6kW程度)新規取り付け:
約10,000円~20,000円程度。取り外し+再設置を含む場合:約15,000円~30,000円が目安です。
 

大型エアコン(4.0kW以上)新規取り付け:
約20,000円~40,000円程度。ただし、高所設置や特殊工事があると変動します。
これらは標準工事(配管長4m以内、専用コンセント有、既設穴有)の場合の目安です。

 

追加費用が発生する主なケース

配管・ドレンホース延長​:
標準配管長を超える場合、1mあたり約1,000~3,000円の追加費用。

穴あけ工事(壁材別):
木造壁ならほぼ無料ですが、コンクリート壁やタイル壁では特別な工具が必要です。5,000~15,000円ほど追加になることがあります。

専用コンセント新設
電気工事が必要な場合、工事費は約10,000~20,000円程度。これは自社施主などでまとめて工事すると割安になることもあります。

室外機の特殊設置​:
壁掛けや天吊り設置の場合、金具代+施工費として約5,000~15,000円の追加が一般的です。
 

費用を抑えるポイント

複数業者の見積もりを比較:
同じ工事内容でも業者によって価格は違います。相見積もりで納得価格を探しましょう。
 

購入と設置を同じ業者で依頼:
販売店やネット購入時、設置をセットで申し込むと割安になるケースがあります。スタッフと工事担当が同じ会社だと安心です。


エアコンの取り付け費用は、標準工事だけでなく追加工事の有無で大きく変わります。申し込み前に具体的な工事内容を確認し、見積もりをしっかり取ることが重要です。


まとめ:安全・快適なエアコン設置のポイント
 

エアコンの新規取り付けは、住まいをより快適にする大事な工事です。私たちKIREI produceは全国各地でエアコン設置の実績が豊富で、適正価格で丁寧に対応しています。初めて取り付けを依頼される方も、何かお困りごとがあればお気軽にご相談ください。専門スタッフが責任を持って対応し、あなたのご自宅をさらに快適な空間にいたします。
 

取り付け手順の厳守

室内機の取付金具は水平を出して固定し、穴あけは下向きに行って防水処理。配管接続と配線は誤接続を避けるよう慎重に。
 

真空引きを省かない

真空ポンプで配管内の空気・水分を完全に抜くことで、エアコン本来の性能が発揮できます。
 

専門家に任せる判断

高所作業や電気工事、ガス配管など自己施工が難しい工程は、資格を持った業者に依頼しましょう。安全かつ確実な設置が得られます。
 

室外機は通気性重視で

通気が良く安定した場所に設置し、防振ゴムや固定金具で安全対策を。直射日光や排水状況にも気を配ります。
 

費用も確認して納得

追加工事があるかどうか見積もりを細かくチェックし、予算内で効率的に設置を進めましょう。


エアコンの新規取り付けは、住まいをより快適にする大事な工事です。
私たちKIREI produceは全国各地でエアコン設置の実績が豊富で、適正価格で丁寧に対応しています。

初めて取り付けを依頼される方も、何かお困りごとがあればお気軽にご相談ください。
専門スタッフが責任を持って対応し、あなたのご自宅をさらに快適な空間にいたします。

 


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