東京の信用金庫のエントランス清掃実績(老朽化した入口看板クリーニング)
作業目的
東京都内にある信用金庫店舗のエントランス清掃のご依頼を受け、実際に作業を行いました。作業目的は、
長年の風雨や車の排気ガスの影響で汚れが目立ち老朽化したエントランス上部(看板や入口外壁)の外観を
改善し、お客様に信頼感を与える清潔な入口を取り戻すことです。金融機関の入口は店舗の「顔」であり、そ
の清潔感が利用者の第一印象を左右します。実際今回の信用金庫では、エントランス上部の看板に黒ずみや
コケ汚れが付着し、全体的にくすんだ印象になっていました。汚れの放置により素材表面の劣化(エントラ
ンスの老朽化)が進むと、見た目だけでなく安全面にも影響が出る可能性があります。そこでプロの清掃業
者として適切なクリーニングを行い、建物の美観向上と資産価値の維持、そして安全対策を図ることにしま
した。
準備
作業開始に先立ち、効率的かつ安全にエントランス清掃を行うための準備を入念に整えました。主な準備内
容は以下の通りです。
現場調査と清掃計画の策定: 清掃前に現地を確認し、看板や入口外壁の汚れ具合と老朽化の状態を調
べました。看板に付着したホコリや黒ずみ、コケの繁殖状況、金属部の錆びの有無などを細部まで
チェックし、素材(ステンレス製看板かアクリル文字パネルか等)に応じた最適な清掃方法を検討し
ました。また、目立たない箇所で洗剤を試し塗りし、素材を傷めないか事前に確認しています。こう
した事前調査に基づき、洗剤の種類や清掃手順、必要機材を計画立案しました。
清掃用具・資機材の準備: 作業に使用する道具類を事前に準備しました。具体的には、エントランス
上部に手が届く脚立(必要に応じて小型の足場も検討)、高所用安全ベルト、ホコリを払うためのは
たきやブラシ類、洗浄用のスポンジ・クロス、そして中性タイプの業務用洗剤と清潔な水を用意しま
した。汚れが頑固な場合に備え、メラミンスポンジやコケ取り用の軟らかいブラシ、軽い錆を落とす
ケレン道具(樹脂製ヘラ)も用意しています。さらに、外壁や床を汚さないようにビニールシートや
マスキングテープで養生を行う準備も整えました。作業員自身の安全装備として、ヘルメットや滑り
止め手袋、保護メガネ等も着用できるよう準備しています。
安全対策の用意: 現場での安全を確保するための措置も事前に講じました。作業箇所の下を歩行者や
利用者が通行しないようカラーコーンとバーを設置してエリアを囲う計画を立て、必要ならスタッフ
が誘導できる体制を検討しました。看板が照明付きの場合は清掃中に感電等しないよう電源を事前に
オフにします。また、高所作業となるため二名一組で作業に当たり、一人が脚立を支えて常に監視で
きるよう役割分担も決めました。天候にも配慮し、当日は強風や雨の恐れがない穏やかな日を選定し
ています。
作業スケジュール調整: 信用金庫の営業に支障が出ないよう、清掃作業は営業時間外の早朝に実施する
スケジュールとしました。東京の繁華街にある店舗でしたが、開店前の時間帯であれば人通りも少な
く、安全に集中して作業できます。事前に店舗ご担当者とも調整し、作業当日は警備担当の方に立ち
会っていただく段取りを組みました。これにより周辺への迷惑を最小限に抑え、スムーズに清掃を開
始できる体制を整えました。
作業手順(段階別)
現場での清掃作業は、以下の手順で段階的に進めました。
1.作業箇所の養生と安全確認
当日まず行ったのは、周辺への養生と安全確保です。脚立を設置する地面
や入口ドア周辺にビニールシートを敷き、汚水や汚れが床や壁に付着しないよう保護しました。続い
て、入口前にカラーコーンとロープを張って立入禁止エリアを設定し、通行される方が万一近づかな
いよう周知しました。脚立はガタつきがないよう安定した場所に設置し、安全ベルトを作業者に装着
して万一に備えます。作業前に改めてチーム内で手順と役割を確認し、工具の落下防止措置(工具を
ポーチに入れる等)も取ります。最後に看板照明の電源を落とし、ゴム手袋を装着して、清掃作業に
取り掛かりました。
2.表面のホコリ払い
高所の看板や外壁をいきなり洗剤で濡らす前に、まずは表面に積もったホコリや
チリを払いました。長年掃除されていない看板上部には肉眼では見えにくい埃の層やクモの巣が張っ
ており、はたきや軟らかいブラシを使って丁寧に除去しました。この事前作業により、後の洗浄時に
汚れが泥状になって広がるのを防ぎます。実際に間近で見ると、看板の縁には思った以上にホコリが
蓄積しており、「これを落とすだけでも随分印象が変わりそうだ」と感じながら作業しました。細か
な砂埃が舞わないよう静かに払い、周囲に飛散した埃も随時モップで掃き取りました。
3.洗剤拭きによる洗浄
表面の大まかな埃を除去した後、いよいよ洗剤を使った本格的なクリーニング
に入ります。準備した中性洗剤を水で適切に希釈し、きれいなスポンジに含ませて看板表面と入口上
部の外壁を優しく擦りました。洗剤は素材に合わせて中性タイプを選択しています(強すぎる洗剤を
原液のまま使うと、看板の塗装や文字が色落ちしたり傷む恐れがあるためです)。看板の隅々までス
ポンジを滑らせると、蓄積した黒ずみ汚れがみるみる浮き出してきました。実際、拭き始めてすぐに
スポンジが真っ黒になるほど汚れが取れ、現場スタッフ一同その汚れの蓄積量に驚いたほどです。と
はいえ、古い看板面ですので強くゴシゴシ擦ることは避け、優しい力加減で汚れを落としていきま
す。特に看板の印字部分(カッティングシート文字)の縁は劣化で剥がれかけている箇所もあったた
め、そこは洗剤液を染み込ませた布を当てて汚れを浮かせ、そっと拭き取りました。洗浄中、万一洗
剤液が垂れて下に落ちても大丈夫なように、下で同僚が雑巾を持って待機しフォローしています。
4.頑固汚れの除去
一通り洗剤拭きで汚れを落とした後も、頑固な汚れがいくつか残りました。例え
ば、看板下部のフレームに沿って雨だれのようにこびり付いた黒い筋汚れや、外壁タイルの目地に入
り込んだコケ汚れ、そして鳥のフンが固まってしまった箇所が点在していました。これらに対して
は、状況に応じた方法で対処します。タイル目地の黒ずみには細めのブラシを当ててかき出すように
清掃し、汚れが浮いてきたところで再度スポンジで拭き取りました。コケについては水分を含んで柔
らかくなったところで擦り落とし、根が残らないよう念入りに除去しています。鳥のフン汚れは無理
に削ると跡が残るため、洗剤を染み込ませた布をしばらく当ててから樹脂ヘラでそっと取り除きまし
た。また、金属部分に薄く発生していた錆汚れには錆取り用の洗浄剤を極少量だけ綿棒で付け、周囲
の素材に触れないよう細心の注意を払いながら拭き取っています。これらの頑固汚れには時間をかけ
て対応し、一通りエントランス上部の汚れを残さず除去できるよう丁寧に作業を進めました。
5.水洗い(リンス)
洗剤成分と浮き上がった汚れを完全に除去するため、最後に清水によるすすぎ洗
いを行いました。バケツに汲んだ水をスポンジに含ませ、看板と壁面を再度拭き上げて洗剤を洗い流
します。高圧洗浄機の使用も検討しましたが、周囲への飛散や看板内部への浸水リスクを考慮し、今
回は手作業での水拭きですすぐ方法を選択しました。脚立上の作業者がスポンジで水拭きし、下にい
るスタッフが滴る水を受け止めつつ、汚れた水を回収していきます。洗剤が残っていると乾いた後に
白いシミができたり再汚染の原因となるため、隅々まで念入りにすすぎました。この際、看板の裏側
や枠の奥に汚水が入り込まないよう、水の量や流し方も細かく調整しています。十分に水拭きしたこ
とで、洗剤成分と汚れはほぼ完全に洗い流せました。
6.乾拭きと最終仕上げ
水洗い後、看板や外壁をすぐに乾いた布で拭き上げました。屋外の看板は水分
が残ったままだと乾く過程でまたホコリを呼び寄せてしまうため、乾拭きによる仕上げは重要な工程
です。吸水性の高いマイクロファイバークロスを使い、水滴や細かな拭き跡まで残らないよう丁寧に
乾燥させました。乾拭き後、看板表面には本来の艶が戻り、文字もくっきりと読み取れます。仕上げ
の段階で別の角度から見て薄い拭きムラが無いかをチェックし、気になる箇所は再度布で磨きまし
た。高所での重作業でしたが、休憩を挟みつつ焦らず確実に進めたことで、最後まで安全に作業を完
了できました。
仕上げと点検
清掃作業完了後、現場の仕上げ処理と最終点検を実施しました。
看板の最終仕上げ
洗浄と乾拭きまで終えた時点で、看板と外壁は汚れがほぼ落ちていましたが、さ
らに美観を高めるため最終仕上げを行いました。看板の金属部分にはステンレス用の微光沢ワックス
剤を薄く塗布し、乾いた布で磨き上げています。これにより表面に光沢が出て、雨水を弾くコーティ
ング効果で今後汚れが付きにくくなります。また、アクリル製のロゴ文字は柔らかなクロスで空拭き
し、指紋や拭き跡が残らないよう丁寧に仕上げました。細部まで目を凝らし、清掃しきれていない箇
所がないか最終チェックを行いつつ、美しく見える状態に整えています。
周辺の清掃と片付け
看板と外壁の仕上げが完了した後、作業エリア全体の後片付けに移りました。
養生に使用したビニールシートやテープ類を丁寧に剥がし、床面に飛び散った汚れ水はモップで残ら
ず拭き取りました。清掃に使った用具やバケツの水もすべて撤収し、脚立や工具類を周囲にぶつけな
いよう注意しながら所定の位置まで下ろしています。カラーコーンなどの安全措置も最後に撤去し、
エントランス周辺を元の状態に復旧しました。周辺住民の方にご迷惑とならないよう、作業で出たゴ
ミ(剥がれ落ちたコケやテープくず等)は全て持ち帰り処分しています。片付け完了後、現場には汚
水ひとつ残さず清掃業務の痕跡は全くありません。これでお客様を迎える準備が整いました。
最終点検
最後に、清掃後の仕上がり状態を現場責任者とともに最終点検しました。看板の正面だけ
でなく斜め下からも見上げ、拭き残しの汚れやムラがないか入念に確認します。照明付き看板でした
ので電源を再投入し、点灯不良がないかもチェックしました(幸い照明は問題なく点灯し、清掃に
よってむしろ明るさが増した印象です)。また、清掃作業中に判明した看板取付部のボルトの緩みが
一箇所あったため、増し締めしておきました。安全面でも問題がないことを確認し、全工程を終了と
します。最終的な仕上がりに関しては写真撮影を行い、ビフォーアフターの記録としてお客様にも報
告しました。点検後、現場担当の支店長様にも出来栄えを確認していただき、「看板が新品みたいに
綺麗になった」とご満足の声をいただくことができました。
作業後の変化と効果
今回、プロによる入口清掃を行った結果、エントランスは見違えるほど清潔な状態に生まれ変わりました。
作業前後で確認できた具体的な変化と効果は以下の通りです。
外観の大幅改善
清掃前は全体に黒ずんでいた看板や外壁が本来の明るい色調を取り戻し、遠目にも
はっきりと視認できるようになりました。くすみが取れたことで文字やロゴの白さ・輝きが蘇り、新
設当時に近い美観が甦りました。実際に作業したスタッフ自身も驚くほどのビフォーアフターで、店
舗の印象が劇的に向上しています。
老朽化した印象の一新
長年の汚れにより古びた印象を与えていたエントランスが、清掃によって経年
によるくたびれ感が解消されました。汚れに隠れていた建材本来の質感が顔を出し、「老朽化が進ん
でいるのでは?」と心配されていた部分も実は汚れが原因だったことがわかりました。清掃後は玄関
周りが明るくなり、新築とまではいかないまでも十分に手入れの行き届いた外観になっています。来
店されたお客様からも「入口が綺麗で気持ちが良い」といった声が聞かれ、建物自体の印象価値が向
上しました。
お客様への安心感・信頼感向上
金融機関の顔であるエントランスが綺麗になったことで、利用者に与
える心理的効果も向上しています。ピカピカの看板と清潔な入口周りは、「この店舗はしっかりメン
テナンスされていて信頼できる」という安心感をお客様に与えます。特に看板は遠くからでも目に入
るため、その清潔さが信用金庫全体のイメージアップにつながりました。スタッフの皆様からも「毎
朝の掃除だけでは落とせない汚れが取れて助かった」とご好評をいただき、現場で作業した私たちも
達成感を感じています。
素材の寿命延長・老朽化防止
外観上の効果だけでなく、設備の長寿命化にも清掃は貢献しています。
今回、頑固な汚れやコケを除去したことで、看板や外壁に付着していた腐食因子を取り除きました。
例えば、金属部に付いていた排ガス由来の煤煙や埃を落としたことで錆の進行を遅らせ、コケを除去
したことで外壁材に余分な水分が染み込むのを防いでいます。汚れをこまめに落としておけば塗装面
の劣化も遅れ、結果としてエントランス部分の老朽化対策につながります。大規模な改修工事をしな
くとも、定期清掃というメンテナンスによって建物の寿命を延ばせる好例と言えるでしょう。
総じて、専門業者による徹底した清掃作業の効果で、施設の印象と機能性の両面に大きな改善が見られまし
た。今回のケースのように、定期的なエントランス清掃を行うことは美観維持はもちろん、エントランスの
老朽化を防ぐ上でも非常に有効です。特に東京のような都市環境では車の排気ガスや粉じんによる汚れが蓄
積しやすいため、清掃頻度についても状況に応じた計画を立てていくことが重要になります。これからも適
切なタイミングでメンテナンスを継続実施することで、綺麗で安全なエントランス空間を長く維持できるで
しょう。