「庭やベランダの荷物をすっきりさせたい」「物置を置きたいけれど、何から始めればいいのだろう」とお考えではありませんか。
物置の設置を検討する際、多くの方がその方法や費用相場について疑問を抱くものです。特に、設置後の失敗や後悔を避けるためには、正確な情報収集が欠かせません。
この記事では、物置を設置する理由から、その具体的な効果やメリット、そして気になる費用相場について、サイズ別早見表を交えながら詳しく解説します。
また、物置の設置に不可欠な基礎作りのポイントや、自分で設置する場合の注意点、さらにはプロの作業内容や専門業者に依頼する際のコツまで、物置の必要性を感じている皆様が知りたい情報を順番にご紹介しますので、ぜひ参考にして下さい。
この記事を読むことで、以下の点について理解を深めることができます。
- 物置設置にかかる全体的な費用とその内訳
- 物置のサイズごとに見る費用の目安
- 失敗しないための正しい基礎作りの手順と重要性
- DIYと専門業者依頼のメリット・デメリット
- 物置を設置する理由と必要性
- 収納力アップのメリットと効果
- 物置設置にかかる費用相場とは
- 費用相場のサイズ別早見表
- 物置の基本的な設置方法
- 重要な物置の基礎作りのポイント
- 自分で物置を設置する場合の注意点
- 基礎作りをしないとどうなるのか
- 安心できるプロの作業内容
- 専門業者に依頼する際のコツ
物置の設置、費用相場と基礎作りのポイントを解説
物置を設置する理由と必要性
物置を設置する主な理由は、収納スペースの確保にあります。家の中だけでは収まりきらない季節用品や、屋外で使用するアイテムを整理整頓するために、多くの方が物置の必要性を感じています。
例えば、冬用タイヤや除雪用品、ガーデニングツール、子供の遊具、バーベキューセットなどは、家の中に置くと場所を取るだけでなく、汚れや匂いが気になることも少なくありません。これらのアイテムを物置に収納することで、居住空間を広く快適に使えるようになります。
また、防災の観点からも物置の設置は有効です。内閣府の防災情報ページでは、家庭での備蓄の重要性が説かれており、最低でも3日分、推奨として1週間分の食料や飲料水、簡易トイレなどの備蓄が呼びかけられています。
これだけの量を家庭内に保管するのは容易ではありませんが、物置を防災専用倉庫として活用すれば、家の中の収納を圧迫することなく、いざという時の備えを万全にできます。
このように、物置は単なる収納スペース以上の役割を果たします。生活空間の快適性を向上させ、趣味の道具を雨風から守り、さらには家族の安全を守るための備えとしても機能するため、その必要性は非常に高いと考えられます。
収納力アップのメリットと効果
物置を設置して収納力をアップさせることには、多くのメリットと具体的な効果が期待できます。最も直接的なメリットは、家の中や敷地内が整理整頓され、美観が向上することです。
庭先に散乱しがちな園芸用品や、玄関先に出しっぱなしになっている自転車や三輪車などを物置に収めるだけで、住まい全体の印象がすっきりとします。これにより、日々の暮らしに心のゆとりが生まれるだけでなく、来客時にも気持ちよく迎え入れることができるようになります。
さらに、大切なものを適切に保管できるという効果も見逃せません。例えば、高価なアウトドア用品やDIY工具などを屋外に放置しておくと、雨風や紫外線によって劣化が進み、寿命が短くなってしまいます。物置の中に保管すれば、これらの外的要因から守ることができ、道具を長く大切に使い続けることが可能です。
盗難防止という観点からも、大手物置では、ピッキングに強いディンプルキーを標準採用するなど、防犯性能を高める工夫がなされています。
加えて、物置は趣味の空間として活用することもできます。ガーデニングが好きな方であれば用土や肥料、鉢などを整理しておく作業スペースとして、また、DIYが趣味の方であれば工具を並べた小さな工房として利用するなど、使い方は多岐にわたります。
このように、物置は単に物をしまう場所ではなく、生活をより豊かにするための多目的なスペースとしての効果も発揮するのです。
物置設置にかかる費用相場とは
物置を設置する際にかかる費用は、主に「物置本体の価格」「組み立て設置費」「基礎工事費」の3つで構成されています。
これらの総額が、物置設置の全体的な費用相場となります。
物置本体の価格
物置本体の価格は、サイズや材質、デザイン、メーカーによって大きく変動します。小型のスチール製物置であれば2万円程度から購入可能なものもありますが、断熱材が入った高機能なものや、デザイン性の高い大型の物置になると、30万円以上することもあります。
まずは、収納したいものの量や設置場所のスペースを考慮し、適切なサイズの物置を選ぶことが大切です。
組み立て設置費
物置の組み立てを専門業者に依頼する場合、別途設置費がかかります。例えば、ホームセンターのカインズでは、物置のサイズに応じて設置費用が設定されており、小型(間口1.4m未満)で14,300円(税込)から、大型(間口2.6m以上)では30,800円(税込)からとなっています。
大型の物置や、設置場所が狭くて作業が難しい場合には、追加料金が発生することもあります。
基礎工事費
物置を安定して設置するためには、基礎工事が不可欠です。費用相場は、コンクリートブロックを置くだけのブロック基礎で1万円から3万円程度、地面をコンクリートで固める本格的なものになると5万円から10万円以上かかる場合もあります。
設置場所の地面の状態や、物置の大きさによって最適な基礎が異なるため、専門業者と相談して決めることが推奨されます。
費用相場のサイズ別早見表
物置設置の費用相場は、物置のサイズによって大きく変わります。ここでは、一般的なスチール製物置を専門業者に依頼して設置する場合の、サイズ別のおおよな費用目安をご紹介します。ただし、これはあくまで一般的な相場であり、物置のグレードや設置場所の状況、基礎工事の内容によって変動します。
小型物置(間口 約1m〜1.5m / 1坪未満)
自転車や灯油タンク、小さな園芸用品などを収納するのに適したサイズです。
物置本体価格
3万円 ~ 8万円
組み立て設置費
1.5万円 ~ 3万円
基礎工事費(ブロック基礎)
1万円 ~ 2万円
合計費用相場
5.5万円 ~ 13万円
中型物置(間口 約1.5m〜2.5m / 1~2坪)
タイヤ4本や除雪機、複数のアウトドア用品など、ある程度の大きさや量のものを収納できる、最も一般的なサイズです。
物置本体価格
8万円 ~ 20万円
組み立て設置費
2.5万円 ~ 4万円
基礎工事費(ブロック基礎)
1.5万円 ~ 3万円
合計費用相場
12万円 ~ 27万円
大型物置(間口 約2.5m以上 / 2坪以上)
バイクや大型の農機具、複数の棚を設置して大量のものを収納したい場合に選ばれるサイズです。重量があるため、しっかりとした基礎工事が求められます。
物置本体価格
20万円 ~ 50万円以上
組み立て設置費
4万円 ~ 7万円以上
基礎工事費(コンクリート基礎含む)
3万円 ~ 10万円以上
合計費用相場
27万円 ~ 67万円以上
これらの費用は、あくまで目安として捉えてください。正確な金額を知るためには、複数の業者から見積もりを取り、内訳を比較検討することが不可欠です。見積もりを依頼する際には、基礎工事の種類や、転倒防止工事が含まれているかどうかも必ず確認しましょう。
物置の基本的な設置方法
物置の設置は、いくつかの手順を踏んで行われます。ここでは、専門業者が行う一般的な設置方法の流れを解説します。
- 設置場所の確認と整地
まず、物置を設置する場所を決定します。水平で、雨水が溜まりにくい場所を選ぶことが基本です。地面が土や砂利の場合は、雑草を取り除き、地面を平らにならす「整地」という作業を行います。
- 基礎の設置
整地した地面の上に、基礎を設置します。最も一般的なのは、コンクリートブロックを水平に配置する「ブロック基礎」です。水準器を使い、全てのブロックが完全に水平になるように、砂やモルタルで高さを微調整します。
- 部材の搬入と組み立て
基礎が完成したら、物置の部材を設置場所に運び込み、説明書に従って組み立てを開始します。通常は、床(底板)から設置し、次に壁パネル、屋根パネルの順に取り付けていきます。
- 水平の確認と調整
骨組みがある程度組み上がった段階で、再度、物置全体が水平になっているかを確認します。もし傾きがあれば、基礎の下にスペーサー(薄い板など)を挟み込んで微調整を行います。
- 扉の取り付けと最終確認
最後に扉を取り付け、スムーズに開閉するか、鍵が正常にかかるかなどを確認します。各部のネジに緩みがないかなどを点検し、問題がなければ設置完了です。
- 転倒防止工事(アンカー工事)
台風などの強風対策として、転倒防止工事を行います。大手メーカーのヨドコウ(淀川製鋼所)では、建築基準法に基づき、積雪地域や強風地域ではアンカー工事を必須としています。これは物置と地面を金具で固定する重要な作業です。
重要な物置の基礎作りのポイント
物置の寿命や性能を最大限に引き出す上で、基礎作りは最も重要な工程の一つです。基礎がしっかりしていないと、様々な不具合の原因となります。
水平を徹底的に確保する
前述の通り、基礎作りで最も大切なのは「水平」です。物置メーカーのタクボ(田窪工業所)の組立説明書にも、「基礎ブロックは必ず水平に設置してください。水平でないと組立不良や扉の開閉不良の原因になります」と明記されています。
長い水準器を使って、基礎ブロックの四隅と中央、全ての箇所で水平が取れていることを何度も確認する作業が鍵となります。
設置場所の地盤を考慮する
基礎の種類は、設置場所の地盤の状態に合わせて選ぶ必要があります。
地面がコンクリートやアスファルトの場合:比較的安定しているため、ブロック基礎で十分な場合が多いです。
地面が土や砂利の場合:地面が柔らかいため、ブロックの下に砕石を敷いて突き固める「砕石地業」を行うことが推奨されます。これにより、物置の重みによる沈み込みを防ぎます。
物置のサイズと重量に適した基礎を選ぶ
小型で軽量な物置であれば、四隅にブロックを置くだけでも問題ないかもしれません。しかし、中型以上の物置や、中に重量物を収納する予定がある場合は、ブロックの数を増やしたり、コンクリート基礎を検討したりする必要があります。メーカーの設置説明書には推奨される基礎の方法が記載されていることが多いので、必ず確認しましょう。
雨水の排水を考慮する
物置の周りに雨水が溜まらないように、排水の経路も考慮することもポイントです。湿気は物置の錆や、収納物のカビの原因になるため、できるだけ乾燥した状態を保つことが大切です。
効果的に物置の設置を行うには、プロの業者に依頼して、専門的なサービスを受けることが推奨されます。プロの持つ専門的な知識と経験値で、確実に物置を設置してくれます。
熟練の職人による最高級の仕事
「KIREI produce」では、上に紹介した物置の設置サービスを全都道府県で行っており、専門知識を持つ、経験値の高いスタッフを揃えています。
様々なお客様から依頼をいただいており、物置の設置以外にも清掃に関する技術と経験・お客様満足度は清掃業界内でも随一という自負を持っています。
常に適正なお見積もりを心掛けていますので、新たに物置の設置を考えている方は、ぜひ一度ご相談下さい。
失敗しない物置設置の費用相場と基礎作りのポイント
自分で物置を設置する場合の注意点
物置の設置費用を抑えるために、DIYを検討する方もいらっしゃるでしょう。しかし、エクステリア専門家によると、「DIYでの設置は、特に基礎工事での失敗が多く、結果的にプロにやり直しを依頼するケースが後を絶たない」と指摘されています。
第一に、想像以上の時間と労力がかかります。小さな物置でも半日から1日、中型以上になると数日かかることもあります。また、部材は一つ一つが重く、例えば中型物置の壁パネル1枚でも10kgを超えることがあり、一人での作業は困難かつ危険を伴います。
第二に、適切な工具を揃える必要があります。電動ドライバーやスパナ、最低でも長さ600mm以上の水準器、スコップなどが必要です。もし持っていない場合は、購入費用として1万円から2万円程度の追加出費が見込まれます。
そして、最も注意すべき点は、基礎工事の難しさです。水平を正確に出す作業は、経験がないと非常に難しいものです。もし基礎が不完全なまま組み立ててしまうと、扉が閉まらない、雨漏りがするなど、後から修正が困難なトラブルにつながる可能性があります。
基礎作りをしないとどうなるのか
基礎作りを省略したり、不十分な状態のまま物置を設置したりした場合、深刻な問題を引き起こす可能性があります。
まず、物置が不安定になり、傾いたり沈んだりします。その結果、物置全体が歪み、扉の建付けが悪くなってスムーズに開閉できなくなったり、鍵がかからなくなったりします。
次に、耐久性が著しく低下します。物置の底面が直接地面に接していると、地面からの湿気を常に吸い上げ、床下から錆が発生し、わずか数年で穴が開いてしまうケースもあります。
さらに、最も危険なのが、強風による転倒や飛散のリスクです。2019年の台風15号では、千葉県を中心に多くの建物被害が報告されましたが、その中にはアンカー工事をしていなかった物置が飛ばされ、住宅の壁や車を破損した事例も含まれています。基礎とアンカーで地面に固定されていない物置は、台風時には凶器となり得ます。
安心できるプロの作業内容
専門業者に物置の設置を依頼すると、DIYでは難しいレベルの精度と安全性が期待できます。
まず、作業前の現地調査を入念に行います。設置予定場所の寸法や地面の状態をプロの目で確認し、最適な基礎工事の方法を提案してくれます。
基礎工事においては、専用の道具と技術を駆使して、ミリ単位での水平出しを行います。地面を平らにならし、砕石を敷いて「ランマー」と呼ばれる専用の機械で突き固めるなど、地盤を安定させるための下準備も怠りません。これにより、長期間にわたる安定性を確保します。
組み立て作業は、メーカーの製品知識が豊富なスタッフが、手順書に沿って迅速かつ正確に進めます。ネジの締め付けトルクをトルクレンチで管理するなど、細部にまで気を配った丁寧な施工が可能です。
そして、安全性を確保するための転倒防止工事(アンカー工事)も確実に行います。設置場所の地面の種類(土、コンクリートなど)に応じた最適なアンカーを選定し、物置が地面と強固に一体化するように固定します。これにより、風速40m/s程度の強風にも耐えうる強度を確保します。(※メーカーや製品により耐風圧性能は異なります)
専門業者に依頼する際のコツ
物置の設置で後悔しないためには、信頼できる専門業者を選ぶことが非常に重要です。
相見積もりを取る
まず基本となるのが、複数の業者から見積もりを取る「相見積もり」です。最低でも2~3社から見積もりを取り、料金だけでなく、その内訳を詳細に比較検討しましょう。「物置本体」「組み立て費」「基礎工事費」「転倒防止工事費」「残土処分費」など、何にいくらかかるのかが明確に記載されているかを確認してください。
施工実績を確認する
業者のウェブサイトなどで、これまでの施工事例や実績を確認しましょう。建設業許可や、エクステリアプランナーなどの有資格者が在籍しているかどうかも、信頼できる業者を見極める上での一つの指標となります。
現地調査の対応を見る
丁寧な業者は、契約前に必ず現地調査を行います。その際のスタッフの対応も重要な判断材料です。こちらの要望を親身に聞いてくれるか、質問に対して的確に答えてくれるか、設置場所の問題点などを正直に指摘してくれるかなど、コミュニケーションの取りやすさや専門知識の豊富さを見極めましょう。
保証やアフターサービスの有無を確認する
施工後の保証制度があるかどうかも、必ず確認してください。「施工後〇年保証」といった具体的な保証があれば、万が一の不具合にも対応してもらえるため安心です。
物置の設置に掛かる費用相場と基礎作りのポイントの総括
物置のサイズを効果的に選び、設置をしたい方にとって、プロの業者に依頼して、専門的なサービスを受けることは検討すべき内容です。
実際に利用されるお客様の視点から考えると、物置がしっかりと設置され、安心感が上がる利点は大きいです。
また、物置の設置工事をしっかり行うことによって、お住まいになる方の満足感にも繋がります。
実際に毎日利用される方にとって、これら物置の設置がいかに効果的か、お分かりになったと思われます。
- 物置設置は収納を増やし生活空間を快適にする
- 防災用品の備蓄場所としても非常に有効
- 大切な道具を雨風や盗難から守る効果がある
- 設置費用は本体価格、組立費、基礎工事費で構成
- 一般的な物置設置の総額は10万円から20万円が目安
- 費用は物置のサイズによって大きく変動する
- 正確な費用を知るには相見積もりが不可欠
- 物置設置で最も重要な工程は基礎作りである
- 基礎の生命線はミリ単位での水平出し
- 基礎を省略すると傾きや錆、転倒のリスクがある
- DIYでの設置は時間と労力、技術的な難易度が高い
- 専門業者は豊富な経験と知識で確実な施工を行う
- 業者選びでは施工実績や保証の有無も確認する
- 現地調査時のスタッフの対応も重要な判断材料
- 物置は生活を豊かにする価値ある投資である