大手ゼネコングループビルのシロッコファン清掃実績

大手ゼネコングループビルのシロッコファン清掃実績

先日、東京都内にある大手ゼネコン系列の会社ビルにて、ゴミ置き場内に設置された換気扇3基のシロッコファン分解清掃を行いました。換気扇 清掃は定期的に実施することで空気の循環を確保し、設備の長寿命化につながる大切なメンテナンスです。私たちプロの現場スタッフが感じたポイントや工夫も交えつつ、今回の作業手順を報告します。
 

作業手順と現場での工夫

  1. 施工準備
    まずは作業に必要な道具をしっかり準備しました。業務用掃除機、ハケ(刷毛)、各種ドライバーやスパナなどの工具類、パッドやブラシ、スプレーヤー、ウエス(布きん)、そして養生シートやテープ等を用意します。道具を事前に揃えておくことで、作業中に「あれが足りない!」と慌てることがなくなり、作業効率が格段に向上します。準備段階では安全対策も忘れません。

    換気扇の電源を落とし、作業箇所の周囲に養生シートを敷いて床や壁が汚れないよう保護しました。

    また、周辺の粗ゴミや埃もこの段階であらかじめ取り除きます。現場の整理整頓をしておくことで清掃作業をスムーズに進めることができ、周囲への二次的な汚れも最小限に抑えられます。私たち現場スタッフは「準備八割」という言葉をよく口にしますが、まさに下準備の質が作業全体の出来を左右します。

     
  2. ファン分解
    次に、換気扇本体からシロッコファンを分解・取り外す工程です。シロッコファン(多翼式の換気扇ファン)は時間とともに羽根の隙間やケーシング内部に汚れが蓄積しやすいため、分解清掃が効果的です。

    今回は3基分ということでパーツの点数も多いため、一つひとつ順番に部品を外し、トレイの上に整理して並べておきました。ネジ類は無くさないよう小皿にまとめ、カバーやフィルター、ファン本体など外せる部品はすべて取り外します。分解作業では、部品の配置や向きを覚えておくことが重要です。

    私は現場経験から、スマートフォンで分解前の写真を撮っておくようにしています。こうすることで後で「この部品はどこだっけ?」と迷う心配がなくなり、復旧時に確実に元通り組み立てられます。また、ファンを取り外す際には厚手の手袋を着用し、手を汚さないだけでなくケガ防止にも気を配りました。

    今回の現場では固着したネジが一本ありましたが、ラスペネ(潤滑剤)を吹き付けて慎重に回し、無事に外すことができました。分解を丁寧に行うことで、この後の洗浄作業で各部品の細部までしっかり汚れを落とすことが可能になります。

     
  3. 洗浄作業
    分解したファンやフィルター類の洗浄に移ります。まずは取り外したシロッコファンの羽根やケーシング(筐体)部分に付着した頑固な汚れを落とすため、アルカリ性の業務用洗剤を温水で希釈した洗浄液を用意しました。油汚れがひどい場合は洗浄液に部品を浸け置きし、時間をかけて汚れを浮かせます。今回はゴミ庫内の換気扇ということで油汚れは厨房ほどではありませんでしたが、埃と臭いが染み付いていたため丁寧に処理しました。

    ブラシとパッドを使い、ファンの羽根一枚一枚や細かなすき間に溜まったホコリまでしっかり擦り洗いします。洗浄中、「ここまで汚れていたのか」と改めて驚きましたが、それだけに洗い甲斐があります。水洗い可能な部品は洗剤洗浄後に十分な水ですすぎ、汚れと洗剤分を完全に除去しました。併せて換気扇本体(筐体側)に残ったホコリや汚れもウエスで拭き取ります。

    この際、電装部品に水がかからないよう注意しながら、ファンが収まっていたケーシング内部もピカピカになるまで拭き上げました。清掃中は周囲に飛び散った汚れや飛沫もその場で都度拭き取ります。プロの清掃業者として、「来たときよりも美しく」をモットーに、作業箇所全体を丁寧に扱いました。

     
  4. 組み立て・仕上げ
    洗浄が完了した各パーツは、乾いたウエスで水気をしっかり拭き取り、完全に乾燥させます。水分が残ったままだと金属部品のサビの原因になりますし、後の組み立て作業でも手が滑る可能性があります。

    特にファンの羽根部分は形状が複雑なので、水滴が残らないよう念入りに乾拭きしました。十分乾いたことを確認したら、いよいよ元の状態に復旧します。分解時に撮影した写真やメモを参照しながら、取り外したパーツを逆の手順で一つひとつ確実に取り付けていきました。

    複数人で作業していたため声を掛け合いチェックリストを用いて組み忘れがないか確認し合います。最後にネジ類の締め付け具合を再点検し、ファンを手で回してスムーズに回転するかを確認しました。組み立て後は電源を入れて動作確認を行います。

    清掃前は多少重たそうに回っていたファンも、清掃後は軽快に回転し、音も静かになりました。この瞬間は作業者にとって達成感を得られるひとときです。3基すべての換気扇が正常に稼働することを確認できたら、取り外していたカバー類も閉め、作業エリア全体を最終チェックします。

    養生シートを撤去し、周囲に清掃残しがないか隅々まで見回りました。現場を引き渡す前に施設管理ご担当者様(法人施設管理者)にも立ち会ってもらい、ファンの動作と清掃状況を確認いただきました。

    「これで安心です。空気の流れが全然違いますね!」というお言葉もいただき、プロとして現場で作業してきた甲斐を感じました。

 

換気扇清掃の重要性と効果

今回のシロッコファン分解清掃作業を通じて、改めて定期的な換気扇清掃の重要性を実感しました。換気扇は空気を入れ替える重要な設備ですが、放置すると内部に埃や油分が蓄積し、風量低下や異音・振動の原因となります。最悪の場合、モーター故障や過熱による火災リスクにつながることもあり得ます。

ビルの施設管理者にとって、換気扇や排気ファンのコンディション管理は建物全体の安全衛生環境を守る上で欠かせない業務です。定期的に清掃を行えば、そうしたトラブルを未然に防止できるだけでなく、設備自体の寿命延長にも寄与します。

実際、清掃後にはファンの風量が改善され、ゴミ庫内のこもった臭いも軽減されました。これは清掃によって換気効率が回復したためで、結果的に施設内で働く人や利用者にも快適な環境を提供できます。

また、設備を清潔に維持していることはビルの管理品質の高さにもつながり、社内外からの信頼感向上にも一役買うでしょう。

 

まとめ

 プロの業者が施工する換気扇の分解清掃は、安全確保と作業効率を両立しながら設備本来の性能をよみがえらせる効果的な方法です。東京都内の今回の現場でも、適切な手順と注意深い作業によって換気設備をベストコンディションに戻すことができました。

法人の施設管理者の方々におかれましては、ぜひ定期的な換気扇 清掃の計画を立ててみてください。専門業者に依頼することで、「汚れが酷くて手に負えない」「分解方法が分からず不安だ」といったお悩みも解消できます。

清掃後の換気扇は音も静かで風量も向上し、現場で作業した私自身もその効果に毎回驚かされます。定期メンテナンスを通じて設備の長寿命化と快適な環境づくりに貢献していきましょう。
 

ビフォーアフター

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