都内社員寮 空室清掃 作業報告書
先日、午前中に東京都内にある社員寮の空室清掃を単発案件として実施しました。対象のお部屋は畳敷きの1DKタイプが複数あり、ダイニングキッチン部分のフローリングにはリノリウム素材(Pタイル)が使用されています。本報告書では、その清掃作業について、施工準備から各清掃作業の内容、そして仕上げに至るまでを、プロの視点を交えて報告します。
施工準備(工程1)
作業開始に先立ち、以下の準備・養生と機材の用意を行いました。
養生の徹底:
畳や壁面を汚さないよう、作業前に床へ養生シートを敷設しました。特に水回りの洗浄や高所作業時に洗剤液が飛散して畳を傷めないよう、十分にカバーしました。
洗剤・ケミカル類の準備:
用途に応じた清掃用洗剤を用意しました。万能型の強力洗剤をはじめ、ガラス用中性洗浄剤、浴室用の除菌・カビ取り洗剤、水垢除去剤など、各清掃箇所に対応できる洗剤を揃えました。また、ワックス仕上げ用のフロアワックス剤も準備しました。
機材・道具の準備:
業務用のドライバキューム(乾式掃除機)やモップ、雑巾、スポンジ類、脚立など必要な機材を現場に持ち込みました。照明やエアコンなど高所の清掃には脚立を使用し、安全に作業できるよう配慮しました。
各清掃作業(工程2)
準備が整ったところで、各部位ごとに清掃作業を実施しました。以下は主な清掃箇所とその内容です。
照明器具の清掃:
天井照明のカバーを取り外し、内部に溜まった埃や虫の死骸を取り除きました。カバーと照明本体は中性洗剤で拭き上げ、再度取り付けました。
水まわり(キッチンシンク)の清掃:
キッチンの流し台や蛇口周りは、強力洗剤とスポンジで油汚れや水垢を洗浄しました。蛇口には頑固な水垢が付着していましたが、水垢除去剤を使って丁寧に磨き落としました。
浴室の清掃:
浴室内は除菌・カビ取り洗剤を吹き付け、しばらく浸透させてから壁や床、浴槽をブラシでこすりました。タイル目地の黒カビも可能な限り除去し、シャワーヘッドや蛇口の水垢も酸性洗剤で洗浄しました。鏡も中性洗剤で磨き、水垢やウロコ汚れを取り除きました。
網戸の清掃:
窓の網戸は枠から取り外し、屋外でブラシを使って埃を払い落とした後、水洗いしました。洗浄後はしっかり水気を切って乾かし、最後に元の窓枠に戻しました。
エアコンの清掃:
エアコン本体の表面と送風口の埃を拭き取り、フィルターを取り外して清掃しました。フィルターにはかなり埃が蓄積していましたが、屋外で丁寧に埃を叩き落とし、水洗いして乾燥させました。エアコン内部も可能な範囲で拭き掃除し、清潔な状態にしました。
カーテンレールの清掃:
カーテンレール上部に溜まった埃をハンディモップでかき出し、雑巾で拭き上げました。高所の細かな部分ですが、脚立を使用し見落としのないよう丁寧に清掃しました。
窓・サッシの清掃:
窓ガラスはガラス用の中性洗浄剤を吹き付けて拭き上げ、指紋や汚れをムラなく除去しました。窓枠やサッシ(框部分)もブラシや雑巾を使って埃や泥汚れを取り除き、特にサッシ溝に溜まった細かな埃もしっかり吸い取りました。
室内ミラーの清掃:
部屋内に設置された鏡(洗面所の鏡など)は、ガラス用洗剤で汚れや水滴跡を拭き取り、透明感が戻るまで磨き上げました。
収納内部の清掃:
クローゼットや押入れの内部は、まずドライバキュームで埃を吸い取り、その後棚板や引き出しを雑巾で拭きました。手の届きにくい隅の埃もノズルを使って吸引し、収納内部を清潔な状態に仕上げました。
畳の清掃:
畳敷き部分は、専用のノズルを装着したドライバキュームで丁寧に掃除機掛けを行いました。畳の目に詰まった砂埃や、畳と畳の間の細かなゴミも丹念に吸い出し、畳表面を清潔にしました。
フローリング・Pタイル床の清掃とワックス仕上げ:
ダイニングキッチン部分のリノリウム(Pタイル)床は、モップで表面の汚れを拭き取った後、床用中性洗剤を薄めた洗浄液で拭き掃除しました。乾燥後、床全体にワックスを塗布し、十分な乾燥時間を経てムラなく光沢のある床面に仕上げました。
仕上げ(工程3)
全ての清掃工程完了後、以下の仕上げ作業と最終確認を行いました。
取り外した備品の復旧:
清掃のために取り外していた照明カバーやエアコンフィルター、窓の網戸などの部品を、洗浄後に確実に元通り取り付けました。
最終確認と後片付け:
清掃箇所を一通り点検し、拭き残しやゴミの取り残しがないか最終確認しました。また、床に敷いた養生シートを撤去し、万が一散乱した埃やゴミがあれば最後にもう一度ドライバキュームで吸い取りました。
道具の整理・現場清掃:
使用した清掃道具や機材を回収・清掃し、持ち込んだ洗剤類も漏れやこぼれがないよう蓋を閉めて収納しました。作業エリアを退出する前に、現場に忘れ物がないか確認し、出た廃棄物は全て持ち帰って適切に処分しました。
担当者所感
今回の社員寮の空室清掃作業では、短時間で複数の部屋を仕上げる必要があり、効率的な段取りが求められました。特に浴室のカビ取りと水垢落としに時間を要しましたが、専用の洗剤を適切に使うことで頑固な汚れを落とすことができ、プロとしての経験が活かせたと感じました。また、畳の掃除では細かな埃を残さないよう注意を払い、何度もバキュームをかけました。
大変な作業ではありましたが、清掃後の部屋が見違えるほど綺麗になった様子を確認できたときには、大きなやりがいを感じました。社員寮という性質上、新たに入居される方が気持ちよく生活を始められるよう空間を整えることは非常に意義のある仕事です。限られた午前の時間内で予定していた清掃工程を無事に完了でき、清掃のプロとして達成感を得られました。