エステサロン店舗の排水溝詰まり除去作業報告

2025/08/25

広島市エステサロン店舗の排水溝詰まり除去作業報告

この記事の概要と対象読者: 広島市内にあるエステサロン店舗で発生した排水溝の詰まりトラブルに対し、閉店後の夜間にプロの技術者が対応しました。
本記事では、店舗の排水溝詰まりを除去するための作業手順や使用した特殊工法「ウォーターラム工法」の詳細を、実際の現場目線で解説します。
特に、高圧洗浄機やワイヤー式の器具が使えない状況での対処法について触れており、エステサロンなど店舗運営者やビル設備管理者の方々にとって有益な情報となるでしょう。

現場状況とトラブルの概要

今回ご依頼を受けたのは、広島市内でエステサロンを運営されている店舗様です。
営業終了後の20時にお伺いし、店舗の床に設置された排水溝が流れなくなっているというトラブルの対処にあたりました。
エステサロンでは、日々の営業でオイルやクリーム、細かな皮膚片など様々な物質が排水溝に流れ込みます。
その結果、店舗の排水溝 詰まりが起こりやすく、放置すると悪臭や衛生面の問題、さらには営業に支障をきたす恐れがあります。
現場に到着した私たちは、まず排水溝付近に水が溜まっていないか、異臭がしないかなどを確認し、状況を把握しました。
詰まりの原因として想定されたのは、長期間蓄積したヘドロ状の汚れです。
具体的には、皮脂やボディオイル、石鹸カス、場合によっては施術時に出る細かな毛などが混ざり合い、排水管の内壁にこびり付いて固着している状態だと考えられました。
実際、排水口を開けてライトで内部を照らしてみると、粘土のように柔らかい黒っぽい汚れが管の途中まで詰まっているのが見受けられました。
このような状態では、市販のパイプクリーナー程度では歯が立たず、専門的な手法でしっかり詰まり除去を行う必要があります。

施工方法の選定 – 高圧洗浄と機械的手法の検討

状況を把握した次に行ったのは、どの施工方法で詰まりに対処するかの判断です。
排水管の清掃では一般的に高圧洗浄工法が第一選択となります。
高圧洗浄機を用いて強力な水圧で管内を洗い流す方法で、多くの詰まりはこれで解消できます。
しかし、今回の現場は建物内部のテナント店舗であり、大型の高圧洗浄機を夜間に持ち込んで使用することが難しい環境でした。
周囲への騒音や、水を大量に使用することによる他テナントへの影響を考慮し、まずは別の方法を検討することにしました。
次に検討したのはワイヤー式のドレンクリーナー(トーラー)フレキシロッダー工法です。
トーラーとは、手動または電動で回転させるワイヤーを排水管内に挿入し、先端で異物を引っ掛けたり削り取ったりして詰まりを除去する道具です。
一方、電動フレキシロッダーはモーター駆動のドラムに柔軟なロッドを装着し、排水管の奥深くまで挿入して詰まりを解消できる機械です。
これらは狭い管径や曲がりくねった配管でも奥までアプローチできる利点があります。
しかし、現場の排水管は口径が細く(およそ径50mm程度)、かつ配管経路に複数の曲がりがあることが予想されました。
そのためワイヤーやロッドを挿入しても全ての詰まり箇所に届かない可能性があり、むしろ無理に突っ込むと配管を傷つけたり、詰まりを余計に奥に押し込んでしまうリスクもあります。
また、お客様から「以前にも似た詰まりがあり、市販ワイヤーブラシで対応したが改善しなかった」というお話も伺っており、今回は別のアプローチが必要だと判断しました。

ウォーターラム工法の採用 – 衝撃波による詰まり除去

以上の検討を踏まえ、最終的に採用したのがウォーターラム工法です。
ウォーターラムとは、狭いスペースや縦管など通常の洗浄機やワイヤー類が使えない場面で威力を発揮する特殊な排水管清掃機材です。
手動で圧縮空気を充填し、その圧力を一気に水とともに管内へ放出することで強力な衝撃波を発生させます。
この瞬間的な衝撃波のエネルギーによって、排水管内に固着した障害物を押し流すことができる仕組みです。
メーカーの仕様上、直径25mmから150mm程度までの配管に対応しており、小規模店舗の排水からビルの縦管に至るまで幅広く活用できます。
私自身、このウォーターラムはこれまで何度も使用経験がありますが、やはり狭所での詰まり除去には大変有効な手段です。
特に、従来工法では手こずるような頑固な汚れの塊に対しても、一瞬の衝撃で振動を与えることでパイプ壁面から剥離させることができます。
ただし威力が強い分、使用時には注意も必要です。
過剰な圧力でいきなり放出すると、管を傷めたり、汚水が逆流して周囲を汚してしまう恐れがあります。
そこで私は、徐々に圧を上げながら段階的に衝撃を与える方法を取りました。
経験上、一度で完全に抜こうとせず段階的に圧力を調整しながら数回試す方が、安全かつ確実に詰まりを解消できることを知っているからです。

実際の作業手順

具体的な作業工程について、現場での私たちの対応を順を追って説明します。
今回は薬剤処理とウォーターラム工法を組み合わせることで、詰まりの解消を図りました。
以下に排水溝 詰まり除去の主な手順をまとめます。

  1. 初期点検と養生:
    まず排水溝まわりの床や備品が汚れないようビニールシートやタオルで養生しました。
    また、排水口の蓋を開けて内部の詰まり具合を確認し、状況に応じて作業方針を最終判断します。

  2. 薬剤投入による予備処理:
    詰まりの主成分が油脂汚れであることから、アルカリ性の排水管洗浄用薬剤を詰まり部分に投入しました。
    薬剤が行き渡るよう少量の温水も注ぎ、15〜30分程度放置して汚れを軟化させます。
    待機中に、他の排水経路や下流側のマス(点検口)があれば開放し、作業時に圧力が逃げる経路を確保することも検討しました。

  3. ウォーターラムのセットと衝撃洗浄:
    薬剤浸透後、ウォーターラム機材を排水口にセットしました。
    排水口から圧力が漏れないようゴム製の円盤(ラバーカップ)でしっかり密閉し、手動ポンプで装置内に空気圧をチャージします。
    初回は控えめの圧(例えば2〜3気圧程度)でレバーを操作し、一気に圧縮空気を放出しました。
    ドンという音とともに、水柱が一瞬上がりましたが、養生のおかげで周囲を汚すことはありませんでした。
    詰まり具合を確認すると、まだ流れが悪かったため、圧力を段階的に上げて計3回程度衝撃波を与えました。
    徐々に排水管内の抵抗が軽くなり、水がスッと引いていく感触がありました。

  4. 通水テストと仕上げ:
    衝撃洗浄後、バケツ一杯の水を排水口に流し入れて正常に排水されるか確認しました。
    勢いよく水が流れ、ゴボゴボという詰まり特有の音も消えていたため、詰まりが解消されたことを確認できます。
    最後に排水口内部をもう一度ライトで点検し、こびり付いた汚れが取れて管壁が露出しているのを目視で確認しました。
    周辺の養生を外し、飛散した汚水がないか床を拭き取り、作業報告書に今回の施工内容と結果を記載して作業完了です。

作業中、お客様(店舗オーナー様)にも適宜状況を報告しながら進めました。
水圧衝撃を与える際には少し大きな音が出るため驚かれましたが、事前に「音がしますがご安心ください」と声掛けしておいたことで冷静に見守っていただけました。
作業時間は養生・撤去含め約2時間程度で、深夜前にはすべての対応を完了しています。

現場で得られた知見と今後の対策

今回の排水溝 詰まり除去作業を通じて、いくつか改めて実感したポイントがあります。
まず、エステサロンのようにオイルやクリームを多用する業種では、定期的な排水管のメンテナンスが非常に重要だということです。
日々の営業ではどうしても油脂分が流れ込み、それが蓄積すると頑固な汚れへと変化します。
定期清掃や月に一度の薬剤洗浄などの予防策を講じることで、大きな詰まりを未然に防ぐことが可能でしょう。
また、いざ深刻な詰まりが発生した際には、適切な工法選択が解決への近道となります。
今回はウォーターラム工法という特殊手段を選びましたが、現場の状況に応じて最善の方法は変わります。
プロの視点からは、常に複数の引き出し(高圧洗浄・ワイヤー・薬剤・ウォーターラム等)を持っておき、状況に合わせて迅速に判断することが求められます。
現場経験を積んだからこそ言えることですが、機材の特性やメリット・デメリットを理解しておくことで、トラブル対応の精度とスピードが格段に上がります。
幸い、今回の施工によってエステサロン様の排水は無事元通りスムーズに流れるようになりました。
店舗オーナー様からも「明日の営業に支障が出るかと心配したが、迅速に対応してもらえて助かった」と感謝の言葉をいただき、プロとしてお役に立てたことに私たちも安堵しました。

まとめ: プロの排水メンテナンスの重要性

本記事では、広島市のエステサロン店舗で発生した排水溝の詰まりトラブルについて、プロの作業手順と現場での判断を詳しくご紹介しました。
閉店後の限られた時間内で適切な方法を選択し施工を完了できたのは、日頃から様々なケースを経験しノウハウを蓄積しているからこそです。
店舗や施設の排水トラブルは放置すれば営業継続に大きな支障をきたすため、定期的な点検・清掃や異変を感じた際の早期プロ依頼が肝要です。
エステサロンに限らず、飲食店や商業施設全般で排水設備は建物の「縁の下の力持ち」と言えます。
今回の事例が、同様の悩みを抱える店舗運営者や設備管理担当の方々にとって、適切な対策を検討する一助となれば幸いです。
私たちも現場で得た教訓を活かし、今後も質の高いメンテナンスサービスを提供していきたいと思います。

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