一般住宅のムカデ駆除実績
ムカデは見た目の不気味さと毒性から、特に虫が苦手な主婦や高齢者の方にとって恐怖の対象です。ムカデ駆除業者である私たちは、東京都内のお客様宅で実際に行ったムカデ駆除作業の様子をレポート形式でお伝えします。
現場の職人目線で、なぜその方法を選択し、どんな注意を払ったのかを交えながら、施工前の調査から作業完了までの手順を詳しくご紹介します。これを読めば、プロの徹底した駆除対策と再発防止策について具体的にイメージでき、ムカデに悩む方が安心して業者に依頼できるようになるでしょう。
駆除前の現地調査:ムカデ発生状況と環境の確認
まず初めに行うのが現地調査です。東京都にお住まいのご依頼者様から「夜中に室内でムカデを見かけた」という連絡を受け、早速お宅へ伺いました。
木造戸建て住宅で、お庭には植え込みがあり、最近の長雨で地面が湿りがちとのことです。現地調査では以下の点を入念に確認しました。
侵入経路の特定:
ムカデはわずかな隙間からでも家屋内に入り込みます。外壁のひび割れ、基礎部分の通気口や配管まわりに隙間がないかチェックしました。実際、浴室の排水口付近と玄関ドアの隙間にムカデの侵入経路になりそうな小さな穴を発見しました。
発生場所の調査:
庭の石垣下や植え込み周辺、室内では特に湿気がこもりやすい洗面所と台所の隅を重点的に調べました。暗く湿った場所を好むムカデの習性から、床下にも懐中電灯で目視確認を実施。床下空間では土壌が湿っており、ムカデの抜け殻が数個見つかりました。このことから床下にムカデが潜んでいる可能性が高いと判断しました。
被害状況の把握:
お客様に過去の発生頻度をヒアリングしました。ここ数日で小型のムカデを2匹、ご自宅の勝手口付近で発見し、殺虫スプレーで対処したとのことでした。まだ大発生には至っていないものの、今後繁殖すると再発の恐れがある状況です。
調査の結果、「床下から室内へムカデが侵入している可能性が高い」と結論づけ、早急な駆除と再発防止策の実施が必要と判断しました。調査時にはご依頼者様にも状況を共有し、懸念点やご要望(「強い薬剤臭が残らないようにしてほしい」「ペットがいるので安全に配慮してほしい」等)を確認しました。これらを踏まえ、最適な駆除プランを立案します。
駆除プランと使用薬剤の選定:安全性と効果を両立
現地調査で得た情報を元に、駆除方法と使用薬剤を選定します。
今回の現場では床下と室内双方でのムカデ発生が疑われるため、以下のような総合的対策を取ることにしました。
床下への薬剤散布 + 室内の残留処理:
床下に潜むムカデを退治し、新たな侵入を防ぐため、まず床下全面に殺虫効果の高い薬剤を噴霧する計画です。同時に室内では、ムカデがよく歩く壁際や隅に残効性(残留効果)のある殺虫剤を塗布します。乾いた後も薬剤成分が表面に残り、あとから出てきたムカデにも効果が続くタイプのものを使用します。
屋外周辺のバリア処理:
家屋の外周部と庭にも薬剤散布を行い、敷地内のムカデ生息数自体を減らします。特に植え込みや落ち葉のたまりやすい場所に重点的に処理し、屋外から室内への侵入を防ぐバリアゾーンを作ります。
必要に応じた薫煙処理:
室内隠れた場所(家具の下、壁の中など)にムカデがいる懸念がある場合、薬剤煙を焚く燻煙処理も検討しました。煙タイプの薬剤は家全体に行き渡り、目に見えない隙間に潜む害虫にも有効です。ただし燻煙処理を行う場合、数時間の密閉が必要でお客様に一時避難をお願いする必要があります。今回は事前調査の段階では室内のムカデ数は多くなさそうだったため、燻煙は念のため予備プランとし、状況次第で判断することにしました。
使用薬剤の選定ポイント:
お客様宅には小型犬(ペット)がいるため、安全性への配慮が重要です。そこでピレスロイド系の薬剤を主体に使うことにしました。ピレスロイド系は家庭用殺虫剤にも含まれる成分で、人やペットへの毒性が低く比較的安全ですが、ムカデには即効性があります。
また、屋内の残効処理には揮発臭の少ない水性乳剤を選び、施工後に強い薬剤臭が残らないように工夫します。さらにムカデの卵にも対処できるよう、場合によっては殺卵効果のある薬剤も併用します。
プランと使用薬剤については事前にお客様に丁寧に説明しました。不安の強い方でしたので、「ペットやお子様にも極力影響が出ない薬剤を使います」「作業中は換気や養生を徹底します」といった点を強調し、承諾をいただいてから作業に入ります。
駆除作業の手順:プロのムカデ駆除施工フロー
いよいよ実際のムカデ駆除作業に取りかかります。ここでは、東京都内の現場で私たち業者が行った作業の流れを、順を追って詳述します。
安全第一で進めるため、作業開始前には周囲の養生と機材の準備を万全に整えました。
- 床下への薬剤散布作業
まずはムカデの潜伏場所として疑われる床下空間の駆除から着手しました。和室の畳を一部上げ、床板を開口して床下に潜り込みます。東京都心の住宅は床下高が低い場合も多いですが、防護服とゴーグル、防塵マスクを着用し匍匐前進(ほふくぜんしん)で奥まで進みました。
隅々まで散布:
電動式の動力噴霧器(コンプレッサー式スプレー機)を使い、床下全体に殺虫剤をまんべんなく噴霧しました。床下の四隅や基礎の梁まわりなど、ムカデが隠れそうな場所もしっかり薬剤が行き渡るようにノズルを向けます。狭く暗い中での作業でしたが、「ここで手を抜くと室内への侵入を防げない」との思いから、慎重かつ徹底的に散布しました。
卵塊の除去:
床下で石や木片をどかしながら進むと、壁際の断熱材近くでムカデの卵らしき白い粒の集まりを発見しました。これは放置すると孵化して再発の元になります。ピンセットとビニール袋を使って卵塊を取り除き、念入りに薬剤を吹きかけておきます。卵の段階から駆除することで、再発リスクを減らす工夫です。
侵入経路への処置:
床下から見て光が漏れる場所(=外部へ通じる隙間)がないか確認しました。浴室配管まわりに小さな隙間があったため、ここには後ほどシリコンシーラント剤で隙間のシーリング(封止処理)を施す計画です。まずは薬剤散布でムカデを駆除しつつ、物理的侵入経路もチェックしました。
床下作業は約1時間程度かけて行いました。狭い空間で動くのは大変ですが、室内にムカデを出さないための最重要工程という意識で、手を抜かず実施しています。作業後は床下から這い出し、畳や床板を元どおり復旧しました。(もちろんホコリや土が付かないよう養生シートを敷いて作業しているため、室内を汚すこともありません)
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室内のムカデ駆除処理(残留スプレー・必要に応じ燻煙)
次に室内での処理に移ります。床下からの侵入を防ぐとともに、既に室内に入り込んでいるかもしれないムカデを駆除する工程です。
残効性薬剤の塗布:
ムカデは壁際や家具の隙間など、物陰に沿って移動する習性があります。そのため、居間・台所・寝室など家中の床と壁の境目(幅木のあたり)に、ハケとスプレーで残効性の殺虫剤を薄く塗布しました。
透明な薬剤なので見た目には分かりませんが、乾燥後も有効成分の微結晶が表面に残り、ムカデがそこを通過すると薬剤が付着して駆除効果を発揮します。人が普段触れない箇所とはいえ、小さなお子様がいるお宅なので、手の届く高い位置には塗らず床面ギリギリに限定し、安全に配慮しました。
即効性スプレーの散布:
万一室内に潜んでいるムカデが飛び出してきた場合に備え、市販品よりも強力な業務用殺虫スプレー(これもピレスロイド系)を携行し、発見次第その場で噴射できるようにしました。作業中に幸い室内でムカデと遭遇することはありませんでしたが、押入れの奥や家具の下など見えづらい場所も懐中電灯で確認し、念のためスプレーをワンプッシュしておきました。
プロは「出てから対処」ではなく「潜んでいても先手を打つ」姿勢で作業を行います。
燻煙処理(今回は未実施):
調査段階で燻煙処理も検討していましたが、室内のムカデ発生が局所的であったこと、そしてお客様が高齢で長時間の避難が難しいことから、今回は煙を焚く処置は見送りました。その代わり、ピンポイントでの薬剤処理を強化することでカバーしています。
燻煙は実施しない旨をお客様にも伝え、「もし作業後にまだ姿を見かけるようなら追加で燻煙処理も可能です」とフォローの約束をしました。
室内処理では、お客様の日常生活空間に薬剤を使うため特に安全とマナーに配慮します。作業前に食器類や調理器具が露出していないか確認し、台所周辺はビニールシートで覆いました。また、ペットのワンちゃんには一時別室で待機してもらい、薬剤がかからないようお願いしました。作業者自身も室内では使い捨て手袋を着用し、床に這いつくばる際はクッションマットを敷いて、家財や床材を傷めない工夫をしています。
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屋外周辺の薬剤散布と物理対策
室内と床下の処理が終わった後、屋外での駆除作業に取り掛かりました。ムカデは屋外の庭や家周辺にも生息しており、ここを減らさなければ再び家の中に入ってくる恐れがあります。特に東京都内でも緑が多い地域では、梅雨時から夏場にかけて屋外でのムカデ繁殖が活発になるため注意が必要です。
建物外周の薬剤噴霧:
家の基礎周り全体に沿って、外壁の立ち上がり部分や地面との境目に殺虫剤を噴霧しました。これにより、室内へ侵入しようとするムカデにバリア(防護帯)を形成します。玄関や勝手口の周辺、エアコン配管の穴周りなど、進入経路になりそうなポイントにはやや多めに散布しておきます。
庭への対処:
庭の植え込み周辺や石の裏にも薬剤を噴霧しました。ムカデは湿った落ち葉の下や石の隙間によく潜むため、散布前に熊手で落ち葉を軽く除去し、その下に薬剤が届くようにしています。今回は庭隅の煉瓦付近で体長5cmほどのムカデを1匹発見しました。スプレーで駆除した後、その場にもしっかり薬剤をかけておきました。また、雑草や庭木の根元にも発生しやすいので、必要に応じて忌避効果のある粉剤もまいておきます。
侵入口の封鎖:
前段の床下調査で判明した浴室配管まわりの隙間、および外回りで確認した基礎通気口の細かな穴には、シリコンシーラントや防虫パテを用いて目張りしました。また、通気口自体には目の細かいステンレス製の防虫網を取り付け、通気を確保しつつムカデやゴキブリの侵入を物理的に防ぐ対策を実施しました。玄関ドアには下部にわずかなすき間風が入っていたため、ドア下部にゴム製の隙間テープを貼り付け、ここからムカデが滑り込めないようにしています。
屋外作業中は、ご近所へ薬剤が飛散しないよう風向きにも気を配りました。幸い当日は風が弱く、噴霧も狙った場所に的確に行えました。
薬剤は人畜無害とはいえ、近隣の花壇などにかからないよう段ボールで簡易の覆いを作るなど、小さな工夫も凝らしています。作業後、お客様と一緒にぐるりと外周を確認し、処置した箇所を説明しました。
作業後の清掃と最終確認:徹底した後片付けと効果確認
すべての駆除作業が完了したら、清掃と最終チェックを行います。プロのムカデ駆除業者として、施工後のフォローまで丁寧に行うことが信頼に繋がると考えているため、以下のような手順で進めました。
室内の換気と拭き取り:
室内で噴霧・塗布した薬剤は速乾性ですが、念のため窓を開けて換気しました。床や棚に微細な薬剤ミストが落ちていないか点検し、万一飛散していた場合に備えて水拭きも実施します。特に台所周りは念入りに清掃し、お客様にも「念のため調理台はもう一度拭いてからご使用ください」とお伝えしました。
薬剤臭はほとんど残りませんでしたが、高齢の方は匂いに敏感な場合もあるため、消臭剤も軽く噴霧しておきました。
死骸の回収:
屋外で散布後にひっくり返っていたムカデや他の害虫の死骸が数匹ありました。それらは全てこちらで回収し、ビニール袋に密封して持ち帰ります。
虫が苦手なお客様が後で見て不安にならないよう、「見せない後片付け」もプロの大事な仕事です。床下や室内で薬剤効果によって出てきた死骸がないかも確認しましたが、目につく範囲では発見されませんでした。
最終確認:
家屋内外をもう一度見回り、施工漏れがないか確認します。先ほどシーリングした箇所もしっかり埋まっているかチェックしました。
また、試しに夜行性のムカデ対策として粘着式の簡易トラップを数カ所に設置し、一晩様子を見ることをご提案しました(翌日お客様に回収・処分いただく前提で、もしムカデが掛かっていたら教えていただくお願いをしています)。これにより、駆除しきれなかった個体がいないかを確認できます。
最終確認まで終えて、問題がないことを確認した時点で作業完了です。作業に使った道具類や養生シートも全て撤収し、施工前と同じ状態になるよう後片付けしました。お客様に「家の中や周りが薬剤で汚れていませんか?」と伺うと、「全然きれいですよ」と安堵の笑みをいただき、こちらも胸を撫で下ろしました。
再発防止のための提案:プロが教えるムカデ対策アドバイス
駆除作業後には、再発防止策についてお客様へ提案とアドバイスを行います。ムカデは一度駆除しても環境が変わらなければ再び発生する可能性があります。特に東京都のように梅雨時の湿度が高い地域では、季節ごとの対策が重要です。以下のポイントを中心にご説明しました。
湿気対策:
ムカデは湿った環境を好むため、床下や室内の湿度管理が肝心です。床下換気扇の設置や調湿剤の配置、除湿機の活用などで床下の湿度を下げる対策を提案しました。浴室や洗面所も使用後は換気扇を十分に回し、乾燥させる習慣をつけていただくようお願いしました。
住まいの清掃と整頓:
家の周囲に落ち葉や不要な木材が放置されているとムカデの隠れ家になります。定期的に庭を清掃し、草むしりを行うことをおすすめします。また、室内でも段ボールや古紙を床に置きっぱなしにしない、押入れ内を整理するなどムカデの潜む隙間を減らす工夫が有効です。
侵入経路の継続チェック:
家屋の基礎や壁の隙間は経年で新たに生じることもあります。今後も半年に一度程度、ご自身で建物外周を点検し、新たなひび割れや穴を見つけたら早めに塞ぐようアドバイスしました。難しい場合は我々業者にご相談いただければ簡易点検に伺いますともお伝えしています。
定期的な予防施工:
ムカデは活動が活発になる初夏(梅雨前)と秋口に発生しやすい傾向があります。そのタイミングに合わせて年に1〜2回の予防的な薬剤散布を検討していただくよう提案しました。実際、弊社でも初夏にバリア施工のご依頼が増えることから、事前対策の有効性を説明し、「必要なら次の梅雨前に点検に伺いましょう」とお声がけしました。
お客様からは「具体的な対策を色々教えてもらえて助かりました。今日から早速やってみます」と前向きなお言葉をいただきました。プロに任せっぱなしではなく、ご家庭でもできる対策をお伝えすることで、より再発リスクを下げられるよう心がけています。
まとめ:プロのムカデ駆除で安心な暮らしを取り戻す
以上、ムカデ駆除業者である私たちの東京都での施工現場について、調査・作業手順からアフターケアまで詳しくご紹介しました。今回の現場では、お客様の不安に寄り添いながら、徹底した駆除と予防策を講じることで無事にムカデ被害を解消できました。
ムカデ駆除は単に目に見えた害虫を殺すだけでなく、「なぜ発生したか」「どう侵入したか」を突き止め、根本から対策することが重要です。私たちプロの業者は、現地調査で得た情報をもとに最適な方法を選び、安全に配慮しつつ確実に施工します。ご自身では手が届かない床下や壁内への薬剤処理、専門薬剤の使い分け、物理的な侵入口封鎖など総合的な対応によって、一度の施工で高い効果を発揮できるのが専門業者に依頼するメリットです。
虫が苦手な方ほど、無理に自分で対処しようとせずプロに任せることで精神的な負担も軽減されます。「もう家の中でムカデを見ないで済む」と安心して暮らせる環境を取り戻すために、今回ご紹介したような綿密な手順で施工を行うムカデ駆除の専門業者をぜひ活用してください。
東京都内どこでも迅速に駆けつけ、皆様の大切な住まいをムカデから守るお手伝いをいたします。
最後までお読みいただきありがとうございました。これからの季節、ムカデ対策でお困りの際はお気軽にご相談ください。