マンションのカーテンクリーニング施工事例【現場レポート】
ご相談内容と訪問準備
お客様のお部屋を訪問し、まずカーテンの状態と素材を確認しました。リビングの厚手ドレープカーテンとレースカーテンの2種類があり、それぞれに長年のホコリ堆積や部分的なシミが見られました。「ここは意外とホコリが溜まりやすかったです…」とスタッフも驚いたほど、普段見えない上部や裏側に埃が蓄積しています。カーテンは手で開け閉めするため手垢も付きがちで、色柄が落ち着いていると汚れが目立ちにくいので放置されがちです。今回のお客様も「大掃除でもカーテンまでは手が回らなくて…」とお困りの様子でした。
そこで私たちはカーテンの素材(ポリエステルの厚地+繊細なレース)と汚れの程度を丁寧にチェックし、最適な洗剤や機材を準備することにしました。お客様には作業の流れと見積もりをご説明し、取り外しから再設置まで一日で完了するスケジュールを確認。プロの視点でカーテン全体の洗浄箇所や特に念入りに部分洗浄が必要なシミ箇所を把握し、万全の準備を整えました。
カーテンの取り外しと素材確認
作業当日、まずカーテンの取り外しから開始です。家具や床が汚れないようカーテン周辺をしっかり養生し、脚立を立てて慎重にフックを外していきました。取り外しの際には部屋中にホコリが舞わないよう細心の注意を払います。私は外しながら、カーテン表面のホコリを先に掃除機で軽く吸い取りました。
こうすることで、外した瞬間にホコリがふわっと舞い上がるのを防げます。
実際カーテン上部のレール付近には予想以上の綿ホコリが溜まっており、思わず「これはかなり溜まっていましたね!」と独り言が出るほどでした。
また、フックは全て外して洗面器でつけ置き洗いするため別に保管しました(フックを付けたまま洗うと生地を傷める原因になるためです)。
取り外したついでにカーテンレール自体もお掃除しています。レールにはホコリや、キッチンに近ければ油汚れが付着しやすいので、このタイミングで拭き掃除をしておくと、せっかく綺麗にしたカーテンを掛け直す際に汚れが移るのを防げます。
現場スタッフならではのちょっとした気配りですが、これで仕上がりのクオリティがぐっと向上します。
取り外したカーテンを明るい場所で広げ、改めて生地の種類と汚れ箇所を細かく確認しました。厚手のドレープは遮光裏地付きでしっかりした生地ですが、素材はポリエステルなので比較的丈夫です。一方、レースカーテンは薄手でデリケートなため洗い方に注意が必要でした。
汚れとしては、ドレープの裾に手で触れてできた黒ずみと、小さなシミがいくつか点在。レースは全体にくすんだ灰色で、砂埃や排気ガス由来の薄い黄ばみが感じられます。「この生地はシミ抜きにコツが要りますね」と感じた箇所もあり、素材に優しい専用の処置が必要だと判断しました。
専用洗剤でシミ部分洗い・全体洗浄
いよいよカーテンクリーニング作業に入ります。まずは前処理(部分洗い)として、目立つシミや黒ずみ汚れに専用洗剤を使って処置しました。シミの裏側にタオルを当て、生地を傷めない中性洗剤を少量染み込ませて一定方向に優しくブラッシングします。「このシミは落ちるかな?」と少し不安もありましたが、プロの経験で培ったテクニックでじっくり染み抜きを施しました。
例えばドレープの裾の黒ずみ部分には洗剤を塗り込み30分ほど置いて汚れを浮かせたり、レースの黄ばみには酸素系漂白剤を薄めて軽く浸透させてから洗うなど、生地に応じた前処理を行っています。
部分洗いで汚れを緩めた後、カーテン全体の本洗浄を実施しました。素材に合わせて洗浄方法を変えるのがプロのこだわりです。今回は厚地カーテンは洗濯機のソフトコースで水洗いし、レースカーテンは手洗いで優しくもみ洗いする方法を選択しています。
水温は30℃以下のぬるま湯を使用し、生地へのダメージを抑えるためおしゃれ着用の中性洗剤(界面活性剤控えめで柔軟剤成分入り)を使用しました。洗剤成分が生地に残らないようしっかりすすぎも行い、汚れと一緒にホコリや嫌な臭いもスッキリ洗い流します。抗菌・消臭処理効果のある洗剤なので、仕上がり後は清潔な香りとなるよう配慮しました。
洗浄中は生地の縮みや色落ちがないか細かくチェックし、必要に応じて追加のすすぎをしたり、水流を調整するなど細心の注意を払っています。特にレースカーテンは繊細なので、洗濯ネットに蛇腹折りにして入れ、絡みやシワを防ぎました。ドレープとレースは別々に洗って色移りを防ぐことも徹底しています。
プロの現場ならではの工夫で、生地を傷めずに汚れだけを落とすよう努めました。
乾燥とアイロン仕上げ
洗浄後は速やかに乾燥作業に移ります。天候が良かったため、お客様のベランダをお借りして自然乾燥でしっかりと乾かしました。乾燥機もありますが、生地によっては急激な高温乾燥で縮みが生じる恐れがあるため、今回は安全を見て自然乾燥を選択しています。乾燥中も時折風通しを調整し、生地にシワが寄らないよう均一に空気が当たるよう工夫しました。日陰干しでゆっくり乾かしたので、生地へのダメージもなく安心です。
十分乾いたことを確認し、最後の仕上げアイロンを行いました。ここがプロの腕の見せ所です。厚手カーテンは一枚ずつ大型のアイロン台に広げ、丁寧にプレスしていきます。特にプリーツ(ひだ)部分は形状記憶加工のようにきちんと折り目が復活するよう、高温スチームをあてながら押さえていきました。レースカーテンも低温で優しくアイロンし、ふんわりとした風合いを損ねないよう仕上げています。アイロン仕上げによってシワが伸び、生地本来の艶が戻ってきました。形状保持加工といえるほどの念入りなアイロンがけで、カーテンはパリッと新品同様の見栄えになりました。
アイロン中、スタッフの私は仕上がり具合に思わず笑みがこぼれました。頑固だったシミも跡形もなく消え、生地全体が明るくよみがえっています。厚地カーテンは濃紺の色味がはっきり蘇り、レースは真っ白で清潔感が際立ちました。「ここまで綺麗になると、お客様もきっと驚かれますよ」と仕上がりを見て自信が持てました。
カーテンの再設置と最終チェック
乾燥とアイロンを終えたカーテンを、いよいよ元の窓辺に再設置します。まず厚手ドレープからフックを一つ一つ取り付け、カーテンレールへ掛けていきました。取り付けの際にはフックの向きや間隔を均等に整え、カーテンの丈が床に擦らないよう微調整します。レースカーテンも同様に吊り下げ、ドレープとの重なり具合を確認しました。再設置後、全体のバランスを見ながらひだを整え、裾のドレープ感も手で調節して美しいシルエットに仕上げます。
取り付け後は最終チェックです。カーテンを開け閉めしてスムーズに動くか、レールのランナーの動きも確認します。もちろん取り外し前より格段に清潔になっていますので、開閉するたびホコリが舞う心配もありません。お客様にも仕上がりを確認いただいたところ、「生地がこんなに明るい色だったんですね!」と驚かれていました。触ってみても手触りがサラサラで、「新品を買ったみたいで気持ちいい」と大変喜んでいただけました。
スタッフとしても、お客様の笑顔を見る瞬間が一番嬉しいものです。最後にカーテン周辺の床や窓台に落ちたホコリがないか軽く掃除機と拭き取り掃除をして、作業完了となりました。作業報告として今回のクリーニング内容と結果をお客様にご説明し、「今後も綺麗な状態を保つため、年に1回程度はカーテンをクリーニングされることをおすすめします」とお伝えしました。厚手のドレープカーテンは年に1回、レースカーテンは年に2~3回ほどが理想的な清掃頻度です。定期的にプロのクリーニングをご利用いただくことで、汚れやニオイ、カビの発生を防ぎ、清潔な空間を維持できます。
ハウスクリーニングも同時対応可能です
今回のケースではカーテンクリーニングのみのご依頼でしたが、当社の強みとしてカーテン以外のハウスクリーニングや簡単なカーテン工事も同時に対応可能です。例えば「せっかくカーテンを外すなら窓まわりも一緒に掃除してほしい」「カーテンレールの調子が悪いので調整してほしい」「古いカーテンを新調する相談に乗ってほしい」といったご要望にもワンストップでお応えできます。実際、他のお宅ではカーテン洗浄と同時にエアコン内部のクリーニングをご依頼いただき、一度の訪問で住まい全体をスッキリさせた例もあります。
このようにハウスクリーニング全般の知識と技術を持ったスタッフが揃っているため、カーテンだけでなくご家庭の気になる汚れをまとめて対応できるのが当社のサービスの特徴です。他社にはなかなか真似できない柔軟さで、お客様の暮らしをトータルにサポートいたします。もちろんカーテンに関する専門知識も豊富ですので、生地選びのアドバイスから取り付け工事、新しいカーテンレール設置まで、お住まいのインテリアに関わるお悩みもお気軽にご相談ください。
最後に、プロの視点から一言アドバイスです。カーテンは日々の生活で常に埃や汚れにさらされていますから、「汚れていないように見えても実は汚れている」と考えてください。定期的に掃除機でホコリを吸い取るなど日常のお手入れをしつつ、先述のような頻度で専門業者のクリーニングを活用することで、美しく清潔なカーテンを長持ちさせることができます。
私たちも実際に現場で作業して、「カーテン一つ洗うだけで部屋全体が明るくなった」と感じるほど効果を実感しています。マンションでも戸建てでも、カーテンの汚れが気になったらぜひプロのカーテンクリーニングをご検討ください。
スタッフ一同、経験に基づいた確かな技術で、大切なカーテンを心を込めてキレイにいたします。