ヘアサロンの天井カセットエアコン2台分解洗浄実績

新潟県ヘアサロンの天井カセットエアコン2台分解洗浄実績

お客様から、ヘアサロンに設置された日立製パッケージエアコン2台(型番RCI-AP140K5)について「エアコンからカビ臭がする。吹き出し口の羽根部分にカビが付着している」というご相談があり、エアコンの分解洗浄のご依頼をいただきました。

清掃前の状況と課題

現場は新潟県内のヘアサロンで、天井カセット型エアコン2台のクリーニング作業です。作業はお客様の営業時間終了後、21:00~24:00 の時間帯で実施しました。深夜の作業となりましたが、他のお客様がいない時間を選ぶことで営業に支障を出さず、こちらも集中して作業に臨めます。今回は当社スタッフ2名で伺い、夜間でも安全かつ確実に作業を進めました。

準備と使用機材

まず、作業前に十分な養生(保護カバー)を行いました。エアコン直下に脚立を立て、床や近くのセット椅子、鏡、壁などが汚れないように厚手のビニールシートで覆います。ヘアサロンには薬剤や機器が多数ありますので、移動可能なものは別室へ避難させ、動かせない大型鏡などはシートでしっかり保護しました。また、分解したパーツを洗浄するため、お店の休憩室にあるシンク(水道)をお借りする許可を事前にいただいています。

次に、感電防止策としてエアコンのブレーカーを事前に落としました(ブレーカーの位置は店舗入口右手のスタッフルーム内、黄色い扉の中にあります)。水を使う作業では電源オフは基本中の基本であり、実際にブレーカーを切った後はテスターで無電圧を確認し、確実に安全を確保しています。電源を落としてから本格的な作業に取り掛かりましたが、このひと手間が安全な作業のためには欠かせません。

使用する工具・機材もしっかり準備しました。具体的には、2m程度の脚立を2台(スタッフ2名それぞれが同時に作業できるように)、業務用の高圧洗浄機(エアコン内部の熱交換器やファンの汚れを強力に洗い流すためのもの)、そしてエアコン用のアルカリ性洗浄剤(カビや頑固な汚れを落とす専用薬剤)などです。アルカリ性洗剤は私たちの経験上、内部のカビ取りに非常に効果的であり、今回もこの洗剤を選択しました。そのほかブラシやスポンジ、雑巾、養生テープ、バケツなど細かな道具類も忘れずに用意しています。現場で「あれが足りない!」とならないよう、事前準備を徹底することがプロの仕事の基本です。

エアコン分解洗浄の作業手順

  1. エアコンの停止と分解開始
    まずエアコンの運転を停止し、先述のとおりブレーカーで電源を完全に遮断した状態で作業に入ります。天井カセットエアコンの化粧パネルを慎重に取り外し、内部のフィルター、ルーバー(風向きを変える羽根)、ドレンパン(結露水を受ける水受け皿)などの部品を順番に外しました。ネジや小さな部品は無くさないようトレーにまとめ、取り外し箇所が分かるように整理します。分解作業は天井に向かって腕を上げて行うため見た目以上に体力を使いますが、焦らず確実に進めました。実際に分解してみると、吹き出し口の羽根の裏やファン周辺に想像以上のホコリとカビ汚れが蓄積しており、改めて定期清掃の必要性を実感しました。

  2. 取り外した部品の洗浄
    外したパネルやフィルター、ルーバー、ドレンパンなどのパーツ類は、店舗のシンク(休憩室の流し台)をお借りして洗浄します。アルカリ性洗剤を適切に希釈した洗浄液を用意し、ブラシでカビ汚れやホコリを丁寧に洗い落としました。ヘアサロンという環境柄、フィルターには細かな毛髪やスプレーの残留物が詰まっていましたが、水につけ置きした後にブラシでこすると綺麗に除去できます。ドレンパンには水垢やヌメリが付着しやすいため、こちらも入念にブラシ洗いしました。洗剤で汚れを浮かせた後、シャワーで十分にすすぎを行い、洗剤成分が残らないよう注意しています。洗浄後は各パーツの水気を布で拭き取り、乾燥させておきました(水分が残ったまま組み立てると後々不具合の原因となるため、この乾燥工程も重要です)。

  3. 本体内部の高圧洗浄
    エアコン本体(天井に埋め込まれた室内機本体)側の洗浄も、大きな工程です。内部の熱交換器フィンやファンに付着したホコリ・カビを除去するため、高圧洗浄機を使った洗浄作業を行いました。天井埋込型エアコンの場合、その場で内部を洗浄しますので、事前に本体周囲をビニール製の洗浄カバーで密閉し、汚水が周囲に飛び散らないようしっかりと漏水対策を施します。プロの現場ならではの専用カバーで、天井や床が水浸しになる事故を防いでいます。準備が整ったら、まずアルカリ洗剤を噴霧器で熱交換器全体にまんべんなく吹き付け、しばらく汚れに浸透させました。洗剤が十分行き渡ったところで、高圧洗浄機にて一気に水を噴射します。勢いよく噴き付けられた水が熱交換器のフィン間のホコリやカビを洗い流し、黒く濁った汚水が次々と洗浄カバー内に流れ落ちていきました。長年の汚れが目に見えて落ちていく様子は爽快で、「これは洗い甲斐があるぞ」と内心感じながら作業しました。2台のエアコンそれぞれで同様の工程を繰り返し、すみずみまで汚れを除去します。洗浄後、仕上げに清水で全体をもう一度すすぎ、高圧洗浄機から出る水が透明になるまで繰り返しました。こうすることで洗剤成分も残さず流し切り、素材への悪影響を防ぎます。

  4. 組み立てと動作確認
    全ての洗浄工程が終わったら、取り外していた部品を元通りに組み立てます。乾燥済みのパーツをひとつひとつ丁寧に取り付け、最後に外装パネルを閉じて見た目も元通りです。作業後はブレーカーを再度上げて電源を復旧させ、エアコンの試運転を行いました。リモコンで電源を入れると無事に起動し、冷風が勢いよく吹き出してきます。動作確認では、冷房の効き具合や風量が十分か、異音や振動がないかなどをチェックしました。深夜のテスト運転でしたので、近隣に音が漏れないよう窓を閉め、短時間で確認を終えています。2台とも問題なく動作し、清掃前に懸念されていた嫌な臭いも消えていることを確認できました。以上で分解洗浄の作業は全て完了です。

安全対策のポイント

現場で特に注意した安全対策について、以下にまとめます。

  • 感電防止: 作業前にエアコン専用ブレーカーを落とし、電源を完全に遮断しました。水を使う清掃作業では電源オフが絶対条件です。さらに、ブレーカーを落とした後はテスターで通電がないことを確認し、万全の状態で作業を開始しています。

  • 漏水対策: 高圧洗浄時の水漏れ防止にも最大限の注意を払いました。エアコン本体を囲むように洗浄カバーを取り付け、汚水が天井裏や床に漏れないようにしています。万が一カバーから水が滴っても被害が出ないよう、床には養生シートを二重に敷き詰めて保護しました。

  • 床面・設備の養生: 前述のとおり、床や備品類には事前にビニールシートを敷いて養生しています。特にヘアサロンの店内は薬剤や電化製品が多いため、水滴が飛散すると故障やシミの原因になります。シャンプー台やドライヤー類もビニールで覆い、水濡れしないよう対策しました。

  • 作業エリアの立入制限: 作業は深夜に行ったためお客様は不在でしたが、万一に備えて作業エリアへの立入制限措置も講じました。店舗入口に「作業中」「立入禁止」の札を掲示し、関係者以外が近づかないよう注意喚起しています。スタッフ同士も常に声を掛け合い、安全確認しながら進めました。

  • 高所作業の注意: 天井近くでの作業となるため、脚立の使用にも注意が必要です。今回は2名で作業し、一人が脚立を支えもう一人が作業することで安定性を確保しました。足元に工具や部品が散乱しないよう都度整理整頓し、降りる際の転倒にも細心の注意を払っています。また、アルカリ洗剤を扱う際にはゴム手袋と保護メガネを着用し、薬剤が皮膚や目に付着しないよう個人防護具の使用も徹底しました。

清掃後の効果と変化

エアコンクリーニング後、目に見えて効果が表れました。まず一番の課題だったカビ臭は完全に解消され、試運転で送風を確認した際も嫌な臭いは一切感じられませんでした。作業前はエアコンをつけるとサロン内にカビ臭が漂っていましたが、清掃後は空気が清々しくクリーンになったと感じられます。また、エアコン吹き出し口を覗くと、以前は黒っぽく汚れていたファンやルーバーが真っ白に綺麗になっており、カビ汚れが隅々まで一掃されたのが目視でも確認できました。

さらに、内部の熱交換器フィンにこびりついたホコリや汚れを落としたことで、冷暖房の効き目向上も期待できます。実際に清掃後エアコンを稼働させてみると、以前より風量が明らかに力強くなっており、冷房の効きも早く感じました。これは、汚れによる目詰まりが取れ、熱交換効率が上がったためと考えられます。エアコン内部が清潔になることで余計な負荷が減り、結果的に省エネ効果や機器寿命の延長にもつながるでしょう。

今回のクリーニング作業により、ヘアサロン店内の空気環境が改善され、お客様やスタッフの方々にとっても快適で安心できる空間になったといえます。

お客様の声・感想

作業終了後、オーナー様にも最終確認をしていただきました。深夜にも関わらずお立会いいただき、実際にエアコンを運転して状態を確かめていただきましたが、その際に「嘘のように匂いが消えた!空気が爽やかです」と驚きと喜びの声をいただきました。吹き出し口や内部の綺麗になった様子をご覧になって、「こんなに汚れが落ちて綺麗になるものなんですね」と感心されていたのが印象的です。私たちもお客様にご満足いただけてホッとすると同時に、「これで明日から安心してお客様を迎えられます」とのお言葉を頂戴し、プロとしてこの上ないやりがいを感じました。

作業後には、今後エアコンを良好な状態でお使いいただくため年1回程度の定期クリーニングをおすすめし、エアコンの寿命を延ばすメンテナンスの重要性もお伝えしました。オーナー様も「また定期的にお願いしたい」とおっしゃってくださり、信頼してお任せいただけたことに感謝いたします。

今回のように専門業者による徹底した分解洗浄を行うことで、エアコン内部に潜むカビ汚れや臭いの問題が根本から解決できます。現場で培った経験を活かし、安全第一で確実な施工を行った結果、お客様に満足いただける成果を出せたことを嬉しく思います。今後も現場の視点を大切に、技術と細やかな配慮で質の高いエアコンクリーニングを提供してまいります。

ビフォーアフター

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