畳の「表替え」とは?交換や裏返しとの違い、時期や費用を解説

2025/02/05

畳は日本の住まいに欠かせない床材です。

洋室が圧倒的多数となった現在の住まいでも、和室以外に「畳コーナー」や「畳スペース」として採用されるケースは多く、畳は今なお根強い人気を誇っているといえるでしょう。

しかし、長年使用していると畳表(たたみおもて)が劣化してきます。そんなときに検討したいのが「表替え」です。

この記事では、畳の表替えとは何か、その工程や他の方法との違い、さらに費用やお手入れ方法について詳しく解説します。畳のメンテナンス、リフォームをお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

 

記事のポイント

  • 畳の「表替え」の概要、メリット・デメリットを把握できる
     
  • 畳表替えの最適なタイミングが分かる
     
  • 畳表替えの費用相場が分かる
     
  • 表替え後のメンテナンス方法を知ることができる

畳の表替えとは?

 

表替えの概要と工程

畳の表替えとは、畳床(たたみどこ:畳の芯部分)はそのまま使用し、表面の畳表を新しいものに張り替える作業を指します。畳表と一緒に畳縁(たたみべり)も新しいものに交換するのが一般的です。

畳を構成するうえで一番表面に位置する畳表は、日々の生活で傷みやすく、劣化しやすい部分です。そのため、定期的に表替えを行うことで、畳の美観や機能性を維持することができます。

 

表替えは通常1日程度で完了し、以下の工程で作業が進められます。

  

1.畳の引き上げ:
既存の畳をはがし、工場や作業場へ運びます。
 

2.畳表の剥がし:
専用の道具を用いて、古くなった畳表を丁寧に剥がします。
 

3.畳床の調整:
畳床の歪みやへたりを調整し、必要に応じて補修を行います。
 

4.新しい畳表の縫い付け:
新しい畳表と畳縁を畳床に縫い付け、形を整え完成させます。
 

5.畳の敷き込み:
表替えした畳を再び敷き込み、家具などを元の位置に戻して完了です。

 

表替えと「裏返し」「新調」との違い

畳のメンテナンスには、表替えのほかに「裏返し」と「新調」があります。裏返しは既存の畳表を裏返して再利用し、新調は丸ごと交換する方法です。

そのため、畳のメンテナンスを考える時には、「裏返し」「表替え」「新調」の順に検討するのが基本です。

それぞれの具体的な内容や頻度の目安を解説していきましょう。

 

【裏返し】

畳表を裏返して再利用する方法です。日光による日焼けやスレといった劣化が表れ始める5年程度が実施の目安で、畳表が比較的新しい場合に適しています。畳縁の交換は行わないのが一般的です。

 

【表替え】

畳床をそのまま使用するため、コストを抑えつつ見た目と機能を回復できます。

イ草表の場合は7~10年、和紙や樹脂畳の場合は10年ほどが張り替えの目安です。

 

【新調】

畳すべてを新しいものに交換する方法です。劣化が進んだ畳全体を一新するため、費用は最も高くなります。

使用環境や畳床の種類にもよりますが、10~15年程度が交換の目安です。


畳表替えのメリット・デメリット

ここからは、畳の表替えにおけるメリットとデメリットを具体的に紹介します。

 

メリット

畳表替えには、新調に比べて費用を抑えられる、見た目が新しくなる、イ草の香りが蘇るといったメリットがあります。

 

コストを抑えられる:

畳床が傷んでいない場合、表替えは新調よりも費用を抑えることができます。
 

見た目が一新する:

新しい畳表に交換することで新品同様の見た目になり、部屋全体の雰囲気が明るくなり、清潔感が生まれます。
 

快適な香りと質感が蘇る:

新しい畳表のイ草の香りは、心を落ち着かせ、リラックス効果をもたらします。また、表替えの際には畳床の補修も行うケースが多いため、畳の弾力が蘇り、快適な歩行感や座り心地のよさを感じられます。

 


 

デメリット

畳表替えは畳床の状態に依存するため、根本的な解決にならないケースや、新調に比べて耐久性が劣るといったデメリットがあります。

 

畳床の状態に依存する:

畳床が傷んでいる場合は、表替えをしても効果が薄く、場合によっては、新調が必要になります。
 

耐久性は新調に劣る:

新しい畳床に交換する新調と比べると、表替えは耐久性が劣ります。


畳表替えが必要なサインとおすすめタイミング

畳の表替えは基本的に7~10年ごとが目安とされていますが、いつ交換すれば良いのか判断に迷う方もいるでしょう。

ここからは、畳表替えを必要とする症状を具体的に紹介します。これらに複数当てはまる場合は、リフォーム会社や畳専門店に相談してみましょう。

畳の状態をチェックする主なポイントは、以下の通りです。

 

畳の色あせ、変色

日光や経年劣化により、畳の色が薄くなったり、黄色く変色したりします。部分的な変色もサインの一つです。

ただし、和紙製や樹脂製の畳表は本物のイ草に比べて変色しにくい素材です。表替えの推奨頻度はイ草よりも長く10年程といわれるため、他の状況も考慮しながらメンテナンスを検討しましょう。

 

畳のささくれ、破れ

畳表がささくれて足に引っかかったり、破れが広がったりしている場合は表替えが必要です。ささくれや破れが進むと畳床まで傷んでしまう原因となるため、早めに対処しましょう。

畳表とあわせて、畳縁のすり減りや破れが見られる場合も交換の目安です。

 

畳のへたり、弾力の低下

畳を踏んだ時にへたりを感じたり、弾力がなくなったりするのは、畳床の劣化も考えられます。表替えだけでなく、畳床の交換も検討しましょう。

 

ダニ・カビの発生

ダニやカビはアレルギーの原因となる可能性があります。ダニに噛まれかゆみが出た場合や、畳に黒い斑点や白い粉のようなものが見られる場合は要注意です。

畳表を変える際には、畳床の高温乾燥や防虫シート貼りを行ってもらうことで、既存の畳をダニやカビに強い畳に変えることも可能です。

 

イ草の香りを感じなくなった

新しい畳には、イ草特有の爽やかな香りがあります。この香りが薄くなったり、全く感じなくなったりしたら、表替えのサインです。

逆に「イ草の香りが苦手」という方は、和紙や樹脂の畳表に変えることで畳の風合いだけを楽しむことができます。

 

畳表替えの費用相場

畳表替えの費用は、使用する畳表の種類や部屋の広さ、施工業者によって異なります。畳表の種類によって耐久性や肌触り、価格が異なるため、予算や好みに合わせて選びましょう。

 

畳表の種類による費用の違い

代表的な畳表の種類と費用相場、特徴は以下の通りです。

 

イ草(国産):

 1畳あたり8,000円~15,000円が相場です。上質なイ草ならではの香りや風合いを楽しめ、高い調湿効果も期待できます。
 

イ草(中国産): 

1畳あたり5,000円~10,000円が相場です。国産イ草と比べて安価な点が魅力です。
 

和紙:

1畳あたり10,000円~20,000円が相場です。耐久性が高く、ダニやカビが発生しにくいのが特徴です。
 

樹脂:

1畳あたり15,000円~25,000円が相場です。水に強く、お手入れが簡単なため、メンテナンスの手間を省きたい方におすすめです。

費用の内訳

畳表替えの費用は、いくつかの項目から構成されています。ただし、見積りの表記は業者によりさまざまです。簡単に比較したい場合は、畳表や畳縁の種類などの条件をそろえたうえで、総額や日数、アフターフォローや追加サービス(高温乾燥、防虫シートなど)の違いに注目して検討を進めましょう。

以下は、畳の表替えにかかる費用内訳の主な内容です。

 

材料費:

新しい畳表と畳縁の価格です。イ草の種類や品質、産地によって価格が変動します。

 

作業費: 

畳職人が行う作業にかかる費用です。既存の畳表を剥がし、新しい畳表を縫い付ける作業が含まれます。部屋の形状や畳の枚数によって費用は変わります。

 

運搬費:

畳の運搬にかかる費用です。畳表替えは、工場または作業場で新しい畳表を縫い付けた後、再度自宅に持ち帰って敷き込みます。そのため、自宅と工場間の運搬費用が発生します。地域や畳の枚数によって費用は変動します。

 

諸経費:

その他、廃材処理費用などが含まれます。

追加費用が発生するケース

以下のようなケースでは追加費用が発生する可能性があります。

 

・重い家具、または数多くの家具の移動が必要な場合

・上層階にもかかわらずエレベーターが使えないなど、運搬が困難な場合

・畳表の素材や形状が特殊な場合

 

正確な費用を知るためには、複数の施工業者に見積もりを依頼することをおすすめします。見積もりを比較することで、適正価格で高品質な畳表替えを実現できるでしょう。

住まいのリフォームやメンテナンスを手掛ける「「KIREI produce」では、迅速丁寧なご対応を心がけ、お住まいの状況やお客様のご希望を最大限に反映した適正価格のお見積りを提示いたします。ぜひお気軽にお問い合わせください。


畳表替え後のメンテナンス方法

せっかく新しくなった畳を長く美しく保つためには、適切なメンテナンスが欠かせません。

表替え後の畳は、新しい畳表が馴染むまで特に丁寧なケアが必要です。日常的なお手入れと定期的なお手入れを組み合わせることで、畳の寿命を延ばし、快適な空間を維持することができます。

 

日常的なお手入れ方法

日常的なお手入れでは、掃除機を丁寧にかけることが大切です。畳の目に沿って優しくかけることで、ゴミやホコリを取り除き、ダニの発生も抑制できます。

また、乾拭きも効果的です。乾いた柔らかい布で畳の目に沿って拭くことで、畳表の汚れを落とし、美しいツヤを保つことができます。汚れが気になった時は、固く絞った雑巾で水拭きした後、必ず乾拭きをしてください。

 

定期的なお手入れ方法

定期的なお手入れとしては、年に1~2回程度、畳干しを行うのがおすすめです。天気の良い日に畳を屋外に出し日光に当てることで、湿気を取り除き、ダニやカビの発生を予防できます。

また、専門業者による畳のクリーニングも検討してみましょう。専用の機材を用いたクリーニングは、畳の奥深くの汚れまで除去し、清潔な状態を保つのに役立ちます。

 

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まとめ

この記事では、畳の表替えについて、その意味やメリット・デメリット、費用相場、そして表替え後のメンテナンス方法までを詳しく解説しました。畳の表替えは、畳床の状態が良ければ、新調よりも費用を抑えて畳を綺麗に蘇らせることができる効果的な方法です。

表替えのサインを見逃さず、適切な時期に表替えを行うことで、快適な和室空間を長く維持できます。畳の異変に気づいたら、専門業者に相談してみましょう。

 

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