住宅浴室のカビ除去作業報告 – プロが現場で実践した清掃手順とコツ

東京都住宅浴室のカビ除去作業報告 – プロが現場で実践した清掃手順とコツ

東京都内の戸建住宅にて、浴室および洗面所周辺のカビ除去クリーニングを行いました。

この記事では、長年放置されて頑固になった浴室の黒カビをプロの手で徹底除去した施工手順や使用機材、現場で工夫したポイントなどを詳しく解説します。

浴室のカビにお悩みの方や、プロの清掃手順に興味がある方にとって、参考になる事例となっています。

ご依頼内容と事前確認

今回ご依頼いただいたのは、東京都内にお住まいの一般住宅の浴室清掃です。

浴槽や洗面台の見えない内部に発生したカビを除去してほしいとのご要望でした。

お客様は事前に「経年による素材への色素沈着などで、カビのシミが完全には消えない可能性がある」ことをご了承済みでした。

そのため、作業前から仕上がりの期待値をすり合わせ、落とせる汚れ・難しい汚れの見極めを丁寧に説明しました。

 

さらに作業前の打ち合わせで、弊社清掃マニュアルにある「洗剤の浸け置きによるカビ除去方法」をご提案しました。

強力洗剤をカビに浸透させて一定時間置く方法で、頑固なカビに効果的ですが時間を要します。

追加料金は発生しない範囲で可能な作業としてお客様に提案し、ご了承をいただきました。

当日現場でも改めて手順をご説明し、ご納得いただいた上で作業に入りました。

 

なお、作業場所は一般の住宅街でしたので、近隣への配慮も欠かしません。

車両は近隣のコインパーキングに駐車し、機材の搬入出時のみ一時的にご自宅前に停車しました。

エンジン音や作業音にも注意し、近所の方のご迷惑とならないよう細心の注意を払っております。

使用した清掃用具・洗剤

浴室のカビ除去にあたり、以下のような専門の清掃用具や洗剤を使用しました。

  • 塩素系カビ取り剤(市販の強力カビ除去クリーナー)
    – 黒カビ退治の主役。次亜塩素酸塩配合で根深いカビにも効果的な洗剤です。

  • 中性浴室用洗剤
    – プラスチックや金属部を傷めず汚れを落とすための洗剤。カビ取り剤使用後のすすぎや軽度の汚れ清掃に使用しました。

  • 清掃用ブラシ・スポンジ各種
    – タイル目地用の硬めブラシ、浴槽面用の柔らかいスポンジ、柄付きブラシ(手の届かない奥を洗うため)など複数準備。

  • ゴム手袋・保護メガネ・マスク
    – 塩素系洗剤を扱うための基本的な保護具です。手肌の保護と塩素臭対策に着用します。

  • マイナスドライバー
    – 浴槽エプロン(浴槽正面のカバー)固定用のビスを外すために使用。エプロン内部清掃にはパネルの着脱が必要です。

  • 雑巾・ウエス、バケツ
    – 洗剤を浸したペーパーで浸け置きする際や、最終的な拭き上げ・仕上げ乾燥に使用しました。

清掃作業の手順

浴槽エプロンのカバーを外すと、写真のように内部に黒カビが広範囲に繁殖していることがあります。

こうしたエプロン内部は普段目に触れないため見落とされがちですが、湿気と汚れがこもりカビの温床になりやすい場所です。

実際、今回の現場でもエプロン内部に長年蓄積したカビ汚れが確認されました。

放置された黒カビは悪臭の原因にもなるため、プロの目線で徹底的に清掃していきます。

現場では以下のような段取りで浴室のカビ除去清掃を進めました。

  1. 作業準備・養生:
    まず浴室内の備品やボトル類など、作業の邪魔になるものを一時的に移動しました。
    床や洗面台周りには必要に応じてマスカーやビニールシートで養生し、洗剤が飛び散っても大丈夫なよう保護します。
    また、換気のため窓を全開にするか換気扇を回し、塩素系洗剤の強い臭いに備えて十分な空気循環を確保しました。
    安全のためゴム手袋と保護メガネ・マスクも着用し、万全の体制で作業スタートです。

  2. エプロンの取り外しと内部点検:
    浴槽のエプロンカバー(正面パネル)を工具で慎重に外しました。
    ネジ留めタイプでしたのでマイナスドライバーでビスを外し、パネルを手前に引いて取り外します。
    内部を照らしながら確認すると、予想通り奥の方まで黒カビや石鹸カス汚れが付着していました。
    まずはシャワーで内部をざっとすすぎ、大まかなホコリや髪の毛などを洗い流します。
    エプロン裏側にも汚れが付着しているため、取り外したパネルも後で清掃するため浴室内に置いておきます。

  3. カビ取り剤の塗布と浸け置き:
    黒カビが集中している箇所に、塩素系カビ取り剤をまんべんなく吹き付けました。
    特にカビの根が入り込みやすいゴムパッキン(コーキング)部分やタイル目地には念入りに噴霧します。
    吹き付け後、すぐにこすらず10分程度の浸け置き時間を取りました。
    この工程が非常に重要で、洗剤を浸透させることでカビの菌糸まで効果を行き渡らせます。
    現場ではお客様にも「このまましばらく洗剤を効かせますので、お時間ください」と説明し、焦らずじっくり待ちました。
    浸け置き中は浴室ドアを閉め、塩素臭がお家全体に広がらないよう配慮しています。

  4. ブラシ洗浄とすすぎ:
    洗剤が行き渡りカビが浮いてきたところで、各種ブラシとスポンジを使って汚れをこすり落としました。
    エプロン内部の奥まった箇所は柄付きブラシで届かせ、配管まわりのヌメリやカビも丁寧に除去します。
    頑固な黒カビにはペーパーでパックした洗剤を当てておいたので、大部分が擦らずとも落ちる状態でした。
    残った汚れも根気強くブラッシングし、カビの色素が染み付いた箇所は可能な限り念入りにこすります。
    十分に洗浄できたら、シャワーで洗剤と汚れをしっかり洗い流しました。
    壁や床にも飛び散っていた洗剤液を残さないよう、浴室全体をくまなくすすぎます。

  5. 拭き上げ・乾燥および復旧:
    洗浄後は浴室内の水滴を可能な限り拭き取り、乾燥させました。
    特にエプロン内部は湿気が残りやすいので、乾いたウエスで水分を吸い取り、必要に応じて送風機能や換気で乾燥を促進します。
    取り外していたエプロンカバー裏側も表面を洗浄し、水気を拭き取ってから元通りに取り付けました。
    ビスを締め直す際は確実にネジを締め付け、カバーがガタつかないよう慎重に戻します。
    最後に移動していた備品類を元の位置に戻し、浴室全体を見回して作業完了です。

作業後の確認事項

作業完了後、プロの清掃業者として以下のチェック項目を厳守し、お客様にも仕上がりを確認していただきました。

  • 周辺清掃と原状復帰:
    清掃箇所周辺に飛び散った汚れや洗剤液をきちんと拭き取り、作業のために一時移動した備品はすべて元の位置に戻しました。
    玄関から浴室への動線上に落ちたゴミやホコリも最後に掃き掃除しています。

  • 道具・廃材の忘れ物チェック:
    使用したブラシやドライバーなどの工具類、空になった洗剤ボトルや出てきたゴミ(カビの拭き取り紙など)を全て回収し、置き忘れがないことを確認しました。
    持ち込んだ機材一式の積み残しがないかも念入りに点検しています。

  • 仕上がりの確認(お客様立ち会い):
    清掃後の浴室をお客様にも実際にご覧いただき、気になる箇所がないか確認していただきました。
    エプロン内部など普段見えない部分も写真やその場で開けてお見せし、清掃前との違いを説明しました。

  • 作業写真の撮影:
    施工の記録として、作業前・作業後の写真を撮影しました。
    特にエプロン内部の清掃はビフォーアフターが分かりやすいため、写真で状態を残しています。
    これはお客様への報告書作成や、次回清掃時の参考資料にもなります。

  • 安全性の最終チェック:
    浴槽エプロンのカバーがしっかり固定されているか、ネジの締め忘れや緩みがないかを再確認しました。
    また、浴室内に危険箇所(外したカバーのはめ忘れや工具の落とし物)が残っていないか最終点検し、全て問題ないことを確認済みです。

清掃後の浴槽エプロン内部はご覧の通り、カビや汚れが隅々まで除去されて新品同様の状態に生まれ変わりました。

長年染み付いていた黒ずみも可能な限り薄くなり、浴室全体が明るい印象になっています。

作業前に懸念していたシリコン目地の黒いシミはわずかに残ったものの、カビ自体は根こそぎ除去できたため衛生面の不安は解消しました。

お客様にも「とても綺麗になった」と大変喜んでいただき、プロならではの丁寧な施工と仕上がりにご満足いただけたようです。

まとめ

本記事では、東京都内の住宅における浴室カビ除去清掃の工程を現場目線で詳細に解説しました。

浴室のカビは見えない箇所にも潜んでおり、衛生面や建材保護の観点からもプロによる定期的なクリーニングが重要だといえます。

今回の施工を通じて、事前説明によるお客様との認識共有や、適切な手順(浸け置き洗浄など)の効果が改めて実証されました。

隠れたカビまで徹底的に除去することで浴室全体の快適さが向上し、日々のお手入れでは行き届かない部分もプロの技術で安全に清潔にできることを実感しています。

今後も定期的な浴室清掃を実施し、美しく衛生的な状態を維持していくことをおすすめします。

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