窓・サッシクリーニング現場の状況と方針

窓・サッシクリーニング現場の状況と方針

今回クリーニングを行ったのは築数十年という比較的古い住宅の窓周りです。窓の外側には長年の雨風で付着した土埃やすす汚れがこびりつき、かなり頑固な状態でした。一方、室内側のガラスには手垢によるくもり汚れが広がり、さらにサッシ枠やパッキン部分には結露が原因と思われる黒カビも見受けられました。

 

こうした窓・サッシ周りの汚れを徹底的に落とすため、プロの判断で高圧洗浄機とスチームクリーナーを汚れの種類に応じて使い分ける方針としました。外側の頑固な汚れには水圧で一気に洗い流す方法を、内側のデリケートな部分やカビ汚れには高温スチームで殺菌しながら汚れを浮かせる方法が適しています。それに加えて、細部の砂埃除去には自作のブラシを用いるなど、現場の状況に合わせた工夫を凝らしてサッシ クリーニングを実施しました。
 

頑固な外側汚れへの高圧洗浄

まずは窓の外側にこびりついた頑固な汚れから取り掛かりました。外壁に面した窓枠やガラスには、雨風で飛んできた泥汚れやほこりが層になって付着しており、通常の拭き掃除では歯が立たない状態です。そこで業務用の高圧洗浄機を使用し、強力な水圧で汚れを一気に洗い流す作戦をとりました。

 

高圧の水流を窓ガラスとサッシ枠全体にまんべんなく当てると、みるみる茶色く濁った汚水が流れ落ちていきます。長年積み重なった汚れが分厚い膜のようになっていたため、水圧を調整しながら念入りにすすぎました。古い木枠や塗装部分が傷まないように、ノズルを当てる角度や距離にも気を配り、安全に外側の汚れを除去できました。洗浄後は窓枠本来の色合いや質感が久々に姿を現し、外観も一気に明るくなりました。

 

内側の手垢・結露カビをスチームで撃退

外側の汚れが落ちたところで、次は室内側の清掃に移ります。室内のガラス面は手垢で白く曇っており、サッシ枠の隅には黒ずんだカビが点在していました。こうした汚れは水拭きだけでは不十分なため、スチームクリーナーを用いて高温の蒸気で汚れを浮かしつつ除去していきます。

 

スチームをガラスやサッシのカビ部分にじわっと当てると、固まった汚れがみるみる緩んできます。すかさずクロスで拭き取ると、手垢の膜やカビ汚れが驚くほど簡単に取れていきました。高温スチームには除菌効果もあるため、カビ菌をしっかり死滅させながら掃除できる点もメリットです。今回は薬剤をほとんど使わずに済んだので、小さなお子様やペットがいるご家庭でも安心できるクリーニングとなりました。
 

サッシ溝の細かな汚れも自作ブラシで除去

ガラスと枠の大まかな汚れを落とした後は、サッシの溝部分に溜まった細かな汚れと格闘です。窓のサッシレール(溝)には、長年の砂や泥が固まってこびり付いており、放っておくと窓の開閉の妨げにもなります。まず掃除機や刷毛で大きなゴミやホコリを吸い取り、残った泥汚れに取りかかりました。

 

ここで活躍したのが当社スタッフお手製の細長いブラシです。市販のブラシでは届きにくい溝の奥や角の汚れも、この自作ブラシならしっかりかき出すことができます。ブラシで泥を掻き出した後、濡らした布で何度か拭き取り、サッシ溝を隅々まできれいにしました。細部の清掃には時間がかかりますが、プロとして妥協せず徹底的に汚れを除去しています。

 

網戸の丸洗いで花粉・ホコリも一掃

窓枠とサッシがきれいになったところで、網戸のクリーニングも行いました。網戸は外気にさらされているため、花粉や砂埃が目に見えないほどびっしりと網目に溜まっていました。このままではせっかく窓を開けても汚れた空気が入ってきてしまいますし、網戸越しの景色もくすんで見えてしまいます。

 

そこで網戸を枠から外し、屋外で丸洗いすることにしました。まずブラシで表面のホコリを払い落とし、その後シャワーやホースで水をたっぷりとかけて洗い流します。落ちにくい汚れには中性洗剤を薄めた洗浄液をスプレーし、柔らかいブラシで両面を丁寧に洗いました。洗浄中は茶色い汚れ水が滴り落ちるほどで、網戸がどれほど汚れていたか実感しました。最後に再度水でしっかりすすぎ、日陰で乾燥させてから元通り取り付けました。細かな埃まで落としたことで、網戸越しでも外の景色が驚くほどクリアに見えるようになりました。

 

ガラス仕上げで窓本来の透明感を復活

最後に窓ガラスの仕上げ清掃を行い、クリーニングを締めくくります。外側・内側ともに大まかな汚れは取れていますが、ガラス面には水滴の跡やわずかな汚れの膜が残っているため、プロの手で透明感を最大限に引き出します。まずガラス用クリーナーを全体に噴霧し、ガラス面をコーティングするように薬剤を行き渡らせました。そしてプロ愛用のスクイージー(ワイパー)で上から下へと一気に水切りします。

スクイージーを使うことでムラなく素早く拭き上げることができ、乾拭きの回数も最小限で済みます。最後に縁に残った水分をマイクロファイバークロスで丁寧に拭き取り、ガラス面に一切の曇りや拭き跡が残らないよう仕上げました。窓が本来の透明さを取り戻したことで、室内に差し込む自然光も一段と明るくなり、お住まい全体が明るい印象に生まれ変わりました。

 

プロならではの視点と工夫

以上が今回の窓・サッシクリーニング作業の一連の流れです。現場では、汚れの種類や場所に合わせて機材や方法を柔軟に使い分けるプロの判断が求められます。例えば、頑固な泥汚れには高圧洗浄機、デリケートな室内汚れにはスチームといった具合に、それぞれの長所を最大限活かしました。また、現場の状況に応じて道具を工夫することも大切です。今回は自作のブラシでサッシの溝掃除を効率化しましたが、こうした柔軟な発想は長年現場を経験しているプロならではと言えるでしょう。

 

作業中に気付いたこととして、窓周りの汚れは見えにくい箇所ほど蓄積しやすいという点があります。普段目に付かないサッシの溝や網戸の裏側などは、気づけば相当な汚れが溜まっているものです。クリーニング後に窓周りが一新した様子をご覧になれば、ご依頼者様もきっと驚かれることでしょう。日頃のお掃除では手の届かない部分も、プロのサッシクリーニングなら安心してお任せいただけます。

今回の施工を通じて、改めて丁寧な窓・サッシクリーニングが住まいの快適さに直結することを実感しました。
 

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