保育施設周辺の毛虫駆除実績
依頼内容と状況
東京の保育施設から「生垣に危険な毛虫が発生しているので駆除してほしい」との相談を受けました。現場の生垣には子どもに被害を及ぼす可能性のある毛虫(ドクガの幼虫)が多数確認されました。
ドクガ幼虫は毒針毛を持ち、触れなくても風で飛んだ毛に触れるだけでアレルギー性皮膚炎を引き起こすため、園児の安全確保のため早急な毛虫駆除が必要です。
また、毛虫はツバキやサザンカなど特定の植物を好む習性があり、生垣全体に広がる恐れもありました。そこで私はプロの害虫駆除業者として、迅速かつ徹底的な対策に乗り出しました。
1. 施工準備 – 安全確保と道具の準備
まずは現場の安全確保から始めました。園児が作業エリアに近づかないよう、生垣の周囲にカラーコーンとバリケードを設置します。保育園の先生方にも声をかけ、作業中は子ども達を室内にいるよう協力をお願いしました。子どもの安全が最優先ですから、現場ではこの一手間を惜しみません。私自身、過去の経験から「ちょっとした油断が事故につながる」ことを知っているため、安全策は徹底しました。
続いて、駆除に使用する器材と資材を準備します。以下が今回用意した主な道具類です。
- 毛虫専用の殺虫剤(ドクガ幼虫にも効果のあるもの)
- 背負式噴霧器(葉の裏まで薬剤を行き渡らせるためノズル調整可能なタイプ)
- 高枝切りばさみ(手の届かない高所の枝も切除可能な長尺ハサミ)
- 防護具一式(防護服、厚手の手袋、ゴーグル、マスクなど)
作業者である私自身の安全も万全にするため、防護服を着用しゴーグルとマスクで顔や皮膚をしっかり保護しました。
ドクガの毒針毛はわずかな隙間からでも体に付着し炎症を起こすため、この重装備は欠かせません。
真夏の作業で防護服は大変ですが、プロとして自分が被害に遭わないようにすることが、結果的に子ども達の安全にも直結すると心得ています。
2. 毛虫の調査 – 生垣全体をくまなく点検
今回の作業では、お客様が特に気にされていた「空気清浄機から出る臭い」を根本から解消するため、フィルター類の消臭洗浄を入念に行いました。例えば脱臭フィルターは水洗い後、臭いが完全に取れるまで台所用中性洗剤を溶かしたぬるま湯に約30分つけ置きしています。重曹を加えた洗浄液に浸けることで、フィルター繊維の奥に染み付いた頑固な臭い成分まで浮かせて除去できるからです。
また内部の細かな隙間や奥まった部分も見逃しません。プロ用の細長いブラシやエアノズルなど専用ツールを駆使し、手の届かない箇所にこびりついたホコリ・カビも徹底的に除去しました。こうした細部へのこだわりが、家庭では落としきれない臭いや汚れを完全に取り去るポイントです。
クリーニング後の効果にお客様も感動
準備が整ったところで、生垣全体の調査を開始しました。私は生垣の端から端まで丁寧に目視で確認し、一枝一枝くまなくチェックしていきます。ドクガ幼虫は葉の裏側に集団で潜みがちなので、葉をめくるようにして裏まで確認しました。
その結果、案の定生垣の随所で幼虫の集団を発見。特に日陰になっている密集した葉裏に、黒っぽい毛に覆われた幼虫がびっしりと張り付いていました。また、いくつかの箇所ではドクガの卵塊(卵が集まった塊)も見つかりました。
調査の過程で、幼虫だけでなく周囲に飛び散った無数の毒針毛も確認されました。風に乗って広範囲に飛散したとみられ、光に当てると葉や地面に細かい毛が付着しているのがわかります。この毒針毛は見えにくいですが非常に厄介な存在です。
過去の現場でも、飛散した毛に触れてしまい被害が出たケースを経験しているため、今回も細心の注意を払う必要がありました。私は「目に見える毛虫だけでなく、見えない毒毛とも戦っている」という緊張感を持って調査にあたりました。
3. 駆除作業 – 毛虫と卵の徹底除去
調査で生息箇所を特定した後、いよいよ毛虫駆除の作業に移ります。
- 薬剤の散布
まず、生垣全体に専用の殺虫剤を丁寧に散布しました。背負式噴霧器のノズルを調整し、薬剤が霧状になって葉の表裏へ均等に行き渡るよう工夫します。特に幼虫が潜んでいた葉の裏側には念入りに噴霧しました。私自身、「薬剤が十分行き届かないと駆除し損ねた毛虫が残ってしまう」という思いから、焦らずじっくりと散布しています。噴霧中は周囲への飛散にも気を配り、園内に薬剤が流れないよう風向きも確認しながら進めました。
- 幼虫・卵塊が付着した枝葉の切除
薬剤散布後、弱った毛虫たちが落ち始めましたが、それだけで安心はできません。残党をゼロにするため、次に物理的な除去作業を行いました。高枝切りばさみを使って、幼虫の群れていた枝葉や卵塊が付いている部分を一本一本切り取っていきます。高所で手が届かない箇所も、この長い刃物で確実に剪定しました。切り落とす際は枝を揺らしすぎないよう注意します。
万が一にも毛が飛び散らないよう、そっと枝を支えながら切除しました。このように機材と手作業を併用することで、薬剤だけでは取り切れない卵や隠れた幼虫も逃さず除去できます。
- 回収と廃棄
切り取った枝葉や落下した幼虫は、その場に放置すると再び子ども達に危険を及ぼす可能性があります。そのため、すぐに密閉できる容器や厚手のゴミ袋に回収しました。私は常に丈夫なポリ袋を二重に用意し、切った端から袋の中へ入れていきます。
こうすることで、作業中に毒針毛が舞い上がるのも防げます。回収後の袋はしっかりと口を縛り、園の敷地内に残さず持ち出しました。廃棄は専門業者として適切に行います(地域の指導に従い焼却処分など)。
現場に一片たりとも毛虫やその痕跡を残さないことがプロの責任ですから、最後まで気を抜きません。
- 環境改善と再発防止 – 施工後のひと工夫
駆除作業が完了した後、環境の整備を行いました。具体的には、生垣全体の剪定と清掃です。枝葉を適度に剪定し風通しと日当たりを良くすることで、生垣内部が湿気で蒸れたり過度に密生したりしないようにしました。
これは、毛虫の発生を抑制するためのポイントです。ドクガの幼虫は密集し茂った環境を好む傾向があるため、風通しが良く明るい生垣にしておくことで再発リスクを下げられます。現場でも剪定後に生垣内部を確認すると、陽の光が差し込み以前より格段にすっきりしました。この状態を維持できれば毛虫にとって居心地の悪い環境になるでしょう。併せて、保育園の先生(施設の管理者様)に対し、再発防止策について説明と共有を行いました。まず、ドクガ幼虫は年に2回(春先と秋口)発生しやすいため、その時期には生垣の定期点検を欠かさないようお願いしました。
実際、東京では4月〜6月頃と9月〜10月頃に毛虫の被害報告が多くなります。私自身の経験でも「少し涼しくなった秋に再び発生して驚いた」というケースがあり、油断できません。
また、生垣にツバキ科の植物がある場合は特に注意が必要です。先生方には「葉裏に小さな幼虫がいないか定期的に観察すること」や、もし少しでも発生を見つけたら早めの駆除や薬剤散布を検討するようアドバイスしました。園児の安全を守るためには、早期発見・早期対処が肝心です。
今回の対策を一度行ったから終わりではなく、継続的な見守りが大切であることを強調し、私からの報告と提案としました。
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撤収と最終確認 – 安心できる園庭へ
全ての駆除と予防対策が完了した段階で、最後に撤収作業と最終確認を行いました。設置していたカラーコーンやバリケードを片付ける前に、生垣周辺に危険が残っていないか入念にチェックします。地面や葉の上に取り残しの毛虫や飛散した毒針毛がないかを目を凝らして確認しました。
私は懐中電灯で照らしながら、角度を変えてキラキラ光る細かい毛が無いかも調べました。必要に応じて周囲の地面は水で洗い流し、毒毛が舞い上がらないよう静かに清掃も実施しています。最終確認で安全を確信したところで、現場の養生を撤去しました。カラーコーン越しに見守っていた先生方に状況を報告し、「これで園庭は安全な状態に戻りましたのでご安心ください」とお伝えしました。先生方はほっと安堵された様子で、私に感謝の言葉をくださいました。
現場のプロとして何より嬉しい瞬間です。子ども達の笑い声が戻る安全な園庭を取り戻せたことに、私も大きな達成感を感じました。