都内金融機関のトイレ清掃作業報告
東京都内の某金融機関支店にて、行員用トイレの床面清掃を行いました。日々多くの人が利用するトイレの床は、長期間の使用によってホコリや汚れが蓄積し、タイル本来の色がくすんで見える状態になりがちです。今回は床タイルに特別な酸性洗浄処理を施し、徹底的に床面洗浄を行うことでタイルの美しい水色を取り戻す作業を実施しました。
事前に現場の床の状態を確認したところ、正直なところ想像以上に黒ずみ汚れが広がっていました。しかしプロの清掃業者として培った経験から、適切な洗浄手順を踏めば必ず綺麗にできると判断し、万全の準備を整えて作業に臨みました。
1. 施工準備
まずは施工準備として、必要な機材や資材をすべて揃えました。使用する主な道具は以下のとおりです。
- 各種洗浄用ケミカル(石材用弱酸性洗剤、床面用洗浄剤 など)
- ポリッシャー(床磨き機)
- ウェットバキューム(業務用の水吸引機)
- モップ・バケツ類一式
- 養生用のテープとシート類
これらの道具類は、効率的かつ安全に清掃作業を進めるうえで欠かせません。私たち清掃スタッフも、作業前には機材を丁寧に点検・準備し、万全の態勢で臨むよう常に心がけています。
また、洗剤や汚水が周囲の床や壁に飛び散らないよう、作業箇所の周囲にはしっかりと養生を実施しました。養生シートで床面を覆い、壁際には養生テープで保護することで、洗浄中に発生する洗浄液が他の場所に漏れ出さないよう対策しています。
さらに、トイレ内に落ちているホコリやゴミを事前にすべて取り除き、清掃作業がスムーズに行える環境を整えました。準備段階を丁寧に行っておくことで、この後の洗浄工程を安心して進めることができます。
2. 石材用酸性洗剤で一次洗浄
準備が整ったら、まずは一次洗浄としてタイル表面にこびり付いた頑固な汚れを落としていきます。床面に蓄積した黒ずみやアク汚れ(尿石や水垢など)を分解除去するために、石材用の弱酸性洗浄剤を床一面に塗布し、しばらく浸透させました。
この弱酸性クリーナーはタイルの材質を傷めずに汚れだけを浮かせて落とす効果があり、銀行など金融機関のトイレ清掃でもよく使用する信頼性の高い洗剤です。汚れが浮き上がってきたところで、ポリッシャーを用いてタイル表面を丁寧に磨きました。
洗浄中には大量の汚水が発生しますが、ここが清掃の腕の見せ所です。汚れを含んだ洗浄液を放置すると他の箇所に再付着してしまうため、ウェットバキュームで洗浄と同時に素早く吸引しながら作業を進めます。
プロの経験上、この「洗いながら同時に吸い取る」という処理がポイントで、床に汚れを再付着させず常に清潔な状態を保ちながら洗浄を進めることができます。酸性洗剤での一次洗浄によってタイル本来の明るい色合いが徐々に蘇っていくのが目に見えてわかり、私たちも作業に一層力が入りました。
3. 床用洗剤による二次洗浄
弱酸性洗剤での一次洗浄が終わった後、続けて二次洗浄を行います。今度は床材用の中性洗剤(場合によってはアルカリ性洗剤)を用いて、タイル表面をもう一度洗浄しました。この工程の目的は、先ほどの洗浄で落としきれなかった細かな汚れを取り除くことと、酸性洗剤の成分を中和して洗い流すことです。プロの目から見ると、一度の洗浄では目に見えない汚れや洗剤分がわずかに残っている場合があります。それらを完全に除去することで初めて「本当に綺麗な床」になるため、二次洗浄は欠かせない工程です。
実際、二次洗浄のすすぎ水にも薄く汚れが出てきましたので、残さずウェットバキュームで吸い取りました。細かな手間に思えるかもしれませんが、このひと手間が最終的な仕上がりの差を生むため怠りません。清掃の現場では、作業の丁寧さが何より大切だと改めて感じる工程です。
4. 仕上げ(水洗浄・拭き取り・乾燥)
最後に仕上げとして、水によるすすぎ洗いを実施しました。床全体をたっぷりと水洗いすることで、酸性および中性の各洗剤成分や汚れの粒子を残さず洗い流します。続いてモップで床面の水分をしっかり拭き取り、タイル表面を乾かしました。洗剤が一切残らないよう水拭きと乾拭きを念入りに繰り返し、タイルが指で触っても滑らかでサラサラになるまで丁寧に仕上げています。
作業終了後は、持ち込んだ送風機(業務用ファン)を使って床面を強制乾燥させました。清掃直後に床が濡れていると、せっかく綺麗にしてもホコリが再び付着したり、利用者が滑って転倒するリスクがあります。そうした事態を防ぐため、完全に乾燥させてから養生シートやテープ類を撤去し、一連の清掃作業を完了としました。
作業を終えて
作業を終えて振り返ると、ホコリで黒ずんでいた水色タイルの床が、清掃後には見違えるほど明るく綺麗な水色に蘇りました。
タイル一枚一枚が本来の色艶を取り戻し、床全体に統一感のある清潔な輝きが甦った様子を見て、私たちスタッフも大変嬉しく感じました。やはりプロの手による徹底的な床面洗浄は効果が高く、清掃に携わる者として改めて仕事のやりがいを実感しています。
今回の金融機関のトイレ清掃では、普段の簡易清掃では落としきれない蓄積汚れまでしっかり除去することができました。定期的に専門業者によるメンテナンス清掃を行うことで、施設全体の清潔感を長く維持できます。トイレが常に清潔であれば、行員の方々や来店されるお客様にとっても快適で安心して利用できる環境となるでしょう。
施設管理者様におかれましては、ぜひ今後も定期清掃の実施をご検討いただければ幸いです。