都内企業オフィス移転作業報告(社員約50名規模)

都内企業オフィス移転作業報告(社員約50名規模)

本報告書は、東京都内で実施した社員約50名規模の企業オフィス移転(オフィス引っ越し)作業について、実務者の視点からまとめたものです。土日2日間にわたり実施したオフィス移転作業について、準備段階から当日の進行、現場での判断・対応、結果と所感を報告いたします。単なる手順書ではなく、現場での工夫や主観的な気づきも交え、企業の管理部・総務担当者の皆様にとって有益で読みやすい内容を心がけました。
 

作業概要

移転日程:
週末(土日)2日間を利用したオフィス移転作業(業務への影響を最小限に抑えるため平日稼働外で実施)
 

従業員規模:
約50名(小規模~中規模オフィス)
 

主な作業内容:
大量の書類および備品の段ボール詰め・搬出入、デスクや書棚など大型オフィス什器の解体・搬送・再組立、OA機器類の梱包移設、旧オフィス原状回復補助 等
 

動員リソース:
社内総務チーム担当者+引越し業者作業員、搬送トラック(必要に応じ往復対応)
 

特記事項:
当日は曇り空で気温も高すぎず、幸い降雨はありませんでした。建物管理会社と事前調整し、エレベーターや共用部の養生(保護措置)を実施済み。移転先レイアウトに基づき「大型家具類を先行配置し、その後に段ボール荷物を搬入する」という手順で進行しました(詳細後述)。
段ボール総数は数百箱にのぼり、書類中心に非常に重量のある荷物も多く含まれていました。
 

準備・計画段階の対応

オフィス移転成功の鍵は事前準備と段取りです。本プロジェクトでも、移転日の数週間前から計画・準備を綿密に進めました。特に以下のポイントに注力しています。
 

全体計画の策定:
移転プロジェクトチームの編成と役割分担を明確化し、全タスクの進捗管理表を作成しました。移転日程から逆算し、物品梱包開始時期や各種業者手配・各種届出をスケジュール化しています。各部署にも担当者を指名し、周知徹底を図りました。
 

梱包資材とラベリング:
段ボール箱、ガムテープ、緩衝材(プチプチ)など必要資材を事前に十分確保しました。また荷造り段階で全ての箱に中身と新オフィスでの設置場所を明記したラベルを貼付。書類を詰めた箱には内容物と行き先(部署・収納箇所)を記載し、書棚やデスク等の大型備品にも同様のラベリングを実施しています。これにより新オフィスで開梱せずとも配置先が一目で分かり、大量の荷物(オフィス移転 荷物)の振り分けが効率化されました。
 

現場養生とビル管理対応:
移転当日に備え、ビルのエントランス・通路・エレベーターの養生計画を立てました。搬出入作業で建物を傷つけないよう、前日までに管理会社と調整し、必要資材(養生パネル・養生テープ等)を用意しました。エレベーター使用時間帯の予約や搬入口の確認など、管理側への手続きも漏れなく実施しています。
 

大型什器の事前対応:
移設対象となる大型家具・什器(書庫、長尺デスク、会議テーブル、収納ロッカー等)は解体の要否を事前に判断しました。搬出経路の寸法チェックを行い、分解せず搬出可能な物はそのまま運び、必要なものは当日速やかに解体できるよう工具やスタッフ体制を準備しました。また、解体が必要な什器については、ネジ類を紛失しない工夫として後述のように袋にまとめ貼付する段取りも決めておきました。
 

通信・設備の事前工事:
ネットワーク回線や電話の移設工事は移転当日までに完了するよう、別途スケジュールを管理しました(ネットワーク業者と調整し、週末中に新オフィス開通済み)。またPCやサーバーのバックアップ取得も事前に周知し、万一のデータ損失に備えています。重要機器の電源OFFと配線外しは社員側で行い、安全に輸送できるよう準備しました。
 

以上のように万全の準備を行った上で、いよいよ移転当日の作業に臨みました。
 

移転作業の流れ(2日間の進行)

オフィス移転成功の鍵は事前準備と段取りです。本プロジェクトでも、移転日の数週間前から計画・準備を綿密に進めました。特に以下のポイントに注力しています。
 

1日目(土曜):大型什器の搬出・先行レイアウト設置

初日となる土曜日は朝9時に旧オフィスで作業開始。天候は曇りでしたが雨の心配はなく、スタッフにとっても動きやすい気温でした。まず最初に大型家具・什器類の搬出を集中的に行いました。書類棚や大型デスクなどは中身を全て抜いた上で、必要に応じ解体して搬出します。

例えば高さ2メートル級の書庫は扉と棚板を外し、分割してから台車で搬出しました。事前確認で分解せず搬出可能と分かった大型棚については、急遽そのままの姿で階段搬出する判断を下し、結果として解体・再組立の手間を省き約30分の作業短縮につながっています。

 

養生担当のスタッフが並行してビル共有部の養生を実施しました。旧オフィスビルのエレベーターや廊下の壁・床に保護パネルやシートを貼り、安全に搬出作業を進めます。特にエレベーター内は大型什器や台車がぶつかりやすいため、厚手の養生マットで四方を覆いました。共用エントランスもシートで養生し、ビル管理会社立会いのもと確認を受けてから搬出開始しています。

 

大型什器は社内スタッフと業者作業員が協力して慎重に運び出し、トラックへ積載しました。今回トラックは十分な台数を確保していたため、想定以上の荷物量にも柔軟に対応可能な「往復輸送プラン」を採用しています。実際、初回積み込みでトラックが満載となった後、一旦新オフィスへ向けて出発し、その間に旧オフィスで残り什器の解体搬出を続行→帰着したトラックで再度積み込み、という流れで効率よく搬送しました。
移転先までの距離が比較的近かったことも幸いし、昼過ぎまでに大型什器の大部分を新オフィスへ運び終えました。

 

新オフィスでは、到着した家具類をあらかじめ決めておいたレイアウト通りに即配置していきます。事前に共有していたレイアウト図に基づき、デスクや会議テーブル、キャビネット類を設置場所へ搬入しました。この「大型家具から先に配置、後から段ボール類を入れる」段取りにより、限られたスペースを有効活用でき、後工程の作業効率が向上しました。

例えば、先にデスク配置を完了させたことで、翌日に段ボール箱を運び入れる際、各自のデスク下や横に直接箱を置くことができ、開梱作業の邪魔になりませんでした。

 

なお、分解搬送した什器は専門スタッフが現地でただちに再組立・調整を実施しました。組立時、書庫などの転倒防止金具の取り付け(耐震補強)も併せて行い、安全面にも配慮しています。解体した際に取り外したネジ類は封筒にまとめて各家具本体にテープ貼付しておいたため、再組立時に部品が行方不明になることもなくスムーズでした。
 

2日目(日曜):段ボール荷物の搬入・開梱と最終整理

2日目の日曜日は、主に段ボール荷物の新オフィス搬入と配置・一部開梱を行いました。
前日までに各部屋のレイアウトが整っていたため、この日は朝から社員の私物や書類を詰めた多数の段ボール箱を次々と運び込みました。書類関係の箱は重量もあり量も膨大でしたが、全箱に記入された行き先ラベルに従い、運搬チームが各部署エリアや担当者席へ直行で届けました。例えば管理部の資料箱なら管理部の島(エリア)に、個人の荷物箱はデスク横へ置くという具合に、「運ぶ段階で仕分け」を完了させる運用です。これにより後から箱を開けて中身を探す手間が大幅に削減されます。

 

搬入時にも養生対策は徹底しました。新オフィスビル側でもエレベーターや入口付近に保護マットを敷き、さらに室内の床にも段ボールシートを広く敷設しています。重い箱を載せた台車を室内までそのまま搬入しやすくするための処置で、床全面の養生により台車で各室へ直接荷物を運ぶことが可能となりました。これが奏功し、作業時間の短縮と労力軽減につながっています。

 

荷物搬入は午前中いっぱいかけて完了し、午後からは一部重要書類の開梱と収納を行いました。特に日常業務ですぐ使用するファイル類やOA機器は、この日のうちに所定の棚やデスク上にセッティングしています。PC等については各席で社員がコンセントやLANを接続し、動作確認まで実施しました。今回、椅子など個人割当の備品にも事前に氏名ラベルを貼っていたため、新オフィスで誰の椅子か分からなくなる混乱も防げました。各社員分約50脚の椅子にはあらかじめ氏名シールを貼付して搬送しており、新オフィスでも迷わず所定位置に配置できています。
このような細かな工夫も現場で効果を発揮し、スムーズな立ち上げに寄与しました。

 

午後遅くまでに、全ての荷物の搬入と主要部分の開梱・設置を終えることができました。残る細かな整理(各自の机周りの整頓や不要段ボールの回収など)については翌平日の業務時間内に各部署で対応する計画です。
 

現場での対応・判断(プロの工夫紹介)

現場では計画通りに進めつつも、状況に応じた臨機応変な対応が求められました。本章では当日現場で発生した判断や工夫の具体例をいくつか紹介します。
 

大型家具の搬出方法変更:
前述の通り、当初解体予定だった大型棚を現場でサイズ計測し直した結果、そのまま搬出可能と判明しました。この際、現場責任者の判断で即座に解体作業を中止し、分解せず搬送する方法に切替えました。臨機応変な対応により作業時間短縮と労力節減を実現できた好例です。
 

「家具先行・段ボール後回し」の段取り徹底:
オフィス移転では荷物が先に来てしまうとレイアウト作業の妨げになります。本作業ではあえて家具類を先に設置完了させてから段ボールを搬入する順序を徹底しました。この判断により、新オフィスではスペースに余裕を持って家具配置が行え、後から大量の箱が来ても通路を塞がずに済みました。結果として開梱・配置替えの二度手間を防ぎ、トータルの作業効率が向上しています。
 

部品・ネジの管理方法:
什器解体時に外したネジや金具類は小さなパーツゆえ紛失しがちです。そこで各什器ごとに封筒を用意し、ネジ類を入れてテープで本体に貼り付けるという方法を取りました。現場でもこの対応を全員で徹底したため、新オフィスで再組立の際に「ネジが見当たらない」といった混乱は皆無でした。シンプルですが効果的なプロの工夫です。
 

養生と安全管理の徹底:
現場では常に安全最優先の判断を心がけました。例えば「少しでも搬出入動線に危険があれば作業を中断し対処する」ことを全スタッフに周知。実際、搬入口の床に小さな段差がある箇所には即座にテープで注意喚起表示を行い、台車が引っかからないよう板を当てがう対応をしています。曇り空で照度が十分でない時間帯には照明を増やし、足元確認を徹底しました。幸い事故やケガもなく、安全に作業を完遂できました。
 

チームワークと進行管理:
50名規模のオフィス引っ越しでは、社内外スタッフ間の円滑な連携が重要です。当日は進行管理担当者が逐次全体状況を把握し、タイムリーに指示出ししました。予定より遅延が発生しそうな場合は即座に応援要員を振り向けるなど、その場その場で柔軟に調整しています。結果的に各工程を予定通りの時間内に収めることができ、依頼主である社内からの信頼にも繋がりました。

以上のように、現場では計画とアドリブ双方の力で課題を乗り越えていきました。プロの視点で見ると、「準備8割・本番2割」とも言われますが、当日も最後まで気を緩めず丁寧かつ効率的に作業を進めることが大切だと改めて実感しました。
 

結果と所感

今回のオフィス移転作業(オフィス引っ越し)は、当初計画していた範囲内の時間と予算で無事完了しました。土日2日間の作業スケジュール通りに進行し、日曜15時頃には搬入・設置作業をすべて終了。

依頼元からの要望であった「週明け月曜の業務開始に間に合わせる」という目標を達成することができました。大量の荷物と大掛かりな什器移設を伴う難易度の高いプロジェクトでしたが、事前準備の綿密さと現場スタッフ全員の協力体制が功を奏した形です。

 

特に印象に残ったのは、段ボール箱に詰められた膨大な書類の量と重量です。オフィスに長年蓄積された紙資料の搬送は一苦労でしたが、「オフィス移転 荷物の主役」であるそれらを確実に運び出し、新天地へ届けられたことに大きな達成感があります。
雲一つない快晴ではなかったものの、曇り空の下かえって涼しく作業できた週末だったことも幸いしました。天候リスクに備えシートや養生を多めに用意していましたが、雨の心配なく進められたことで作業効率は高まりました。

 

作業を通じて感じたのは、「段取り八分」の重要性です。搬出入手順ひとつ、荷物の置き方ひとつでその後の効率が大きく変わることを現場で体感しました。例えば家具先行配置の段取りや細かなラベリングといった工夫は、実際にやって初めてその効果を実感できるプロの知見です。総務担当者の皆様におかれましても、もし今後オフィス移転をご計画の際は、ぜひ今回の報告にあるようなポイント(準備段階のチェックリスト作成、荷物ラベリング、養生の徹底、スケジュール共有など)をご参考いただければと思います。

 

最後になりますが、本移転作業が大きなトラブルもなく完了できたのは、携わったスタッフ全員のプロ意識とチームワークによるものです。現場判断を任された立場として、状況に応じて柔軟にプランを調整できたこと、そして何より「安全かつ確実に移転をやり遂げる」という全員の共通目標があったことが成功の要因と考えます。今回培った経験と学びを次回以降のオフィス移転業務にも活かし、より一層円滑で質の高いサービス提供に努めてまいります。

 

以上、プロの施工視点を交えたオフィス移転作業報告書として、現場からの報告とさせていただきます。
 

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