貸別荘におけるエアコン分解洗浄報告

山梨県の貸別荘におけるエアコン分解洗浄報告

今回、山梨県内にて貸別荘として利用されている物件のエアコン分解洗浄作業をご依頼いただきました。本報告書では、プロのエアコン清掃業者として現場で実施した作業内容と手順を、現場目線のコメントを交えて詳しくご報告いたします。

 

1つ目の物件にはダイキン製エアコン2台(型番F28WTES-WおよびF253ATKS-W)、2つ目の物件には3台(F28TTES-Wが1台とF253ATKS-Wが2台)設置されており、合計5台の壁掛けエアコンを分解洗浄しました。人気観光地の別荘として複数の利用者様が出入りする物件のため、エアコン内部にホコリやカビが蓄積している可能性が高く、次の利用者様にも快適に使っていただけるよう表面の掃除だけでなく内部まで徹底洗浄する施工を行っています。プロの経験とノウハウを活かし、効率よく確実に汚れを除去するための機材・薬剤を駆使し、安全第一で細心の注意を払いながら作業を進めました。

作業前の準備と現場状況

今回の作業にあたり、オーナー様より事前に【水場について】「浴室を作業時の水場として使用してよい」とのご指示をいただいておりました。エアコン内部の洗浄では高圧洗浄機から汚水が排出されますので、浴室を水場として利用できるのは大変助かりました。浴室なら床や壁が水濡れに強いため、取り外したカバー類の洗浄作業もしやすく、安全に進められます。

 

また、【入室情報】として鍵の保管場所や物件周辺の地図を詳しくご教示いただいていたため、当日はスムーズに入室して作業を開始することができました。現場に入る前に鍵を確実に受け取り、周囲の方々に迷惑をかけないよう指示いただいた駐車場所を守って車両を停めるなど、円滑な作業のための準備を徹底しております。

エアコン洗浄に使用した機材

現場で使用した主な機材は以下の通りです。

  • エアコン用高圧洗浄機
    – 家庭用電源で使用可能な小型高圧洗浄機。室内機の内部洗浄に特化したノズルを装着。
  • クリーンパッド
     – 汚れ拭き取り用のパッド。5~10枚程度を用意し、使い捨てできるよう準備。
  • 壁掛け用ホッパー(洗浄カバー)
     – エアコン本体に被せるビニール製の洗浄カバー。洗浄時の汚水を受け取りバケツに導く。
  • 糸付き養生シート
     – 四隅に紐が付いたエアコン本体用養生シート。壁掛けエアコンを包み込み、水や汚れから壁面を保護。
  • マスカー(養生用フィルム)
     – 幅550mm・2100mmの粘着テープ付き養生ビニール。周辺の壁面や床を広範囲に覆うために使用。
  • テープなしマスカー
     – 粘着テープの付いていない大型養生フィルム。状況に応じてテープ付きと併用し、家具などもカバー。
  • マスキングテープ/養生テープ
     – 養生シート固定用テープ。壁に跡が残りにくく、剥がしやすいものを使用。
  • 脚立 
    – 天井近くのエアコン作業用の脚立。室内では脚立の脚に専用の靴下カバーを装着し、床を傷つけないよう配慮。
  • ペール(バケツ)×2個以上
    – 洗浄用の清水用と、汚水受け用にそれぞれバケツを準備。容量に余裕のあるものを使用。
  • バキューム(掃除機) 
    – 作業前のホコリ除去や、洗浄時に飛散した汚水の回収用。乾湿両用タイプ。
  • バスブーツ(長靴)
     – 浴室で部品類を洗浄する際に履く防水ブーツ。作業者の安全と衛生のため使用。
  • 腰袋(工具一式)
     – ドライバー類やプラスチックヘラなど分解清掃用の工具をひとまとめに携帯。作業効率を高める。
  • ドレンホースクリーナー 
    – エアコンの排水ホース内部の詰まりを解消するためのポンプ式クリーナー。水漏れ防止のために使用。

エアコン洗浄に使用した薬剤

併せて使用した清掃用の薬剤は以下の通りです(汚れの種類に応じてアルカリ性と中性を使い分けています)。

アルカリ性洗剤:

  • 万能タイプ(弱アルカリ性) – ヤニ汚れや油分など頑固な汚れ用のクリーナー。状況に応じてポイント使用。
  • カビ取り剤 – エアコンのプラスチック製外装カバーのカビ汚れ除去用漂白剤。黒カビ発見時に使用。

中性洗剤:

  • 仕上げ剤 – 外装カバーやリモコンの仕上げ拭き用クリーナー。拭きムラを残さず光沢仕上げ。
  • エコ洗剤 – エアコン本体内部洗浄用の環境配慮型洗剤。メインの洗浄剤として使用。
  • 防カビ抗菌コート剤 – 洗浄後の内部に吹き付けるコーティング剤。カビの発生を抑制し、効果を長持ちさせる。

エアコン洗浄の作業手順

次に、実際のエアコン分解洗浄の作業手順を順を追ってご説明します。物件A・Bともに基本的な手順は共通しており、以下のとおり進めてまいりました。

  1. エアコン作業承諾書の説明: 作業開始前に、エアコン清掃の作業承諾書の内容をご説明し、オーナー様(または管理会社様)にご了承をいただきました。エアコン分解洗浄では内部の電装部品に水がかかるリスクもゼロではないため、作業内容や万一の水濡れリスク等について事前に書面で確認いただくことを徹底しております。万一のトラブルを防ぐためにも、この段階で丁寧に説明を行い、同意を得た上で作業に入ります。

  2. サービス前確認事項: 承諾書の確認後、サービス提供前の細かな確認事項についてチェックを行いました。具体的には、エアコンの現在の運転モードや設定温度を確認し、室外機の設置場所や異常音の有無、電源ブレーカーの位置などを把握しています。また、水道・電源をお借りするにあたり浴室の使用可否やコンセント位置についても改めて確認いたしました。作業環境を整えるために、事前に用意したチェックリストに沿って項目を一つひとつ入念に確認し、万全の態勢で作業開始に臨みました。

  3. 事前確認(機能動作・破損箇所): エアコンの現状把握として、分解前に各機能が正常に動作するかをテスト運転で確認いたしました。リモコンで送風・冷房運転を実行し、風が出ることや冷え具合、異音の有無をチェックしています。同時に、本体外観やリモコンの破損箇所や経年劣化がないかも目視点検しました。例えばフィルター枠にヒビが入っていないか、ルーバー(風向板)が折れていないか等を注意深く見ています。事前に不具合を把握しておくことで、作業後に不調が発生した際「清掃前からあった症状か否か」を正確に判断でき、責任区分を明確にすることができます。

  4. モノの移動(作業スペース確保): エアコン周辺の家具や家電、装飾品などを一時移動し、十分な作業スペースを確保いたしました。特に脚立を立てる真下にテーブルや棚がある場合は、あらかじめ安全な場所へ移動させています。オーナー様の大切な家具に洗浄中の水滴やホコリがかからないよう、必要に応じて毛布やビニールシートで覆わせていただきました。現場では限られたスペースの中、安全かつ効率的に作業できる環境づくりに注力しております。家具の移動後は、床にキズ防止シートを敷くなど、細部まで配慮して作業準備を完了しました。

  5. 周辺養生: エアコン本体の下部や周辺の壁・床を、養生シートやマスカーでしっかりと保護しました。壁に洗浄剤や汚水が飛び散らないよう、エアコン直下から床にかけて広範囲にフィルムを貼り付けています。特に壁紙やフローリングは水分に弱い場合があるため、マスキングテープで隙間なくシートを固定し、防水仕様の「作業エリア」を構築しました。プロの現場では、清掃そのものと同じくらい養生に時間をかけることで、汚れゼロ・事故ゼロを徹底しております。このように事前の養生を丁寧に行うことで、結果的に作業後の清掃やトラブル対応に追われることなくスムーズに作業を進めることができます。

  6. 分解: エアコン本体の外装カバー、前面パネル、フィルター、ルーバーなど、取り外し可能な部品を慎重に取り外しました。ダイキン製エアコンは機種ごとにネジ位置や内部の爪(ツメ)の構造が微妙に異なるため、機種ごとのサービスマニュアル知識とこれまでの経験を活かし、割れや破損がないよう丁寧に分解しています。特に送風ファン周りにはホコリが蓄積しやすいため、この段階でアクセスできる部品は全て取り外しておくことがポイントです。分解時には外したネジや部品をトレイに分類・保管し、紛失や取り付け位置の取り違えがないよう管理しました。経験上、クリーニング作業では取り外し部品の管理も仕上がり品質に直結するため、ここでも慎重に対応しております。

  7. 本体養生: 内部洗浄の準備として、壁に残ったエアコン本体(熱交換器フィンやファンが露出した状態)に専用のビニール製洗浄カバー(壁掛け用ホッパー)をしっかりと取り付けました。ホッパーの下部はバケツに汚水を導く排水口に繋がるようになっており、高圧洗浄時に出る汚水を受け止める役割を果たします。併せて、本体周囲の壁や床にも追加で養生ビニールを垂らし、万一水が跳ねても大丈夫なよう二重・三重の対策を講じました。この養生工程を怠ると水漏れ事故に繋がるため、経験上、特に慎重に行うステップの一つです。準備が完了した段階で再度周囲を見渡し、養生漏れが無いか最終チェックを行いました。

  8. 本体に洗剤つけ置き: 洗浄作業に入る前に、エアコン本体内部(熱交換器フィンや送風ファン、ドレンパン周辺)に洗剤を噴霧して浸透させました。今回メインで使用したのは環境に優しい中性のエコ洗剤で、内部のホコリ汚れやカビに行き渡るよう全体にたっぷりと吹き付けています。汚れの程度に応じて、ヤニ汚れの強い箇所には弱アルカリ性の万能洗剤をポイント使用し、黒カビが見られる箇所にはカビ取り剤も併用しました。洗剤をしばらく付け置くことで汚れが浮き上がり、この後の高圧洗浄で効率よく洗い流すことができます。ここでも焦らず、洗剤の浸透時間を十分に確保することで、結果的に仕上がりに差が出ますので、数分間じっくりと反応させました。

  9. エアコン用高圧洗浄機準備: エアコン洗浄専用の高圧洗浄機を浴室に設置し、給水ホースを蛇口に繋いで使用準備を整えました。水圧はエアコン内部を傷めない適切な強さに調整し、ノズルも噴霧範囲の狭い専用ガンを使用しています。この高圧洗浄機はコンパクトながらプロ仕様の十分な水圧が出せる機種で、狭い屋内でもホースが引っかからないよう配置に気を配りました。また、作業中に水漏れ等のトラブルが起きないよう、ホース接続部の緩みがないかを事前にチェックし、スイッチを入れる前に最終確認を行っています。準備段階での確認徹底により、作業中のアクシデント発生率を下げ、安心して洗浄工程に移行できました。

  10. カバー/フィルター/部品洗浄: 取り外した外装カバー、フィルター、ルーバーなどの部品類は浴室に持ち込み、ブラシと洗剤でそれぞれ洗浄しました。まずシャワーでホコリや汚れを大まかに洗い流し、次に弱アルカリ性の万能洗剤を薄めた浴槽に漬け置きしてから、スポンジやブラシで細部まで汚れを落とします。タバコのヤニ汚れが付着していた箇所は念入りにこすり、カビが見られた部品にはカビ取り剤を使用してしっかり除菌しました。部品洗浄時には浴室用の長靴(バスブーツ)を履き、洗浄後は十分にすすいで洗剤成分が残らないよう丁寧に水洗いしています。清掃後の部品は浴室で水切りし、最終的にクロスで拭き上げて乾燥させました。プラスチック部品は乾燥が不十分だと水滴が本体内部に落ちる可能性があるため、組み立て前に完全に乾くよう時間を置いています。

  11. 本体洗浄: エアコン本体内部の洗浄工程です。先ほど洗剤を浸透させた熱交換器フィンやファンに対し、高圧洗浄機で洗浄水を噴射して汚れを洗い流しました。洗浄カバー(ホッパー)のおかげで、噴射した汚水は壁を伝ってすべてバケツに回収されます。最初は黒ずんだ汚水が勢いよく流れ出し、フィンに詰まっていたホコリやカビ汚れが目に見えて落ちていきました。水が透明になるまで何度か丁寧にすすぎ洗いを行い、内部の隅々まで清潔になったことを確認しています。この際、ドレンホースクリーナーも使用し、エアコンの排水ホース内に溜まった汚れや詰まりも併せて吸引・洗浄しました。エアコンからの排水がスムーズに流れるか最終チェックを行い、内部に洗剤や汚水が残らないよう最後までしっかり洗い切っています。

  12. 本体の養生剥がし: 洗浄作業完了後、エアコン本体や周囲に施していた養生を慎重に取り外しました。まずホッパー内に溜まった汚水をバケツに移し、カバーをゆっくりと取り外します。壁や床に貼っていた養生シートも、水滴が付かないよう丸めるように剥がし、養生テープの粘着が壁に残らないよう注意を払いながら撤去しました。養生を剥がす際には、万一見落としがあった水滴が床に落ちてもすぐ拭き取れるよう、手元にクロスを用意して対応しています。最後に壁面や床面を点検し、水濡れや汚れが全く残っていないことを確認しました。この養生撤去と清掃確認まで行って初めて、内部洗浄工程が完了したと言えます。

  13. 組み立て: エアコン本体内部が十分乾いたことを確認してから、取り外していた部品を元通りに組み立てました。フィルターやルーバー、外装パネルなどを一つずつ取り付け、ネジの締め忘れがないようチェックリストに沿って確認しています。特にフィルターの収まり具合やルーバーの可動箇所など、正しく組み付けられているか細心の注意を払いながら作業しました。経験上、組み立ての際に小さなクリップや爪のはめ込みが不十分だと、運転時に振動による異音(いわゆるビビり音)の原因になることがあります。そのため、最後に手でパネル類を触れてガタつきがないか確認し、確実に組み付けを完了させました。組立後には余った部品やネジが手元に残っていないかを念入りに確認し、見落としゼロの体制で次の確認工程に進みます。

  14. 動作確認: 組立後、電源を入れて冷房運転を行い、エアコンの動作確認を実施しました。ファンが正常に回転し、十分に冷風が出ることを確認しています。リモコンの各種ボタン操作も試し、風量調整や風向ルーバーの開閉などが問題なく機能するかチェックしました。清掃前と比べて風量が明らかに改善され、吹き出し口からの嫌な臭いもなくなったことを体感しております。オーナー様にもご協力いただき、この段階で一緒に風の出方や冷え具合を確認していただきました。実際に触れていただくことで、清掃の効果を共有でき、お客様の安心感にもつながったと考えております。

  15. 内部乾燥: 動作確認後は、送風運転や内部クリーン運転モードを活用し、エアコン内部をしっかり乾燥させました。洗浄直後は内部に水分が残っているため、この乾燥工程を行うことでカビの再発生を抑制できます。特に梅雨時期や湿度の高い日は、乾燥運転を十分に行うことが重要です。今回は冷房運転後に送風のみで約10 15分運転し、熱交換器やファン周辺に付着した水滴を飛ばしました。プロの現場では清掃後の乾燥まで行ってこそ完了と考えており、機械内部を最後までケアすることで長持ち効果につなげています。

  16. 仕上げ/片付け: エアコン本体外観やリモコンをクロスで拭き上げ、細かな汚れも残さず仕上げました。取り外し作業時に手垢や洗剤が付着した可能性がある外装カバー類も、中性洗剤の仕上げ剤で改めて磨き直し、ピカピカの状態にしています。最後に、防カビ抗菌コート剤をエアコン内部の熱交換器や吹き出し口付近にまんべんなく噴霧し、見えない箇所までしっかりコーティングしました。これにより清掃後もしばらくはカビの繁殖を抑え、オーナー様や入居者様にも安心してお使いいただける状態を保てます。使用した道具類はすべて回収し、養生シートやテープの剥がし残りが部屋に一切残らないよう、床に落ちたテープ片ひとつまで見逃さずに撤去・清掃いたしました。荷物の持ち出し後、忘れ物がないか最終確認を行い、全ての片付け工程を完了しています。

  17. 作業エリア床清掃: 作業に使用したエリアの床や廊下を最終チェックし、掃除機とモップで清掃しました。養生をしていても作業中に微細なホコリや水滴が床に落ちている場合がありますので、隅々まで確認しています。特に浴室から部品を運搬した際、通路に水滴が落ちていないかも見逃さず拭き取りました。作業前よりも綺麗な状態を目指す気持ちで清掃を行い、移動させていただいた家具類も元の位置に戻して、室内を作業前のレイアウトに復元しております。プロの清掃業者として、現場を汚したままにせず可能な限り美しい状態で引き渡すことも大切にしています。

  18. 作業後説明: 最後に、今回の清掃内容についてオーナー様(またはご担当者様)へ作業後のご報告をいたしました。清掃前にはエアコン内部にホコリ塊やカビ汚れが見受けられたこと、清掃後にはそれらが一掃され風量や冷房効率が向上したことをお伝えしています。可能な範囲で清掃中に撮影したビフォー・アフター写真もご覧いただき、普段は見えない内部の状態変化も確認していただきました。また、今後エアコンを清潔に保つポイントとして、定期的にフィルター掃除を行うことや、冷房運転後に送風運転を数分間回して内部乾燥させる方法などをアドバイスさせていただいています。オーナー様からは「これで安心して次のお客様を迎えられる」とご満足のお言葉をいただき、私自身もプロとしてお役に立てたことに大きなやりがいを感じました。清掃業者冥利に尽きる瞬間です。

まとめ

以上、山梨県の貸別荘物件2件におけるエアコン分解洗浄作業の詳細をご報告しました。プロの業者による徹底清掃により、エアコン内部の隅々まで綺麗になり、快適な空気環境と冷房効率の向上が期待できます。現場で培ったノウハウを活かし安全第一で作業を行ったことで、オーナー様にもご満足いただける結果となりました。今回の施工を通じて、定期的に専門業者によるエアコン清掃を行うことの重要性も再認識いただけたのではないかと思います。今後もこのような作業報告を積み重ね、安心してお任せいただけるサービス提供に努めてまいります。

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