一般住宅雨樋でのコウモリ駆除作業報告

埼玉県の一般住宅雨樋でのコウモリ駆除作業報告

埼玉県にある一般住宅の雨樋にコウモリが住み着いてしまい、鳴き声や糞尿による強い悪臭に悩まされているとのご相談を受けました。私は駆除のプロとして現地に伺い、早速状況を確認しました。

コウモリは鳥獣保護法で守られており、許可なく駆除することが禁じられているため、法律を遵守した適切な方法で対応する必要があります。

以下、今回私が現場で行った施工手順とその際の所感を、実際の作業報告書風にまとめました。
 

1. 施工準備

まず最初に、必要な資材と道具をすべて準備しました。具体的には、コウモリが嫌がる専用の忌避剤スプレー、侵入防止用のネット、そしてマスク・手袋・ゴーグルなどの防護具に加え、雨樋を清掃するためのブラシやバケツなども用意しました。

コウモリの糞には菌やダニが含まれている可能性があるため、防護具の着用は現場では欠かせません。また、作業を始める前に居住者の方には作業内容と注意事項を丁寧に説明しました。

例えば、作業中は室内で待機していただくことや、万一駆除中にコウモリが飛び出しても驚かないよう事前に伝えるなど、協力をお願いしました。

ご依頼主の方も真剣に耳を傾けてくださり、事前準備の段階で信頼関係を築けたと感じました。

 

2. コウモリの調査

続いて、雨樋全体の状況を細かく調査しました。私は脚立を立てて屋根の軒先まで上がり、雨樋の内部まで目視でチェックします。すると、一箇所の雨樋にコウモリの糞がまとまって蓄積しているのを発見しました。付近の壁には黒っぽい染みや、小さな爪痕のような跡もあり、そこがコウモリの出入り口になっている可能性が高いと判断しました。

実際、静かに耳を澄ますと雨樋の中からかすかな鳴き声が聞こえ、この場所にコウモリが潜んでいることを確信しました。アブラコウモリ(日本の家屋によく棲みつく小型のコウモリ)と思われる姿もチラリと確認できました。

私は被害状況を記録するため、その箇所の写真を撮影し、糞の量や雨樋の破損箇所などをメモしました。この事前調査によって、どこに忌避剤を重点的に散布し、どの隙間を塞ぐべきか明確になりました。
 

3. 駆除作業

調査が終われば、いよいよ駆除作業(正確には追い出し作業)に入ります。私はコウモリが潜んでいる雨樋の周辺に、専用の忌避剤スプレーを丁寧に散布しました。強いハーブ系の匂いがするこの忌避剤は、コウモリが嫌がる成分を含んでおり、安全に追い払うためのものです。

しばらくすると、雨樋の中からコウモリたちがそろって飛び出してきました。

私は驚かせないよう静かに見守り、数匹のコウモリが夕方の空へ飛び去るのを確認しました。

今回確認できた個体数は2匹で、無事に屋外へ追い出せたことをホッとしながら見届けました。もちろん、鳥獣保護法を遵守するため、直接手で捕まえたり殺傷したりといった行為は一切行っていません。忌避剤の効果でコウモリが自主的に巣から出て行くのを待つ形です。

 

コウモリがいなくなったのを確認した後、直ちに再侵入を防ぐ対策に移りました。先ほど特定した雨樋の隙間や破損部分に対し、細かな目の防鳥ネットをしっかりと取り付けます。どんな小さな隙間も見逃さないよう注意しながら、針金と留め具を使ってネットを固定しました。

また、雨樋自体にも劣化や破損が見られたため、応急的ではありますがその場で補修を行いました。具体的には、緩んでいた継ぎ目をネジで締め直し、錆びて穴が開いていた部分にシーリング材を充填して塞ぎました。これでコウモリが再び同じ場所に戻ってきても、住み着くことはできないはずです。

 

4. 環境改善と再発防止

作業後、再発を防ぐために私が現場で気付いた点を居住者の方にアドバイスしました。まず、コウモリが寄り付きにくい環境作りが大切です。例えば、夜間に明るすぎる照明は周囲に虫を集めてしまい、それをエサにするコウモリを呼び寄せる恐れがあります。

そのため、玄関灯や屋外照明の照度や照射時間を見直し、必要以上に虫が集まらないよう調整することを提案しました。また、雨樋やその周辺の定期的な清掃も効果的です。落ち葉や埃が溜まった雨樋は虫の発生源となり、結果的にコウモリがエサを求めて近寄る原因になりえます。

実際、今回の現場でも雨樋に溜まった汚れが確認できたため、しっかりと清掃しておきました。さらに、屋根の軒下や外壁の隙間など、コウモリが好みそうな潜り込み場所がないかも点検し、可能な範囲で封鎖するようアドバイスしました。

これらの環境改善策を講じていただくことで、「もう二度とコウモリに悩まされない住まい」に近づけるはずです。

 

5. 撤収

最後に、すべての作業が完了した段階で、現場の後片付けと最終確認を行いました。雨樋内部に残ったフンや汚れは、水とブラシを使って丁寧に洗浄し、悪臭の元を断ちます。使用した道具や資材も忘れ物がないよう撤収し、忌避剤の空き容器などは持ち帰って適切に廃棄しました。

作業内容と結果を改めて居住者の方に報告し、「これで様子を見ていただいて、もし今後何か異変があればすぐにご連絡ください」とお伝えして現場を後にしました。

 

後日、居住者の方から「おかげさまで安心して生活できています」との嬉しいお言葉をいただきました。

プロの業者として現場に携わった者にとって、こうした声を頂戴できる瞬間が何よりの励みになります。私自身、この埼玉の現場での経験を通じて、コウモリ駆除は単に害獣を追い払うだけでなく、お客様の安心な暮らしを取り戻す大切な仕事なのだと再認識しました。

今後も同様の「雨樋のコウモリ」被害でお困りの方に対し、法律を守りつつ効果的な対策を提供していきたいと思います。

 

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