汚れたキッチンパネルの張替え実績

汚れたキッチンパネルの張替え実績

築10年が経過した一般住宅にて、長年の使用で汚れが目立っていたキッチンパネルの張替えリフォームを行いました。今回はキッチンパネルの重ね張り工法(既存のパネルを剥がさずに新しいパネルを上から貼る方法)を採用し、短い工期での対応を実現しています。

以下、現場で実際に行った手順と私なりの工夫ポイントを、プロの施工担当者の視点から詳しくご紹介します。
 

キッチンパネル張替え工事の手順と工夫

  1.  現場調査と準備

    まずは現場のキッチンにて、既存キッチンパネルの状態を綿密にチェックしました。パネルの剥がれや浮きがないか隅々まで確認し、重ね張り施工に支障がないことを確認します。

    今回、新しく貼るパネルには耐熱性・耐水性に優れた高品質のものを選定しました。キッチンは火や水を使う場所なので、素材選びは妥協しません。また、使用する接着剤やコーキング材、必要な工具類も事前にすべて準備し、作業中に手際よく進められるよう段取りしました。

     
  2.  下地処理(清掃と平滑化)

    次に、古いキッチンパネルの表面を丁寧に清掃します。キッチン特有の頑固な油汚れやホコリが付着していたため、住宅用洗剤を使って何度もしっかり拭き上げました。下地処理としてこの清掃はとても重要です。汚れが残ったままだと新しいパネルの接着力が落ちてしまうからです。

    表面をきれいにした後、パネルに小さな凹凸や傷がある箇所には専用のパテで補修し、できるだけ平らな下地になるよう調整しました。
    現場ではこのひと手間を惜しまず、後の仕上がりに差が出る部分として特に気を配っています。

     
  3.  採寸とパネルのカット

    キッチンの寸法を正確に測定し、新しいパネル板をそのサイズに合わせてカットします。コンロ周りから壁の端まで、測り間違いがないようにメジャーで何度も確認しました。特にコンセントやスイッチの位置はミリ単位の精度で計算し、あらかじめパネルに穴開け加工を施します。

    ここは職人の腕の見せ所で、私は慎重に寸法を出していきました。経験上、少しでもズレがあると後で調整が大変になるため、この段階で時間をかけてでも精密に作業することを心がけています。

     
  4.  パネルの仮設置とフィッティング確認​

    カットしたパネルは、すぐに本貼りせず一度仮置きしてフィッティングを確認します。実際のキッチン壁面に新しいパネルを当てはめ、寸法通りぴったり収まるかどうか、コンセントの穴位置が合っているかなどをチェックしました。

    今回も微調整がほとんど不要な精度で加工できていましたが、それでもわずかなズレがないか入念に確認します。仮設置の段階で不具合を洗い出し、必要であればパネルを削る・切るなどの微調整を施すことで、仕上がりの精度が格段に上がります。

    この作業は地味ですが、後々「やっておいて良かった」と感じる重要なポイントです。

     
  5.  接着剤の塗布と本施工

    フィッティング確認後、いよいよ本施工です。まずキッチンパネル用の強力な専用接着剤を古いパネルの表面にムラなく均一に塗布しました。

    接着剤が偏ると仕上がりに影響するので、ヘラを使って厚みが均一になるよう丁寧に塗り広げています。その上で新しいパネルを位置を合わせながら慎重に貼り付けました。

    特に一度接着すると位置の修正が難しいため、緊張の一瞬です。空気が中に入って気泡ができないように注意し、貼り付け後はゴムローラーで全体をしっかり圧着しました。ローラーが入らない角の部分は手で押さえながら密着させ、全体が平滑に貼れるよう細心の注意を払っています。

     
  6.  目地処理と仕上げ

    新しいパネルを貼り終えた後、パネル同士の継ぎ目(目地)に沿ってシリコン系のコーキング材を充填しました。こうすることで、わずかな隙間から水が入り込むのを防ぎ、防水性を高めることができます。

    キッチンは水回りなので、このコーキング作業は省けません。

    目地にきっちりコーキング材が行き渡ったら、はみ出した余分な部分をヘラと布で丁寧に拭き取り、見た目もすっきりと仕上げました。コーキングが雑だと汚く見えてしまうため、この仕上げ処理も気を抜かず丁寧に行いました。

     
  7.  養生と清掃

    施工完了後は、接着剤が完全に硬化するまで新設パネルが動かないよう養生を行いました。具体的にはパネルの端やコーナーを養生テープで固定し、数時間から半日ほど乾燥時間を確保しています。

    その間、他の作業を並行しつつ、最後にパネル表面全体の清掃も改めて実施しました。

    手袋や施工中についた指紋、ほこりなどを柔らかい布で拭き上げて、ピカピカの状態にします。美しい仕上がりを確実なものにするため、最終チェックまで気を抜かず現場を整えました。

     
  8.  検収とお引き渡し

    仕上げ後、施主様にも立ち会っていただき、キッチンパネル張替え工事の最終チェックを行いました。新しく生まれ変わったキッチンの様子に、お客様からは「見違えるようだ」と笑顔でお言葉を頂戴しました。私自身もその言葉にほっとし、施工者冥利に尽きる瞬間です。

    検収では仕上がりの確認だけでなく、新しいキッチンパネルの耐久性やお手入れ方法についても私からご説明しました。

    特に今回採用したパネルはお掃除がしやすい素材でしたので、日頃のお手入れポイントなどもお伝えし、今後長く綺麗な状態を保っていただけるようアドバイスしています。

 

工事の結果と短工期リフォームのメリット

以上の工程を経て、古いキッチンが明るく清潔な印象へと生まれ変わりました。汚れていた壁面が新品同様になり、キッチン全体の美観が大幅に向上しています。施主様からも「キッチンに立つのがまた楽しみになった」と高い満足のお声をいただきました。

 

今回の施工では重ね張り工法を採用したことで、既存パネルの解体撤去が不要となり工期を大幅に短縮できました。実際、通常は数日かかるようなキッチンパネル張替え工事も、今回はわずか1日で完了しています。また解体作業がない分、廃材ゴミも出ず、コスト面でも環境面でもメリットが大きいリフォーム方法でした。

短い工期で済んだことにより、施主様ご家族のキッチンが使えない時間も最小限で済み、生活への支障が少なかった点も喜んでいただけたポイントです。

さらに当社では、キッチンパネルの張替えだけでなくハウスクリーニングやキッチン全体の大規模なリフォームにもまとめて対応可能です。

例えば「パネルを新しくするついでにキッチン周りを徹底的に掃除してほしい」「いっそのこと他の設備もリフォームしたい」といったご要望にも柔軟にお応えできます。

短工期で美しくリフォームする技術力に加え、幅広いサービス展開で他社との差別化を図り、お客様にご満足いただける施工を今後も心がけてまいります。

この記事で紹介したサービス

サービスをもっと見る