大規模マンションの給水管更生実績
築25年の大規模マンション(100戸以上)にて、経年劣化による赤水や水圧低下の問題を解決するため、給水管更生工事を実施しました。本工事では、居住者の生活への影響を最小限に抑えつつ、給水設備の機能回復と長寿命化を目指しました。
1.事前調査と計画
建物全体の給水系統を詳細に調査し、更生が必要な箇所を特定しました。居住者への影響を考慮し、詳細な工程表を作成しました。
2.居住者への説明と協力要請
工事の概要、日程、注意事項について、管理組合を通じて全居住者に説明を行いました。特に、作業日の在宅や水の使用制限について協力を要請しました。
3.作業準備
各階のパイプシャフトや共用部分に必要な機材を搬入し、作業スペースを確保しました。
4.給水管のクリーニング
高圧水とブラシを使用して、給水管内部の錆やスケールを除去しました。この過程で、管内の状態を詳細に確認しました。
5.更生材の塗布
クリーニング後の管内に、特殊な更生材(エポキシ樹脂系)を均一に塗布しました。この作業は専用の機器を使用し、管内全体に均一な厚みで塗布されるよう細心の注意を払いました。
6.乾燥と硬化
更生材の完全な硬化のため、適切な温度管理のもと、十分な乾燥時間を設けました。
7.検査と通水
更生作業完了後、内視鏡カメラによる検査を実施し、更生材の塗布状態を確認しました。問題がないことを確認後、慎重に通水を行いました。
8.水質検査と調整
通水後、水質検査を実施し、安全性を確認しました。また、各戸の水圧を確認し、必要に応じて調整を行いました。
9.清掃と引き渡し
作業で使用した機材を撤去し、共用部分を丁寧に清掃しました。最後に、管理組合に工事の結果報告と今後のメンテナンス方法について説明を行いました。
本工事により、マンション全体の給水設備が大幅に改善され、赤水問題が解消されるとともに、水圧も適正化されました。居住者からは「水質が格段に良くなった」「安心して水が使えるようになった」との声をいただき、高い満足度を得ることができました。また、配管の寿命が延長されたことで、将来的な大規模修繕の費用削減にも貢献できました。