東京都内韓国料理店の空調メンテナンス実績

空調設備工事・点検

東京都内韓国料理店の空調メンテナンス実績

先日、東京都内にある韓国料理店にて、空調システムのメンテナンス作業を行いました。本記事では、実際に現場で作業を担当したプロの視点から、作業内容を報告形式でお伝えします。飲食店での空調清掃は一般の店舗以上に油汚れなどの課題が多く、現場での判断や工夫も重要です。なるべく専門的になりすぎないよう、作業者自身が現場で感じたことや工夫したポイントも交え、韓国料理店での空調メンテナンス作業の様子をわかりやすくご紹介します。

現場概要と作業の目的

今回ご依頼いただいたのは、東京都内の繁華街にある韓国料理店です。店内は焼肉をはじめ油を使ったメニューが多いため、空調機にも油煙由来の汚れが蓄積しやすい環境でした。オーナー様からは「冷暖房の効きが以前より悪く、匂いも気になる」とのご相談があり、空調設備全体の清掃と点検を実施することになりました。今回の韓国料理店での空調メンテナンスの目的は、快適な店内環境の維持と、機器の寿命延長・省エネ効果の向上にあります。

作業前の準備と点検

作業当日は営業前の時間帯に伺い、まず空調機の動作確認と周囲の状況チェックを行いました。エアコンの電源を落とし、脚立を立てて天井の吹出口やフィルターの状態を確認します。油汚れが広範囲に付着しているのを把握し、テーブルや床が汚れないようにしっかりと養生しました。また、洗浄に使用する薬剤（洗浄ケミカル）や工具類の準備も抜かりなく行います。厨房をお借りしてお湯を用意し、動植物油対応の業務用洗剤もしっかり希釈しておきました。飲食店の空調清掃では事前準備が肝心ですので、養生から洗剤の手配まで万全の体制で作業に臨みました。

空調システム清掃の手順

実際の清掃作業は以下のような手順で進めました。

分解と養生: エアコンのカバーやフィルター、天井の吹き出し口（VHSや丸型アネモなどの制気口）を取り外しました。取り外したパーツは後で洗浄するため一時保管し、内部が露出した空調機周辺には洗浄液が飛び散らないようビニールシートで養生しています。

ホコリ除去: まずドライバキューム（乾式掃除機）でエアコン内部のホコリや固形汚れをしっかり吸い取りました。油汚れに洗剤をかける前に大まかなホコリを除去しておくことで洗浄効率が高まります。ファンや熱交換器（ヒートシンク）に付いた埃もこの段階で可能な限り取り除きました。

洗浄剤の塗布と浸け置き: 専用の洗浄ケミカルを熱交換器フィンやファン表面にスプレーし、油汚れを浮かせるため数分間浸透させました。今回使用したのは動植物油用に開発された強力なアルカリ性洗剤で、厨房の油煙が原因の頑固な汚れにも効果を発揮しました。洗剤が行き渡るようブラシで軽く擦りながら、隅々まで薬剤を浸透させています。

洗浄とすすぎ: 洗剤が汚れを分解したのを確認した後、ブラシやウエスで熱交換器やファンの表面を丁寧に洗浄しました。浮き上がった油汚れが黒い汚水となって滴り落ちてきたため、養生シートでしっかり受け止めながら温水で洗い流しました。フィルターや外した吹出口パーツ類も、別途洗剤液に浸け置きした後にブラシで洗浄し、水ですすいでから十分に乾燥させました。

組み立てと最終確認: すべての部品を洗浄し終えたら、乾燥を確認して元通りに組み立てました。最後に電源を入れて試運転を行い、送風の力強さや異音の有無、冷暖房の効き具合を確認しました。清掃前は弱かった気流も、作業後には力強さを取り戻し、イヤな臭いもすっかり解消されました。

油煙汚れへの対策と工夫

韓国料理店などの飲食店では、空調内部に油煙由来のベタついた汚れが蓄積しやすい点が大きな課題です。通常のホコリ汚れと違い、油分を含んだ汚れは時間の経過とともに固着し、簡単には落ちなくなってしまいます。そのため、飲食店の空調清掃では洗剤選びと洗浄手順に工夫が必要です。今回はまさにその点を踏まえ、動植物油用の強力洗剤を使用し、汚れに十分浸透させてから洗い流す方法を取りました。特に熱交換器フィンの奥に入り込んだ油汚れは、洗剤を吹き付けた後しばらく浸け置きすることで汚れを浮かせ、ブラシでかき出すように清掃しています。また、落ちにくい部分は洗剤塗布とすすぎを複数回繰り返し、一箇所ずつ丁寧に汚れを除去しました。こうした工夫により、頑固な油汚れも可能な限り取り除き、空調機本来のパフォーマンスを取り戻すことができました。

作業を通じての気付きと感想

今回の空調清掃を通じ、改めて飲食店の空調設備には定期的なメンテナンスが不可欠だと実感しました。実際、分解してみると予想以上に大量の汚れが内部に蓄積しており、放置すれば空調の効率低下や嫌な臭いの原因になるだけでなく、衛生面でも問題が生じかねません。幸い、プロの手で丁寧に清掃したことで、熱交換器のアルミフィンは本来の銀色の輝きを取り戻し、吹き出し口も真っ白に蘇りました。清掃後に試運転を行った際、お店のスタッフの方から「風量が全然違いますね！」と驚きの声をいただき、作業の手応えを感じました。飲食店の空調清掃は汚れとの戦いで大変な面もありますが、その分クリーニング後の効果が目に見えて現れるため、作業者としても大きなやりがいを感じる現場でした。