ビル壁面の大規模修繕実績
築50年近い老朽化した都内オフィスビルにおいて、大規模な外壁修繕作業を実施しました。ビルの外壁にはひび割れや塗装剥がれが見受けられ、劣化が進行していました。これを放置すると、さらに構造的な問題を引き起こす可能性があるため、早急に修繕を行うことが求められました。今回の修繕作業では、外壁の強度回復と美観の向上を目指し、以下の手順で作業を実施しました。
1. 施工準備
修繕作業前に、現地調査を行い、ひび割れや塗装剥がれの範囲、外壁の劣化状態を正確に把握しました。調査結果をもとに、作業計画を立案し、使用する材料を選定。特にひび割れ補修には、耐候性に優れたエポキシ樹脂系の充填剤を、塗装作業には耐候性・耐紫外線性の高いアクリルシリコン系塗料を選定しました。また、作業の安全性確保のために足場を設置し、作業エリアを適切に養生して周囲の保護を行いました。
2. ひび割れ補修
ひび割れが発生している部分に対して、まずは亀裂部分の清掃作業を行いました。旧塗膜や汚れを取り除くため、専用のケレン作業を実施。その後、エポキシ樹脂系のひび割れ充填剤を使用し、ひび割れ部分を埋めていきました。この充填剤は、硬化後に高い耐久性を誇り、外部からの水分浸透を防ぎます。充填後、表面を平滑に仕上げるため、研磨作業を実施し、下地を整えました。これにより、外壁の補強と再発防止を図りました。
3. 塗装作業
塗装作業は、まず剥がれた旧塗膜を高圧洗浄機で洗浄し、その後ケレン作業を行って下地を整えました。特に塗装面が劣化している部分は、ケレンでしっかりと旧塗膜を除去し、下地の不純物を取り除いてから塗装を開始しました。使用した塗料は、アクリルシリコン系の高耐候性塗料で、紫外線や風雨に強い特性を持っています。下塗りには密着性を高めるプライマーを使用し、上塗りは2層塗りで塗布。特に、外壁の高所部分には足場を設置して作業し、乾燥時間を確保するために適切な湿度と温度管理を行いました。
4. 高所作業と検査
高所作業では、安全帯を着用し、作業員全員の安全を確保しながら進めました。外壁全体を2名体制で作業し、塗装や補修作業後に適切な乾燥時間を設け、ひび割れ補修部分や塗装面が均等に仕上がっているか、また塗装の厚みや均一性を確認するために検査を実施しました。必要に応じて、微細な部分の補修や再塗布を行い、完璧な仕上がりを目指しました。
5. 仕上げ作業と撤収
作業が完了した後、足場を解体し、周囲の養生を撤去しました。養生によって保護された外周部分を確認し、塗装面に傷や不備がないかを最終検査しました。また、使用した道具や資材を整理し、現場の清掃を行った後、作業完了を報告しました。外壁のひび割れ補修と塗装作業を通じて、ビルの外観は一新され、耐久性も向上しました。
6. 完了後のフォローアップ
修繕作業が終了した後は、定期的なメンテナンスを提案し、今後の維持管理についてもアドバイスを行いました。外壁の劣化が進まないように、定期的な点検と必要に応じた部分補修を行うことで、建物の耐久性を長期間維持できるようにサポートします。
今回の大規模修繕作業により、ひび割れや塗装剥がれが解消され、オフィスビルの外壁が新たに生まれ変わりました。今後もこのような修繕作業を通じて、建物の価値向上に貢献していきたいと考えています。