建物周辺の防草シート施工実績

建物周辺の防草シート施工実績

新築戸建て住宅の建物周辺で、雑草対策として防草シート施工と砂利敷きを行いました。雑草は放置すると景観を損ねるだけでなく、種が落ちて翌年にはさらに増殖し、害虫の温床にもなりかねません。特に新築後は地面に日光が当たる状態だと雑草がすぐ生えてしまうため、早めの対策が重要です。
今回はお客様から「建物まわりの雑草を防ぎたい」とのご依頼を受け、プロの経験を活かした方法で施工を進めました。以下、現場での作業工程とそのポイントをご報告します。
 

施工準備

まずは施工範囲の確認と資材の準備です。建物周囲(いわゆる犬走り部分)の雑草対策範囲をお客様と一緒に確認し、残す植栽がある箇所はあらかじめマスキングなどで丁寧に保護しました。資材として、防草シート(耐久性と透水性の高い厚手タイプ)、シート固定用の専用ピン、仕上げ用の砂利を用意します。今回は建物の外観に調和する落ち着いた色合いの砕石系の砂利を選定しました。また、雨水マスや配管など地面から出ている物の位置も事前にチェックし、シートをその形に合わせてカットする計画を立てました。万全の準備を整え、いよいよ施工開始です。
 

土壌整備(除草・整地)

次に下地となる土壌の整備を行います。まずは施工範囲内の雑草を一本残らず根から除去しました。鎌やスコップを使い、根が深い雑草もしっかり掘り取り処分します。場合によっては固形の長効き除草剤散布も有効ですが、人や環境への影響を考慮し今回は手作業で対応しました。続いて地面を平坦にならします。

凸凹が激しいままだとシートにシワが寄り、そこに土埃が溜まって雑草発生の原因になります。そこで、雑草の根や小石も含め余分なものは取り除き、可能な限り平らに均しました。地盤を丁寧に整えることで防草シートの効果と寿命を高めることができます。今回も「下地八分作業二分」と言われるように、下準備にしっかり時間をかけました。
 

防草シート敷設

整地が完了したら、いよいよ防草シートの敷設です。ロール状の防草シートを施工エリア全体に隙間なく敷き詰めていきます。シートは重ね張りする箇所を10cm以上オーバーラップさせ、継ぎ目から光が漏れないようにしました(シート同士の重ね代に余裕を持たせることで、隙間から雑草が生えるリスクを抑えられます)。実は雑草はわずかな隙間からでも生えてしまうため、ポイントは光の入る隙間を作らないことです。

特に壁際や基礎まわりは雑草が発生しやすい箇所なので、シートを建物の基礎コンクリートに沿わせてきっちりと立ち上げ処理を行い、際の部分にも光が届かないよう丁寧に施工しました。

シート敷設後は専用の固定ピンでシートをしっかり固定します。まず周囲の端部から50cm間隔程度でピンを打ち込み、シートのズレやめくれ上がりを防止しました。ピンは錆びにくい樹脂製の押さえ釘を採用し、ハンマーで確実に打ち込みます(怪我防止のため手袋を着用して作業しました)。広い面積では中ほどにもピンを追加し、列ごとに位置をずらす「千鳥打ち」という手法で固定。

これにより強風時でもシートがバタつかず強固に押さえられます。なお、防草シートと構造物との隙間や、シートの継ぎ目には専用テープで補強を施しました。釘穴やシートの重ね部から雑草が生えるのを防ぐため、テープで目張りする方法は効果的です。こうした一手間を加えることで、後々まで雑草が生えにくい万全のシート敷設が完了しました。
 

砂利の敷設

シートの固定後、仕上げに砂利を均一に敷き詰めました。砂利敷きには景観向上だけでなく、防草シートの劣化防止という重要な役割があります。直射日光を遮る砂利層のおかげでシートが紫外線にさらされにくくなり、半永久的に防草効果が持続します。
砂利の量が少ないとシートが露出して紫外線劣化を招くため、砂利は厚みを3~7cm程度持たせて平らにならしました。今回は平均して約5cm程度の厚さになるように敷いています。敷き込みは人力で一輪車やバケツを使い運搬し、大きな熊手(レーキ)でならして均一に整えました。

建物側から敷地境界側へ向かって美しく勾配を付けつつ敷設し、雨水排水にも配慮しています。砂利敷きによって見た目がスッキリするだけでなく、砂利を踏む音が防犯効果を発揮するおまけもあります。最後に周囲にはみ出した砂利を掃き取り、全体のバランスを確認して砂利敷き工程を完了しました。
 

メンテナンス方法の提案

施工後、お客様には防草シートと砂利のメンテナンス方法についてご説明しました。防草シート自体の耐用年数は製品や環境によって異なりますが、一般に直接日光に曝露する施工では長くても10~15年程度が限界です。

しかし今回のようにシートの上に砂利を敷く「下地施工」であれば紫外線の影響がほぼ無くなるため、半永久的な長期使用も可能になります。実際、人が頻繁に歩いたり重い物を載せたりする等の物理的負荷が小さい場所であれば、20~30年にわたり効果が持続するケースも期待できます。

とはいえ、防草シートと砂利を施工しても100%雑草を防げるわけではありません。風で運ばれた種が砂利の隙間に根付くことも稀にあります。そのため、「あれ?と思う雑草が見つかったらすぐに手で引き抜いてください」とお伝えしました。早めに摘み取れば繁殖も防げます。

 

砂利については、経年で雨水や歩行により所定の位置から少しずつ動いたり沈んだりする可能性があります。敷設直後より明らかに減ってきたと感じた場合には、追加の砂利を補充することをおすすめしました。特に砂利が減ってシートが露出してしまうと劣化を早める原因になるため、適度に補充することで長持ちさせることができます。具体的な目安としては、数年ごとに様子を見ていただき、シート表面が見え始めるようなら早めに砂利を足していただくよう提案しています。

また、防草シートの上に土埃や落ち葉が積もった状態を放置すると、その上で雑草が芽生えることもありますので、時折熊手で落ち葉を掃いたり水で洗い流すなど簡易なお手入れをすることで綺麗な状態が保てます。将来的にシートが劣化・破損した場合は部分的な張替えも可能であること、そしてその際はお気軽にご相談いただければ迅速に対応できる旨をお伝えし、メンテナンスの説明を終えました。

以上が建物周辺における防草シート施工と砂利敷設の作業報告です。今回の施工によって、建物基礎まわりは雑草が生えにくい清潔な状態となり、美観とお手入れのしやすさを両立した空間が実現しました。実際、新築住宅では雑草対策は早めに行うに越したことはないと改めて感じます。
お客様にも仕上がりをご確認いただき、「これで庭の草むしりの悩みから解放される」と大変お喜びでした。

今後も定期的な点検を行いつつ、長期にわたり快適な住環境を維持できるようサポートしてまいります。今回の防草シート施工の実績が、新築戸建ての雑草対策を検討されている方々の参考になれば幸いです。
 

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