リビングのフローリング清掃作業報告(実績事例)
リビングの床を対象にしたフローリング清掃の作業報告です。戸建てワンルームのリビングで、床材は合板フローリングを使用していました。日常生活で積もったホコリや細かなゴミが床全面に広がり、一部には小さな傷や黒ずみも目立っていました。ペットや小さなお子様はいない環境でしたが、日当たりは特別良いわけではなく、ごく普通のリビング環境です。そのため床表面の汚れやツヤの低下が気になる状態となっており、今回はプロの視点で徹底したフローリング清掃をメインに施工しました。
作業内容と手順
1. 作業前の準備
まず最初に、リビングに置かれていた家具や生活用品をすべて移動し、広い作業スペースを確保しました。床全体を隅々まで清掃するためには、この事前準備が欠かせません。私自身、現場に入った際にはフローリング清掃の効率を上げるためにも、必ず家具の配置や床の状況を確認してから取り掛かります。
今回は家具の脚にフェルトカバーが付いていたため移動はスムーズでしたが、それでも床に傷を付けないよう注意深く作業しました。
準備段階では使用機材と洗剤類のチェックも行います。今回用意したのは床材専用の中性洗剤、モップ、軟らかいブラシパッドを取り付けたポリッシャー機、そして仕上げ用の水性ワックスです。合板フローリングということで、水分によるダメージを防ぐため洗剤は必要以上に濃くせず希釈したものを使用しています(経験上、合板は水分を長時間放置すると継ぎ目から膨張しやすいためです)。道具類の準備を万全にしたうえで、いよいよ清掃に取りかかりました。
2. 床の洗浄
まずはフローリング表面に積もったホコリや砂粒などの汚れを、業務用の強力な掃除機で丁寧に吸い取りました。目に見えない微細なホコリまでしっかり除去することで、後の拭き掃除で汚れを引き延ばさないようにする狙いがあります。
今回の現場はペットや子供がいない分、大きなゴミはありませんでしたが、部屋の隅や家具の下にはやはり細かな埃が蓄積していました。私は掃除機をかけながら、特に隅の方は入念にチェックし、掃除漏れがないよう何度か往復しました(プロの勘で汚れが溜まりやすい箇所は重点的に行うようにしています)。
続いて、床全体の拭き掃除と磨き作業です。専用の中性洗剤を適切な濃度に薄め、モップに染み込ませて床を拭き上げました。頑固な黒ずみやこびり付いた汚れに対しては、ポリッシャー機に軟質ブラシパッドを装着して慎重に磨き上げました。合板フローリングは表面にコーティングがされていることが多いため、強くこすり過ぎないよう圧力を調整しながら作業しました。
汚れが浮き上がってきた箇所はすぐに乾いたクロスで回収し、水分が床に長く残らないよう随時乾拭きも行いました。こうした丁寧な工程を踏むことで、くすんでいた床から黒ずみや頑固な汚れをしっかりと浮かせて取り除くことができました。
3. ワックス仕上げ
洗浄作業で床面が清潔になったのを確認した後、最後にフローリング全体へワックスがけを行いました。今回は水性タイプの床用ワックスを採用しました。水性ワックスは乾きが早く匂いも穏やかなため、住宅のリビング清掃には適していると判断しました(プロの現場でも、換気がしにくい場所では水性を使うことが多いです)。事前に窓を開放して換気し、モップ用アプリケーターにワックスを薄く均一に取り、木目に沿ってムラなく塗布しました。
ワックス塗布後は、乾燥時間を十分に確保しました。合板フローリングの場合、表面にウレタン塗装が施されているケースもあるため、本来の艶を損ねないように薄塗りで2回塗り重ねています。一度目を塗った後、完全に乾いてから二度目を施工することで、美しい光沢を得るとともに保護膜の耐久性も高めました。水性ワックスは比較的短時間で乾燥しますが、それでも急ぎすぎず、指で触れてベタつかないことを確認してから次の工程に移りました。
最終的に、ワックスの効果で床表面に均一なツヤが蘇り、コーティング膜がホコリや小傷からフローリングを守ってくれる状態になりました。
仕上がりと所感
清掃とワックス仕上げの施工後、リビングのフローリングは新品のような美しい輝きを取り戻しました。照明の映り込みもはっきりとし、部屋全体が明るく感じられます。実際に歩いてみると、表面が滑らかで足触りも良く、小さなザラつきひとつ感じません。
作業前は黒ずんで見えていた床がここまで見違えるようになると、お客様にも「まるでリフォームしたみたいだ」と大変喜んでいただけました。
私自身、この仕上がりには大変満足しています。プロのフローリング清掃だからこそ実現できる丁寧な洗浄と適切なワックスがけの効果をあらためて実感しました。現場の状況に合わせて洗剤や道具を使い分け、合板床材には水性ワックスを用いるなど細かな配慮を重ねた結果、長く美しさを保てる床に仕上げることができたと思います。
今回のように定期的な清掃とワックス施工を行うことで、フローリングの美しさと耐久性を維持し、日々気持ちよく過ごせる空間が続いていくことでしょう。